とりあえず起業したい人が今身につけるべき「起業戦闘力」とは【Payme後藤×TIGALA正田対談】

とりあえず起業したい人が今身につけるべき「起業戦闘力」とは【Payme後藤×TIGALA正田対談】

9月20日、渋谷・株式会社CAMPFIREのイベントスペース内で、連続起業家コミュニティ「pedia salon」が主催する、株式会社ペイミー代表・後藤道輝さんとサロン代表の正田圭との対談イベントが開催されました。

テーマは「起業戦闘力を高めろ!」起業するうえで欠かせない基礎力として定義した「起業戦闘力」について、起業家ならではの意思決定や苦悩を実体験を交えて語っていただきます。

白熱したトークで盛り上がったイベントの様子を、レポートとともに追いかけていきましょう。

ビジネスモデルよりも先に身につけるべきなのは「起業戦闘力」

まずは、今回のテーマでもある起業戦闘力について、「pedia salon」代表の正田が語ります。

ビジネスモデルよりも先に身につけるべきなのは「起業戦闘力」
正田圭(まさだ・けい)

15歳で起業。インターネット事業を売却後、M&Aサービスを展開。事業再生の計画策定や企業価値評価業務に従事。2011年にTIGALA株式会社を設⽴し代表取締役に就任。2017年12月より、「pedia」を運営。

著書に『サクッと起業してサクッと売却する』『ビジネスの世界で戦うのならファイナンスから始めなさい』『15歳で起業したぼくが社⻑になって学んだこと』(いずれもCCCメディアハウス刊)がある。

 

正田:「起業戦闘力」は、僕が主宰を務めるpedia salonのなかで3ヶ月前から流行っている言葉なんです。起業時のビジネスモデルを考えるよりも先にやるべきことがあるよねと思って僕がつくった造語です。

というのも、起業しようと考える人って、みんなとりあえずビジネスモデルを考えはじめるんです。でも、一度考えてみてほしくて。ベンチャー界隈を見てみると、本当に儲かるのかわからないけれど、しっかりと資金調達ができている企業もあると思うんですね。

それはきっと、起業戦闘力が強いことの証なんです。ちなみに、ここでいう起業戦闘力とは、メディアに取り上げられたり、人に愛されたりといった項目などを総合的に見た力のことを指します。

僕のサロンでは、ビジネスモデルを考えるよりも前に、起業戦闘力を高めてほしいです。ビジネスモデルを問わない方法で起業できるような人材の育成をしたいと思って、起業戦闘力の向上を目指しています。

起業戦闘力を構成する10の要素

起業戦闘力を構成する10の要素

正田が定義した、起業戦闘力を計るための指標は10項目。それぞれ2点刻みで各10点ずつ配点されており、100点満点での点数計算ができるのだといいます。

  1. 年齢
  2. 自己資金
  3. 月間生活費
  4. 他人を巻き込む力(投資を受けられる人数)
  5. 影響力(SNSのフォロワー数)
  6. ベンチャー界隈の友達の数
  7. プログラミングスキル
  8. 話す力
  9. 書く力
  10. 持っている社長の名刺の数

 

正田:僕は凝り性なので、こういう指標をつくりだすとこだわっちゃうんですよね(笑)定性的ではなく、定量的に緻密に項目をつくってみました。サロン内でも試してみたら結構精度が高くて。

この指標に合わせて点数配分をしてみて、50点を超えていたら、どんなビジネスモデルでもある程度は生きていけるだろうと考えています。僕はだいたい50点くらいです。やってもらった中で今までもっとも高得点を出したのは古川健介さん。82点でした。

 

後藤

後藤道輝(ごとう・みちてる)

株式会社ペイミー代表取締役社長

慶應義塾大学卒業。1992年生まれ。East Ventures株式会社、株式会社メルカリ、株式会社CAMPFIREを経て、株式会社ディー・エヌ・エーに中途入社。DeNA戦略投資推進室での勤務を経て、2017年7月に株式会社ペイミーを設立。

2017年11月に給料即日払いサービスアプリ『Payme』をリリース。2018年4月にはプレシリーズAラウンドで累計4.5億を資金調達する。

 

後藤:こんにちは。給料即日払いサービスアプリ「Payme」の運用を行なっている、ペイミーの後藤と申します。去年7月に創業しました。直近では、4.5億円の資金調達に成功したり、勤怠システムや銀行などとの提携、関西支社の立ち上げなどを行なっています。ちなみに、起業戦闘力は54点でした。

正田:後藤さんは、もともとVCで働かれていたんでしたっけ?

