精神と時の部屋で、起業戦闘力を高めまくる!【イケダハヤト✕連続起業家・正田圭 特別対談】

「脱社畜して、起業したい!」ーーだけど何をすれば、どこから手を付けたらいいか分からない。そんな「ただ起業したいだけ」「起業準備中」の人が「起業における最初の25mの泳ぎ方」を身につけるために始動したオンラインサロンが『脱社畜サロン』だ。主宰はプロブロガー・イケダハヤトと、連続起業家・正田圭。オープンから1ヶ月が経った今、イケダハヤト✕正田圭の特別対談(?)が実現!

「そもそも「社畜」ってなんだっけ?」
「脱社畜サロンってどうやって運営しているの?」
「今後の脱社畜サロンはどうなる?」

怒涛の勢いだった『脱社畜サロン』、この1ヶ月を振り返ります!

「社畜」は麻薬か、煙草である

ーー世の中の「社畜」についてどうお考えですか。

正田圭:そもそも、なぜ一般的な給料は2, 30万なのでしょうか。ちゃんと考えたことありますか?

 

2, 30万あればその月は文句なく暮らせます。でもそれじゃ物足りなくなるから、翌月また働きにこなきゃいけなくなります。一番労働力として安く、そして長く「使える」金額だからそう決まっているんです。だからこそ、「社畜」という言葉がぴったりで、まさに会社の家畜のように扱われているんですよ。家畜もそうじゃないですか。豚や鶏を、健康で美味しい卵を産めるように、死なないように適度の運動と適度の餌を与えられている。だからやっぱり「畜」という言葉が使われるわけです。この状態は健全だと思わないし、やっぱり「脱社畜」しなきゃいけないと思うんですよね。

 

イケハヤ:社畜の定義、正田さんがおっしゃっていることがまず前提として、非常に同意しています。僕が気になっているのが、「社畜」ってワードは自分が自分のことを卑下して「社畜」と言っているケースがけっこうある気がしています。「俺は社畜なんだよ!」みたいに、新橋のガード下の赤提灯で飲んでやさぐれているみたいな感じ。彼らは「自称社畜」みたいな部分があって、「社畜」というのはある種やや観念的な定義として存在するとしたら、自分のことを「社畜」だと思い込んでいる人は(当たり前ですが)間違いなく社畜です。そしてそれはかなりやばい状態です、もう肯定しちゃて開き直っているわけですから。

 

この状態から抜け出すのはかなり難しそうだなとよく思うので、自分を簡単に「社畜」だと思わないでほしい。サロン参加者にそういう人がいた時に、どうやってこっち側(脱社畜側)に引っ張ってくるか、これはめちゃくちゃ難しい話だと思います。少なくとも、自分のことを「社畜」だと笑うようなことはしないでほしいなと、いろんな人を見ていて思いますね。

 

正田圭:「社畜」って麻薬みたいなものなんですよね。学校の役割って、社会から子どもを切り離すためのもので、要は小さい頃に社会に出て悪い大人に出会っちゃうと危ないから避けておくんです。学校を卒業したあと、労働に耐えるために麻薬をいきなり打たれて、毎月月末の給料という名の薬を打たれて薬漬けになるみたいな。

 

そこに強い違和感を持っていて、どうしようか、どうすればいいのかと悩んでいる人は、一度会社を辞めてみることをおすすめします。飢え死にすることはほぼないので、まずすっぱり辞めてみてはどうでしょう。薬を断つことと一緒で、最初は禁断症状が出ると思うんです。何かに属していない不安や恐怖といったものですね。でもしばらく2, 3ヶ月も経ってみると、だいたいどんな薬でも抜けるので、そこから改めて考えるのもいいと思うんですよね。まず辞めてみる。これは1つの脱社畜の方法としてありなんじゃないかなと思います。

 

イケハヤ:よくある話で、「ボーナスが出たら会社辞めようと思います!」とか言っている人は「うわっ」って感じがしますよね。次の煙草1本だけ吸ったら辞める、みたいな話と同じです。

 

