IoT化された新しい世界に必要な「カードの未来」…カンム代表取締役社長の八巻氏が語る、少額決済の可能性

株式会社カンムは、株式会社レジュプレスおよびウォルト株式会社と提携し、カンムの発行するVisaプリペイドカード『バンドルカード』へのビットコインでのチャージ(入金)を実現したことを発表。今回、Pedia Newsでは、株式会社カンム代表取締役社長の八巻渉氏にインタビューを実施。八巻氏に、今回の業務提携の背景、そして、カンムが思い描く「カードの未来」について伺った。

あらゆるモノがインターネットにつながり、いま以上にあらゆるデータがインターネットに溢れる。リアルとバーチャルが溶け込む、その新たな世界で必要とされる「カードの未来」を見据え、株式会社カンムは歩み進めている。

株式会社カンムは、株式会社レジュプレスおよびウォルト株式会社と提携し、カンムの発行するVisaプリペイドカード『バンドルカード(Vandle)』へのビットコインでのチャージ(入金)を実現したことを発表。

**参考記事**

* **カンム、Visaプリペイドカード『バンドルカード』へのビットコインの円建てチャージを実現**
* **Visaプリペイドカード『バンドルカード(Vandle)』へのビットコインチャージを実現…カンムと『coincheck』『WALT』が提携**

今回、Pedia Newsでは、株式会社カンム代表取締役社長の八巻渉氏にインタビューを実施。八巻氏に、今回の業務提携の背景、そして、カンムが思い描く「カードの未来」について伺った。

### バンドルカードではじめる「カードの未来」

「カードの未来を、ここに」カンムでは、Visaプリペイドカード『バンドルカード』を提供する。

**参考記事**

* **「カードの未来を、ここに」Visaプリペイドカード『Vandle(バンドル)』が誕生…カンムとオリコが提携**

『バンドルカード』とは、アプリを入れたらすぐに使えるVisaカード、というコンセプトのVisaのプリペイドカード。ネットでもリアルのお店でも使えるリアルカード(プラスチックカード)と、ネット専用のバーチャルカードの2つのカードから選択できる。

『バンドルカード』では、生年月日と電話番号だけですぐにネット決済専用のカード番号を発行でき、コンビニ払いやキャリア決済等で先にチャージして使うタイプのVisaカードで、200以上の国と地域で4,000万店以上あるVisa加盟店で利用できる。

八巻氏によれば、現在『バンドルカード』の利用者は、20代の利用者が最も多く、10代の利用者も増加傾向にあるという。

『バンドルカード』の利用者のうち、2割の方がリアルカード(プラスチックカード)をお持ちです。『バンドルカード』の使われ方としては、通常のクレジットカードと変わりませんが、特徴的なのは”少額決済”が多いところです。コンビニでの支払いやスマホアプリの課金、ECサイトなどのシーンで利用されることが多いです。1回あたりの平均単価は3,000円、1回あたり平均チャージ単価は7,000円です。(八巻氏)

### 新しい世界における”カードの未来”

そう語る八巻氏は、デジタル課金における少額決済に未来を感じているという。八巻氏は、今後1〜2年後には、アップルの決済サービス『Apple Pay』のようなサービスが普及することで、クレジットカードの中でメインカードという概念がなくなり、「ハウスカード」と「CRMーCLO(CLO/特約店 x CRM)」が一般的なカード決済手段となり得る、と考えている。

##### 「Apple Pay的な某が普及した世界のクレジットカード界隈について(イシュア視点)」

仮説として、Apple Pay的な某が普及すると、メインカード、という概念がなくなると思います。

1. Apple Pay的な某が普及すると、クレジットカードや電子マネーを複数持つことに負担がなくなります。そして、お店によって最もオトクなカードを自動で選択して決済してくれる機能が生まれます。

※Apple Payにはそういう機能はありませんが、”某”が作るのは必然だと思います。

2. すると、ハウスカードが一気に増えます。なぜなら、そのお店で最もオトクな決済手段を提供できるのはそのお店だからです。ここで、与信のいらない全員に即時渡しできるプリペイドカードを選択するお店も増えるでしょう。