後藤:そうですね、新卒ではEast Venturesに入社しました。その後、East Venturesの出資先だったメルカリやCAMPFIREで働いて、DeNAに中途採用で入社しました。当時、DeNAでは投資チームに配属されていたこともあって、ファンドをつくって独立しようと思っていたんです。

ただ、今すぐにファンドをつくるよりは、ひとつのビジネスモデルを決めて事業を立ち上げたほうが成長すると考えてペイミーを立ち上げました。給与即日払いによって、将来価値が高い人にお金を渡せるという意味では、今のペイミーもVCだと思って運営しています。

起業初期フェーズでは、人のつながりがコスト削減につながる

起業初期フェーズでは、人のつながりがコスト削減につながる
ここで話題は、先ほどの起業戦闘力に必要な10の項目に移ります。司会からの「10個のうち、もっとも大切だと感じる項目は?」という質問に、ふたりがそれぞれ回答します。

正田:⑤で挙げた「影響力(SNSのフォロワー数)」はとくに起業するうえで有利に働く項目だと思います。なぜなら、今の時代フォロワー3万人の人が起業したら採用もできるだろうし、メディア受けも良いと思うので。初期フェーズで困ることの9割くらいはツイッターのフォロワーが多いことだけで解決しそうです。

後藤:僕は、「④他人を巻き込む力(投資を受けられる人数)」が重要だと思います。起業して投資を受ける際には、よほどの人徳か人たらしさが必要なので。今も、組織を拡大するにあたって人徳がすごく大切だと感じています。

正田:「Payme」を立ち上げたときの調達先ってどこだったんでしたっけ?

後藤:まず最初に出資してくれたのは、エウレカ創業者の赤坂優さんですね。ファンドレイズするタイミングで、PDFをまとめて赤坂さんに連絡したら会ってくれて「前払いアプリのサービスをつくるなら応援する」と言ってくださり出資が決まりました。その後、ペロリ元代表の中川綾太郎さんやCAMPFIRE代表の家入一真さん、あとは、インキュベイトファンドからも出資いただきましたね。

正田:赤坂さん、綾太郎さん、家入さんは起業前からの知り合いだったんですか?

後藤:綾太郎さんはDeNAで、家入さんはCAMPFIREでそれぞれ仕事を一緒にしていました。赤坂さんはお会いしたことがなかったんですが、エンジェル投資家らしいと聞いて、「はじめまして」からはじまる文で、Facebookでメッセージを送ったんです(笑)

Facebookでの共通の知り合いがそのときにして100人以上いたので、お会いできるきっかけのひとつになったのだと思っています。

Facebookでの共通の知り合い

正田:戦闘力でいうと、ベンチャー界隈の友達の数も大事ですよね。とくに、どんなエンジェル投資家からの出資があるのかを意識するべきかなと思います。

メルカリ代表の山田進太郎さんと、隣の家の山田さんとでは、同じ額を出資してもらうならばどちらの山田さんから出資してもらった方が信頼の方が大きいのか、ということです。ベンチャー界隈で有名なメルカリの山田さんから出資してもらえれば、次の出資もすんなり決まりますよね。

あとは、「持っている社長の名刺の数」なんかも外せない要素ですね。社長の知り合いが600人ほどいたら、すんなりと出資が決まる印象です。

ちなみに後藤さん、VCで働いた経験があると、知り合いの数も含めて起業するうえで良いことが多そうだと感じているのですが、実際のところはどうですか?

後藤:もちろんためにはなりますが、僕はそれとは別で個人的に起業家に会う機会を多くつくっていましたよ。一時期は、毎月新しい起業家100人に会うと決めて、1年間かけて毎月起業家と会いまくっていました。Twitterで声かけたり、プレスリリースを見て連絡して出会う機会を増やしましたね。

あとは、海外優良VCのシリーズA・Bでの数億調達案件を日常的に追うようにしていたんです。「Crunchbase」でアンドリーセン・ホロウィッツやYコンビネーターなどが出資している企業を見たり、興味のあるビジネスモデルを見つけて時価総額を調べたり。英語が読めなくてもある程度の情報が得られるので、積極的に活用していましたね。

ほかにも、Yコンビネーターのデモデーで発表された案件をリストにまとめて1年以内に資金調達するかどうか予想する遊びなんてのもやってましたよ。まあ、遊びにして随分と高度ですが……(笑)無事に資金調達していたら自分の予想や勘が間違っていないことがわかります。

正田:ちなみに、英語わかるんですか?