正田圭:だから次の1本吸っている時点で、煙草を辞めれてないんだってば。

 

イケハヤ:ボーナスもらったらどうせ辞めないと思いますよ。「有給使い切ったら辞めます」も同じです。麻薬や煙草に本当に似ていて、「この1本吸ったら辞めます」「まだ箱に残ってるから、この箱吸い終わったら辞めます」という感じでズルズルと歳を取って結局タイミングを逃す、みたいな。

 

正田圭:そう考えると、会社の制度はよくできていますよね。

 

フリーザ、あるいは魔人ブウぐらいの戦闘力になれ

ーー「社畜」が取りがちな行動にはどのようなものがあるのでしょうか。

イケハヤ:ちょうど昨日開催されたイベントが夕方の18時スタートだったんです。特に深い意味はなく、18時だったらみんな来れるだろうと思ったのですが……。世の中の「社畜」たちには18時開催のイベントは無理だ、という発見がございました。つまり、「社畜」の方々は夕方18時に自由に行動できない、そのぐらい時間が拘束されてしまっていると。

 

別にそれはコミュニケーションの問題だと思うんですよね。みんなに「ちょっと今日は軽く先に出ます」と言えばいいだけの話なんですが、それすらも自由にできない「社畜」がけっこういるんだなと、実感させられました。ここまでくるともはや習慣ですよね。会社でがっつり仕事をしているんだったらそれはそれでいいんですけど、おそらくそんな深い意味もなく、「決まりだから」「空気を読んで」夜遅くまで仕事をしている。それだと勉強する時間も取れないし、休む時間も取れないので、そこから抜け出せるイメージはできないですよね。

 

ーー「脱社畜」するためにはどのように行動したらよいのでしょうか。

正田圭:思い切りの良さって大事だなと思っています。脱社畜サロンの投稿の中で一番面白かったのが、けんすうさんが出されていた課題で「合格していないのに、合格体験記を書いてみよう」というものでした。大学に合格していないけれど、合格したふりをすることで「合格するにはこうしたらいい、ああしたらいい」といった合格者のマインドや考え方がだんだんとわかってきます。

 

「普通の人がやったら怒られるんじゃないか」「すごいバッシングされるんじゃないか」と考えてしまうと、ビビって何もやらなくなってしまう。なかなか振り切れず、結局会社に対して18時に「ちょっと今日早く帰ります」という一言が言えなくなってしまいます。

 

イケハヤ:そう考える、みんな人の目をめちゃくちゃ気にしているのかもしれませんね。我々は感覚として忘れてしまっているところがありますけど。「ちょっと今日早く帰ります」という一言が言えない感覚は、脱社畜できてない人達こそが持っているものだと思います。

正田圭:でも実際、脱社畜サロン内には社畜じゃない人も割と多いんですけどね。逆に脱社畜したい人は、僕ら以外のサロン内にいる社畜じゃない人に見てもらえばいいと思います。

 

社畜じゃない人でも、脱社畜サロンでまた違う世界が見えてくると思います。サロンの周りを見てみると学べることは多々あると思うので、サロンで横のコミュニケーションをいろいろ取ってみてほしいと思います。

 

イケハヤ:社畜が社畜たる最たる例が、会社の中に閉じ籠もってしまうことなんじゃないかな。僕も大企業にいましたけど、大企業ほど人間関係が会社の中にしかないし、情報のネットワークも会社に依存してしまいがちです。そこでオンラインサロンはいい場になると思います。ちょうどグループチャットで盛り上がっているみたいで、勝手に朝活も開催しているみたいです。人によってはすごくいい刺激になりそうな気はしていますね。

 