3. 同時に、ハウスカードすら出さずに、既存の決済手段に相乗りする、CLO/特約店✕CRMという分野が生まれます。要は、CLOで使った人のデータをお店のCRMと連動したらそれがいわばハウスカードの役割を果たすので、生カードを発行しなくてもよい、という選択をするお店も増えると思います。

4. カードの話に戻すと、このカードを主に使おう、ということがなくなり、メインカードという概念がなくなります。その場で勝手に一番オトクなカードが使われるのですから。一番はじめに作ったカードをなんとなく使い続ける層はいなくなります。ただ、ハウスカードがない場合の決済手段としてデフォルトカード、というものが生まれます。(ある種メインカードと言えますが、もっと消去法的です)

5. デフォルトカードの候補は、強いポイントを提供できるカード会社のカードが選ばれやすくなります。

6. そしてカードそのものにロイヤリティはなくなります。旅行のときは保険の強いカード、車乗るときは車のカードなど、シーンごとに使い分けられるからです。そして、リボや分割払いに強い、金融に特化したカードも生まれ、カードローンの人たちの参入が増えるでしょう。お店でブラックカードをちらつかせてモテる、という文化も消えると思います。

7. メインカードがなくなると、リボ等の金融商品の導線も弱くなりなります。よって、デフォルトカードを目指すカード会社(ポイント系、ラグジュアリー系)、ハウスカードを主軸にするマーケティング系カード会社、リボ専用カード等の金融に特化したカード会社に如実に分かれていくと考えています。(八巻氏)

そこでカンムでは、短期的には”ハウスカードを含めたマーケティング系カード会社”として存在感を強めていきたい考えだ。

### “IoT化された”未来、そこに必要な”少額決済”の手段

八巻氏は、さらにその先の3〜5年後の”カードの未来”を見据えている。

『バンドルカード』を始めたキッカケでもありますが、これから”少額決済”が増えるだろうと考えています。現在すでに学校でiPadなどが配られていますよね。これからは若年層を中心に「スマホから単語帳を買う」「学校で支給されたiPadから参考書を章単位で購入する」少額少額が増えていくことが予想されます。少額決済が当たり前になる世界に向けて最適なサービスを提供するために『バンドルカード』を始めました。

現在のインフラ環境において、少額決済が当たり前になる未来を最短のスピードで成し遂げられる手段はVisaだと思いますが、もちろん今後はビットコインなどの仮想通貨もひとつの手段になり得るだろうと考えています。

例えば、醤油は皆さんどちらの家庭にもそれぞれ1本ずつお持ちですよね。その一方で、醤油などの調味料は1回に使用する量も少なくて、なかなか減らないと思うんです。それならば、同じマンションの中でひとつの醤油をみんなでシェアして、1滴2円からビットコインで購入できるような仕組みがあると、とても便利だと思うんです。

それこそが”IoT化された”未来の新しい世界だと思っています。その新しいIoT化した世界のためには、必ず少額決済が求められるようになります。ビットコインなどの仮想通貨と現金がシームレスにつながる手段がいまから必要なのではないかと考えています。(八巻氏)

[画像作成:pedia 坂上聖奈]

カンムは、月間取引額160億円強のビットコイン取引所『coincheck』とビットコインウォレット『WALT』と業務提携。これによって、『バンドルカード』へビットコインを使って、1,000円単位でチャージができ、1回あたり1,000円〜30,000円をチャージできる。月間チャージ上限額は120,000円、累計チャージ上限額は1,000,000円で、上限金額以内であれば、何度でもチャージ可能。

『coincheck』を利用した場合は、リアルタイムに送金が反映され、ビットコイン送金完了後すぐに残高反映される。一方『WALT』を利用した場合は、バンドルカード側で所有者の確認を行った後、1営業日以内に残高に反映される。何よりも魅力が高いのは、Visaプリペイドカードとして、ビットコインをつかって”リアルタイム”でチャージできる点だ。これは、世界でも類を見ない新たなカード決済の取り組みだろう。

今後、『バンドルカード』では、ビットコインとのリアルタイム連携を行うビットコインデビットカードの発行も視野に入れていきたい考えだ。

なお、八巻氏によれば、『バンドルカード』は来年のはやい段階で”会員数10万人”を目指すという。

株式会社カンム

株式会社カンム 採用ページ

Visaプリペイドカード『バンドルカード(Vandle)』