後藤:英検1級を持っているので、読めはしますよ。話すことはできないです……(笑)

話す力について
司会:⑧の「話す力」はいかがですか?

正田:とても大事でしょう。経営者の仕事は話すこと、書くことです。人に話すか紙に書くか、なにかしらアウトプットはしています。有名な起業家の人を考えてみても、話すことや書くことがヘタな人っていないですしね。dely代表の堀江さんのnoteもときどき読むんですけれど、いちいちうまいです(笑)

後藤:僕は、書く行為はTwitterくらいしかないんです。そのかわり、ミーティングの議事録やアジェンダなんかは毎回すごく気合いを入れてつくるようにしていますね。自分が議論を展開できるくらいにはしっかりとつくり込んでいます。

正田:本を出すようになってから、書く量は増えました。あと、取引先へのメールのような書くことも大切にしています。文章のわかりやすさや要点をまとめる力なんかでアポが取れるかどうかも変わってきますしね。昔から、営業に行っても対面でのクロージングが苦手だったので、メールの文面に気を使ったうえでクロージングすることが得意でした。

後藤:あと、ペイミーを起業するうえでは、創業前にベンチャー界隈以外の友達を増やしておけば良かったと感じています。「Payme」のビジネスモデルって、ベンチャー界隈の人がターゲットではないんですよね。飲食店やコールセンターで働く人たちに使ってもらいたいから、知り合いは増やしておけば良かったなと。でも、起業のタイミングに関しては1ミリも後悔していないです。

正田:後藤さんが思う、ベンチャー界隈の知り合いを増やす方法ってどんなことがあるんですか?

後藤:TwitterやFacebookで、ベンチャー企業の情報を発信するといいですよ。調べた事をnoteに書いて、「Crunchbase」で調べて、「#海外VCリサーチ」を付けて投稿するとか。

正田:イベントもひとつの方法ですか?

後藤:イベントは、VCでインターンしていたときによく行っていましたね。イベントの運営スタッフとして名簿を集めると、一番情報が入ってくるのでおすすめです。

プログラミングスキル

正田:後藤さんは、プログラミングスキルってあるんですか?

後藤:WorePressに触れるくらいですね。大学の授業で少し学んでいたので。でも、正直なところ、プログラミングスキルはゼロでも良いと思いますよ。ただし、自分にスキルがないなら、一緒に働いたことのあるエンジニアの存在が必要だと思います。ペイミーを立ち上げたときは、CAMPFIREで一緒に働いていた人を誘いましたし。

正田:それは引き抜きでは……?(笑)

後藤:家入さんからも出資を受けているので、血を分けて枝分かれのような気持ちで起業しただけです(笑)

正田:起業するうえで、CTOって絶対必要だと思ったんですか? 森さん(現ペイミーCTO)ほどの人物を招くなら、相当くどかないといけないですよね?

後藤:CTOが絶対に必要とは思っていなかったです。転職を考えていたみたいだったので誘いました。一度、DeNA入社前にも起業するからと誘ってはいたのですが、そのときはタイミングが合わなくて。

正田:後藤さんって、自分が思っているよりもしつこく誘っていますよね、きっと(笑)

起業戦闘力を高めるためにイベントやメディアを効果的に活用すること

起業戦闘力を高めるためにイベントやメディアを効果的に活用すること
ここで、話題は転換。トピックは「起業戦闘力を高めるためには、どのようなことからはじめていけば良いのか」に移ります。

後藤:起業を考えている仲間と会ったり、イベントの登壇者のような自分よりもレベルの高い人と話すことが大切だと思います。

正田:僕は、もともとベンチャー界隈の知り合いがほとんどいなかったので、TLMに出資することからはじめました。シード期のファンドなので、ベンチャー企業家たちの情報もたくさん入ってきます。