正田:脱社畜サロン内に投稿している人たちって、お金を稼いでいる人が多いです。脱社畜か否かの定義の話なんですけど、やっぱりお金を稼いでいる人は脱社畜しているんですよね。脱社畜サロン内で投稿したのですが、「脱社畜の定義、完成系ってどんな形ですか?」という質問に対して、「生涯に必要な費用よりも資産のほうが多い状態」と答えました。これが「脱社畜」の状態であり、その状態であれば自分の好きなことができるわけです。来月も絶対に働かなきゃいけない状態というのは、早々に脱出するべきなんじゃないかなと。シンプルに「脱社畜するにはどうすればいいの?」と聞かれたら、「金稼げ」という話です。じゃあ金を稼ぐためにはどうすればいいの?となったら、まず戦闘力を上げろと。フリーザ、あるいは魔人ブウぐらいの戦闘力になれと、そういうことなんですよね。

 

読み物要素からコミュニティ要素へ

ーー11月より始まった脱社畜サロン。まずは感想をお願いします。

イケハヤ:元々で言うと、そこまで僕ら側もめちゃくちゃ計画を練ってサロンを作り込もう、という話ではなかったんです。公開直後で500名ほどのメンバーが参加して、翌月退会で300名ぐらいの規模感で落ち着いて推移するかな、とイメージしていたんですけど思いの外大きくなった、というのが率直なところです。

 

正田圭:企画が上がったのは意外と早く、9月ぐらいでしたね。手続きの関係で11月までズレ込んでしまいましたが。

 

イケハヤ:がっつりとした企画書も当然なかったし、話の流れで出来上がっていきましたね。様々な可能性を模索しながら、まずは一度やってみようと。結果、退会率は10%以下で非常によい数字です。正直もっと落ちるかな、と思っていました。

 

うまくいっている背景として、大多数のサロンメンバーは基本的に記事や投稿を読むだけではないか、という仮説が自分の中にはありました。そこでまず読み物として面白くすることを意識したんです。昨日もリッチな動画を2本投稿したり、正田さんのすっごくリッチなコンテンツもメンバーへ配信したり、けんすうさんからはメンバーへ課題を与えられたり。もはや消化不良を起こすほど、コンテンツ面では充実しています。それによって、大多数のサロンメンバーが満足しているから、退会率が低く抑えられているのであろうと思います。この「読み物として面白い」ということが割と強く影響してるのでは、という気がしています。

 

ーー現在進行系ではいまどこに注力しているのでしょうか。

イケハヤ:読み物要素に加えて、せっかくFacebookのグループ機能を使っているので、サロン内コミュニティをどんどん盛んにしていきたいと思っています。

 

ーーYouTube攻略部やプログラミング部といった「部活」ですよね。

イケハヤ:非アクティブな部活ももちろん中にはありますが、数で言うと20個ぐらい部活ができています。ここをどうやってマネジメントしていくか、12月はこの部分をテコ入れしていきたいと考えています。こうしたコミュニティから、ROM専のメンバーが満足するようなコンテンツをうまく吸い上げていく。サロン全体で「メディア」+「コミュニティ」といったプラットフォームにできたらいいですね。

 

講義ホールに雑談部屋、食堂?脱社畜サロンは大学になっている

正田圭:イケハヤさんの圧倒的な強みは、Facebookグループの使い方がめちゃくちゃうまいことです。機能を本当に熟知している。同じジャンルのサロンオーナーがいたとして、Facebookグループの機能をよく分かっているオーナーとよく分かっていないオーナーでは、圧倒的にユーザビリティが違うなと痛感しています。例えば、「ユニット」と呼ばれているグループ内の投稿を本の目次のようにまとめる機能とか、グループチャット機能とか。これらをフルで使えているサロンオーナーって、ほぼいないと思うんです。

 

イケハヤ:Facebookグループは地味に機能改善されていることが多く、知らされていない細かい機能が実は実装されていたりもするんです。そこが面白い。

 

正田圭:どの投稿がフィードに上がってくるか下がるか、意図的にコントロールしてますよね。

 

イケハヤ:過去のトークがフィード上に上がってきちゃうのは基本的によくないと思っています。読み物として違和感がないようにしなければ。とは言え、過去の投稿で価値が高い投稿も中には当然にあるわけで、それらは上位にうまく残しつつ、といった具合でしょうか。

 

正田圭:まるでGoogleのように、脱社畜サロンのタイムラインの順位はイケハヤさんがうまく調整しています。

 

