株式会社の解散・清算手続きをわかりやすく解説!

株式会社の解散・清算手続きをわかりやすく解説!

会社の解散、廃業というと実際にはどのような手続きが必要なのでしょうか?

会社は、解散しただけで勝手に消滅するわけではありません。

解散日から少なくとも2ヶ月以上をかけて、資産の換価処分、負債の返済、確定申告、残余財産の株主への分配などを経て、最終的にゼロの状態になります。

ここまでの手続きが完了して法的に解散は完了となります。
今回はQ&A方式で会社解散に関することをわかりやすく解説してみたいと思います。

Q1. 会社を解散する上で、どのような手続きが必要になりますか?

会社を解散する上で、どのような手続きが必要になりますか?
回答
法務局へ会社解散の登記が必要です。
その他、株主総会で解散の決議をするところから始まり、精算が完了してからも登記が必要など、いくつかの手続きがあります。

経営者が自ら会社を解散する場合、法務局へ登記の申請をする必要があります。

この解散手続きの申請は、あらかじめ株主総会で解散の決議をする必要があります。
解散の決議を行う場合、普通の決議ではなく特別決議が必要となることに注意をしましょう。
特別決議は普通決議と条件が異なります。

【株主総会の特別決議】
発行済株式総数の過半数の株式を有する株主が出席
議決権の3分の2以上の多数

また、会社解散の申請をして終わりというわけではありません。

事業の終了にともなって、会社の資産をすべて空っぽにするために精算を行う必要があります。
全ての手続が完了するまでには少なくとも2ヶ月以上の時間を要します。

最終的に、清算結了の登記手続きを行い、登記が完了した時点で会社は消滅します。

Q2. 株主総会では何を決めるのでしょうか?

回答
株主総会では解散の決議を行います。
会社解散の決議は特別決議となりますので注意をしましょう。
解散をすること、解散日、清算人の選任などを行います。

会社の解散の決議を株主総会で決定し、解散予定日も「〇〇年○○月○○日」と定めます。
特別定めなければ議決日が解散日となります。

また、株主総会の中で「清算人」を決めておく方がスムーズです。
清算人とは、解散した会社の負債や資産をすべて処理し、最終的に何もない状態にまでするための残務処理を行う人のことです。

清算人には代表取締役が就く事も可能となっています。

Q3. 会社解散に費用はいくらかかりますか?

回答
法務局に申請する際の登録免許税が合計で41,000円かかります。
官報への公告費用が約30,000円かかります。

法務局への登記申請の際にかかる登録免許税は3つあります。

解散登記:30,000円
清算人登記:9,000円
清算結了登記:2,000円

合計41,000円となります。

登録免許税分の収入印紙を法務局で購入し、手続きをすることになります。

また、登録免許税の他に官報への公告を出さなければなりませんが、2ヶ月にわたり出す必要があるため費用が約30,000円となります。

Q4. 取締役は辞任届を提出する必要がありますか?

取締役は辞任届を提出する必要がありますか?
回答
取締役は辞任届を出す必要はありません。
会社の解散で自動的に退任となります。

代表取締役、取締役などは会社の解散によって退任したことになります。
また、株主は最終的に精算が結了するまでは株主であり、会社が完全に終了する直前に株主総会で承認をしなければなりません。

Q5. 解散の手続きの流れはどのようなものですか?

回答
会社解散の簡単な流れは以下のようになっています。①株主総会での決議
②清算人、代表清算人の選任・登記
③解散通知・広告、確定申告
④負債の精算・資産分配
⑤清算結了登記

Q6.官報への公告はなぜ必要なのですか?

回答
会社法では解散するにあたり官報への公告が必須とされています。
債権を申し出るべき債権者に解散を知らせ、債権者からの連絡が可能な状態にします。

ここで重要なのは、債権者がいないという事であっても官報への掲載は必須であるということです。
解散した後にトラブルになるリスクを持たせないよう、会社法ではこのような手続きを義務付けています。

Q7. 手続きが終わるまでトータルでどれくらい時間がかかりますか?

手続きが終わるまでトータルでどれくらい時間がかかりますか?
回答
少なくとも2ヶ月~2ヶ月半ほどかかります。

解散の議決を行ってから、解散登記、官報への公告(2ヶ月)となり、スムーズな対応をしたとしても2ヶ月は最低かかることになります。

その後、清算結了の登記も行わなければならず、実質2ヶ月以上かかると考えておきましょう。

また、精算に手間取るような場合(取引先が多い、負債が多い、処分しなければならない資産が多い、残余財産があるなど)財産を処分しきるのに相当な時間がかかる場合もあります。

最短はどれぐらいと言えますが、最長はどれくらいとは言えないのが会社解散です。
場合によっては1年以上かかってしまうケースもあります。

Q8. 株式会社ではなく合同会社の場合に何か違いがありますか?

回答
株式会社の解散も、合同会社の解散も変わりはありません。
ただし、株式会社の決議と合同会社の決議では株主と社員という違いがあります。

Q9. 法務局以外で届出をする必要はありますか?

回答
税務署、税事務所、市区町村役場、ハローワーク、労働基準監督署、社会保険事務所などへ届出をします。

Q10. 会社解散は専門家に依頼するべきですか??

会社解散は専門家に依頼するべきですか??
回答
経営者自身で手続きを行う事は可能です。

ただし、会社解散や廃業の手続きを何度も経験したことのある方は多くないと思われますので、非常に煩雑な手続きが待っていることは理解しておきましょう。

株主総会での決議、法務局での登記手続き、官報への公告、負債と債権の精算、解散に伴う確定申告、残余財産の株主への分配、再度の株主総会と清算結了の登記といった手続きが目白押しです。

手続きを全てご自身でこなすには、色々と調べ物が必要となったりするため、手間と時間は確実にかかるでしょう。

法務局などでも相談を受け付けていることが多いと思われますので、管轄の法務局に連絡をしてアドバイスを受けるのも1つの方法です。

また、別途料金がかかることは当然ですが、司法書士など会社解散に慣れた専門職に依頼するのも良いのではないでしょうか。
専門職に会社解散を任せることで、よりスムーズに手続きを行うことができ、多くお金を残すことに繋がる場合もあります。

さいごに

いかがでしたでしょうか?

今回は会社解散・廃業に関するよくある質問をまとめてみました。
当サイトでは会社の廃業や解散、M&Aに関する詳しい情報を他にもわかりやすく多数掲載しています。

経営者自身が知識を蓄積して対応していただくのも1つの方法です。
一方で、専門家に依頼すればスピーディに対応してもらえることが期待できます。
当サイトでの情報を、専門家の力を借りるべきかどうかの判断材料にしていただければと思います。