また、僕の場合は、売却後で手元にお金があるけど知り合いがいない状態だったので、メディアの露出を増やしました。具体的には、FastGrowで記事広告を打ったり、イベントをセッティングしていましたね。

後藤:時間をかけずにつながるなら、投資する・メディア露出する・イベント登壇などが良いですよね。あとは、メディアをつくる方法もあるかもしれません。

正田:取材って良い方法ですよね。旬な経営者に会って話して、記事化して、確認してもらって……と長い時間をかけて接点を生むので。

後藤:取材に行くときには、自分なりの仮説を持っていくと良かったです。適当なことだけ聞いて時間を取る人になるのではなく、ビジネスモデルや売り上げをある程度予測したうえで話を聞くと充実度が違うので。

ビジネスモデルを定めるために、興味のあるテーマはとことん深掘りした

ビジネスモデルを定めるために、興味のあるテーマはとことん深掘りした
正田:起業戦闘力の合計点数が、50点超えているならビジネスモデルは正直なんでもいいと思います。正直なところ、初めて起業する人に対して、あれもこれもといろいろ求めるのは大変じゃないですか。だから、まずは50点を目指してほしいです。

そのうえで、当たるビジネスモデルを見つけるために必要なのは、業界背景の理解です。たとえば、僕らの企業ではM&Aの仲介を行なっていますが、「日本で初めてのM&A会社は?」と問うてみると、野村企業情報という会社にたどり着いて歴史や事業について知るきっかけになります。

また、アメリカって投資銀行文化だけど、日本はそもそもカネボウ化粧品の再生を皮切りにM&Aが広く知られるようになったので、士業関係のプレイヤーが日本は多かったんですよね。業界背景から紐解くとわかることは、とても多いですよ。

後藤:僕も、興味のあるテーマはものすごく深掘りしますね。「Payme」をリリースするときにも、行く末は小切手の歴史までたどり着きました。海外のビジネスモデルと日本のビジネスや市場との歴史を調べたり、FinTechの潮流からBtoBのファクタリングがおもしろそうだと気がついたり。

あとは、海外で流行ったからといって、日本でも流行るとは限らないビジネスもありますから。たとえば、割り勘アプリが日本で流行らない一番の理由は、海外に比べて圧倒的に現金文化が根付いているからです。でも、本来なら流行らないモデルを設計によって、キャッシュインできるようにした例もあります。

日本だと白タクと言われた「Uber」や謝礼と燃料代だけで運用したAzitの相乗りアプリ「CREW」、民泊を広めた「Airbnb」なんかがその最たる例です。

ビジネスモデルの絞り方正田:ビジネスモデルを考えるときには、どのような方法で絞っていったんですか?

後藤:毎週土曜日に200個ずつビジネスモデルをまとめて合計1000個洗い出すんです。そこから、興味の湧いたモデルを30個を精査して、10個に絞って、といった具合で粒度を上げてモデルを決めていました。「Payme」の場合は、日本で展開して倫理性があるのかどうかと、興味と利益率を総合的に判断して決めましたね。

正田:僕は、とにかく自分では考えるなとpedia salonメンバーにもよく伝えています。起業したことない人が考えるビジネスのネタなんて、中華料理を食べたことがない人が中華料理を作ろうとすることと同じですから。それなら、身近で儲かっているビジネスモデルを100個でも取り上げて分析するようにしていますね。

非上場企業から選ぶことを基本に、売り上げ・利益予想・儲かる理由・粗利が取れる理由・継続できる理由・競合との差別化・類似上場企業のPERなどが分析項目です。

後藤:ビジネスモデルも、ある程度の数を調べると、どんなプレスリリースを見ても「進研ゼミで見たことのある問題だ!」のような気分になるんですよね(笑)たとえば、アメリカの投資スタートアップを見ているから、folioやウェルスナビが出てきても納得できるようになります。僕は海外の情報を中心に見ていますが、日本の情報もこまめに収集していますし。『業界地図』なんかはボロボロになるまで読み込んでいます。

正田:海外のなかでも、とくに注目している国はあるんですか?

後藤:今は中国・アメリカ・東南アジアですね。欧州はドイツのロケット・インターネットくらいは追っていますが、そもそもが二番煎じなので。

イグジットを目指すなら、ストーリーの設計まですること

イグジットを目指すなら、ストーリーの設計までするこ
イベントの最後には、参加者からの質問が次々に飛び交います。未来の起業家だからこその悩みや迷いに対する、ふたりの回答を見ていきましょう。

ーービジネスモデルを決定するにあたって、意思決定のポイントはありますか?