ーーそのFacebookの最新情報はどのようにキャッチアップされているのでしょうか。

イケハヤ:もうひたすらFacebookを見ています。そしてひたすら触っていると、細かい仕様変更に気付くんです。最近だと、Messenger内ゲームのラインナップが先月ひとつ増えていましたね。そんなニュースにもなってない、わざわざFacebookがアナウンスするほどでもない機能が地味にあるんですよね。ちなみにそのMessenger内ゲームにサッカーのリフティングするゲームがあるのですが、それ専用のグループチャットがサロン内にあります。メンバーはただひたすらリフティングしているんですよ。

ーー学びの場だけでなく、遊びの要素も取り入れているのですね。

イケハヤ:こういう無益な、意味のない場所というのは、コミュニティにおいてとても重要だと思うんです。雑談部屋みたいなものもそうですね。本体のグループチャットではけんすうさんや正田さんはじめ、ビジネスの真面目な投稿が多くて、まるで大学講義のようなイメージです。雑談は基本あんまりない空間でもあります。その一方、コミュニティ全体の中では、リフティングをするだけの部屋のような、大学の食堂のような場所も必要です。わちゃわちゃ雑談できる場所が、まだサロン内には多くないので、ここは今後のミッションでもありますね。

 

ーー他にここがまだ足りていない!という要素はあるのでしょうか。

イケハヤ:コミュニティの中から、「プロジェクト」が産まれるといいですね。サロンには起業家や起業志望の方も入っています。例えば、「これから会社を作ります」という人がいるとしたら、じゃあみんなで何かできることやりましょう、と賛同するサロンメンバーが手を挙げる、そんな環境です。他のサロンとのコラボイベントをはじめ、何かプロジェクトがメンバーの中から立ち上がって、そこで他のメンバーも携わって、そこへオーナーである僕らができる限りサポートをする、そんな仕組みをうまく回していきたいです。

 

個人がコンテンツ化する時代。脱社畜サロンと「週刊少年ジャンプ」

ーー正田さんはサロン運営についてどうお考えですか。

正田圭:取り組みとして目指したいなと思っているのが、週刊少年ジャンプ的な立ち位置です。というのも、オンラインサロンと週刊漫画ってすごく似ていると思うんですよね。何が似ているかというと、どちらも本質的には「途中から入りにくい」ものです。どのようなサロンであれ新規で入ってくると、既にもういるメンバーたちが形作ったサロンの流れに出会い、アウェー感を感じてしまう。

 

でもそんな中でも新規で入ってくる人はいるわけです。週刊少年ジャンプもそう。毎週、途中からの漫画しかほぼ掲載していません。コンテンツとして途中からなのに、それでも読者が増えることって、これはすごいことです。それは強烈に読みたいものや何か刺さるものがあるからこそ。「ジョジョの第三部がどうしても読みたい」という感じに、「どうしてもけんすうさんの投稿が見たい」という人が新規でサロンメンバーになる。また、週刊少年ジャンプには毎週読者アンケートがあり、そのランキングで人気度を競います。他にも、読者が応募して漫画家になるといった、意外とコミュニティ要素もあります。ユーザーの割合としても、90%はROM専という、比率的にもビジネス構造がとても似ているのではないかと。

 

今Twitterでは「脱社畜サロンはけんすうさんに乗っ取られている」とか、「けんすうさんコンテンツがリッチすぎる」と書かれていますが、僕らオンラインサロン運営側としては、人気マンガ家のような第二、第三のけんすうさんといったメンバーを脱社畜サロンへ引っ張ってくる、発見することが必要です。けんすうさんを週刊少年ジャンプで言うところのONE PIECEだとすると、ちょっとお笑い漫画枠のメンバーも、今後必要なのかもしれません。

 

スターになり得る人は脱社畜サロンの中にたくさんいて、そうした人達の輝く部分をうまく切り取って、編集して、オーナーの僕らがプッシュしてあげる。こうやって読み物をうまく増やしていく仕組みを作っていきたいですね。

 

ーーありがとうございました!