正田:まず、僕は事業を決めるのは苦手なんですよ。実際、いくつか同時進行で事業を走らせて、1年間かけてだんだんと絞っていきました。お金もあったので、いろいろやってみて決めようと思っていたんです。でも、今から起業する人でお金に余裕のある人はいないと思います。実際のところ悩んでも仕方がないし、事業もピボットするかもしれないじゃないですか。それなら、とりあえず先に起業戦闘力を50点まで高めることを考えるほうが良いと思いますよ。

後藤:自分がやりたいことかどうかと、メンターのような人を思い浮かべて「あの人なら、なんと指摘するだろう」を徹底的につぶしていきます。

ーー事業を進めるうえで、競合の存在は考えますか?

後藤:表層と本質的な競合とのそれぞれを考えます。「Payme」のサービスは、一見すると決済サービスのように思われますが、本質をたどるとメルカリとカードローンと消費者金融が競合です。また、メルカリも、歴史をたどると、オークション1.0として「モバオク」「ヤフオク」「ビッターズ」、2.0に「メルカリ」、3.0に「CASH」と分かれていきますから。こういった、スコープを自分で区切れる力を大切に、競合を意識するといいのではないでしょうか。

正田:VCと話していて、相手のほうが業界理解があるならその事業はゼロから考え直しだと思っています。業界経験が長くないVCの人にもわかるようなことですら自分が知らないなら、きっとこの先もうまくいくことはないと思うので。そんな風に、VCの担当者をひとつの物差しとして考えていくのも良いかもしれないです。

事業を進めるうえで、競合の存在は考えるか
ーー事業がうまくいかない際に、ビジネスモデルを少しずつ変えるのか、がらりと変えるのか、決定するうえでのポイントはありますか?

正田:僕はガラリと変えることをおすすめします。というのも、事業が傾いているときの要因ってひとつではないんですよね。ひとつだけが問題なのか、それとも全体的に異なるのか。可視化できないですし、あと少しだと思っていると泥沼化することもあります。ずっと同じ事業に携わることで感覚も麻痺するので、ガラリと変えてみるほうが良いと思います。

後藤:同じです。電波の通じないところに3日くらい行って、リフレッシュすると良いですよ(笑)

ーー事業が本当に売却できるのかわかりません。売るためにはどうしたらいいのでしょうか?

後藤:売れるためのブランドをつくるしかないです。「売る」と決めたのなら、売るまでのストーリーを設計することですね。売るって決めたら売る。調達するって決めたら調達する。それで終わりです。

正田:それに、公序良俗に反してない限り、利益が出ていれば会社は売れるんです。とくに、EBITDA(減価償却前利益)が5億円を超えていることがひとつの指標だと思っています。

EBITDAが5億円を越えると、プライベート・エクイティ・ファンドも買えるようになるので、買い手がグッと増えるんです。ただし、利益さえ出ていれば、まず売れないことはないので大丈夫です。

おわりに

おわりに
今回は、株式会社ペイミー代表の後藤さんを招いた「pedia salon」の特別対談をお届けしました。「やると決めたら、やりきることが大事」と強く語る後藤さん。

起業のうえでは、10の項目で構成された起業戦闘力と、徹底的な市場分析、そしてなにより、起業家自身の思いが大切なのだと感じるイベントでした。イベント後には、あちらこちらで名刺交換がはじまったり、登壇者から少しでもヒントを得ようとする参加者の姿が。

イベント中も熱心にメモを取る人、真剣に登壇者を見つめる瞳など、熱量にあふれた空間であったことが印象的でした。本イベントをきっかけに、少しでも多くの起業に向けたヒントを得られていましたら幸いです。

また、今回のイベントを行なっている「pedia salon」の情報は、以下よりご覧いただけます。ご興味のある方は、合わせてご覧ください。

それでは、最後までご覧いただきありがとうございました!

起業戦闘力を高めろpediasalon紹介

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株式会社日本クラウドキャピタル

内閣府/厚生労働省管轄 東京圏雇用労働相談センター(TECC)

 

取材・文:鈴木しの

撮影:矢野拓実