相続登記はいくら費用がかかるの?はじめて相続をする際に知っておきたい基本的な知識!

相続登記 いくら

遺産相続で不動産も含む財産を相続する場合、事態は少し複雑です。
現金や預貯金だけならシンプルですが、土地や物件などは登記が必要になるからです。

不動産の所有者が亡くなって、相続や遺贈で所有者が変わり、新たに不動産を所有する人に名義を変更する手続きのことを相続登記と言います。

相続登記をしないとどうなる?

3ヶ月経ってから借金があることを知った場合どうなる?・延滞税について 注意

相続登記は相続税の申告と違って、いつまでにしなければならないという決まりなどはありませんが、登記をせずに放置をしていると不動産を活用した資産運用ができなかったり、売却もできないなど問題があります。

このようなトラブルにならないためにも、速やかに相続登記することをおすすめします。

相続登記は法務局または登記所で申請することができます。
必要書類の提出と登録免許税の支払いを行い、該当する不動産の名義変更手続きをします。

自身で手続きできることはできますが、専門家に依頼して手続きを代行してもらうという方も多いため、相続登記の費用については様々です。

この記事では相続登記にかかる実費の解説と、専門職に依頼をしたい時の費用の相場について解説をします。

相続登記にかかる費用にはどんなものがある?

相続登記に必要な費用は大きく分けて以下の3つです。

  • 登録免許税(実費)
  • 必要書類を揃えるための費用(実費)
  • 専門家に手続き依頼をする際の費用

登録免許税と、登記に必要な書類(戸籍謄本、不動産の登記簿謄本など)を揃えるための費用は実費として最低限かかる費用です。

登記の手続きそのものは比較的簡易であり、ご自身で対応することも不可能ではないでしょう。

ただし、書類に不備があったり、そもそも取得する物件が遠方だったりする場合などは非常に手間がかかり、多忙な方からすればお金を出してでも代行してもらいたいという気持ちになるかもしれません。
そこまで何度も手続きしないものをわざわざ調べて対応したくないと考える方もいらっしゃるでしょう。

そのため、専門家に代理人として相続登記の対応を依頼するというケースも多々あります。
専門家であれば登記の方法などは熟知しており、確実かつ速やかに対応を進めてもらうことができるでしょう。

登録免許税の金額と計算方法

登録免許税の費用

固定資産税評価額 × 税率(1000分の4、0.4%)

・固定資産税評価額は1,000円未満切り捨て
・相続ではなく贈与による登記の場合は税理は1,000分の20(2%)となる
・複数の不動産を一度に申請する場合は固定資産税評価額を合計してから算出する

不動産の所有権、持分権を登記する場合には登録免許税がかかります。
法務局や登記所で登記をする際に支払いが必要です。

登記の際の登録免許税の税率には2通りあり、相続であれば固定資産税評価額の0.4%です。
遺贈の場合、被相続人から相続人に限っては相続と同じで0.4%の税率ですが、それ以外の方への遺贈の場合は2%が課税されます。

あまり大きな違いではないと思われるかもしれませんが、不動産ともなれば元の固定資産税評価額が大きくなりますので、この点も気をつけておきましょう。

登録免許税算出の例

では具体的に登録免許税の計算をしてみましょう。
相続登記の場合の登録免許税の計算式は、

固定資産税評価額 × 税率(0.4%または2%)

というシンプルでわかりやすいものです。
ただし、1,000円未満は切り捨てとなります。

例えば固定資産税評価額が「1,005,400円」であった場合「1,005,000円」として計算することになります。
また、計算後の税額は下二桁の金額は切り捨てとなり、100円単位での計算となります。
また、登録免許税が1,000円以下の場合のみ、1,000円に切り上げになります。

登録免許税の金額計算

固定資産税評価額の合計金額: 200万5,400円
取得方法:相続

①1,000円未満は切り捨て

課税標準=200万5,000円

②計算

200万5,000円 × 0.4% = 8,020円
100円未満は切り捨てとなるため、登録免許税は8,000円

必要な書類を揃えるための費用

相続登記を行うための必要な書類を揃える費用は以下の通りです。

必要な書類 費用の相場
固定資産評価証明書 300円〜400円
名寄帳 300円程度
登録事項証明書 600円程度
亡くなった人の出生から死亡までのつながりのついた戸籍謄本 450円~700円
亡くなった人の住民票の除票 200円~400円
相続人全員の戸籍謄本 450円程度
不動産を相続する人の住民票 200円~400円
相続人全員の印鑑証明書 1通200円~400円
書類を郵送で取得するなら、郵送費(往復分) 500円程度

これらの書類にかかる費用は、相続人の数や被相続人の転籍などによってかかる金額も変わってくることでしょう。
それぞれ市区町村の役場や法務局で手に入れることができますが、手間の問題も大きいことは知っておくべきかと思います。

相続登記をする際には登記する不動産の情報を正確に記入する必要があります。
不動産の登記簿謄本も一つの物件ごとに取得しなければなりませんので、その分費用がかかることを知っておきましょう。

専門家へ手続きを依頼した場合の費用

持株会 暦年贈与 事業再生コンサルタント とは・相続×FPの仕事とは? 相続税 相談 相続税計算

次に専門家へ手続きを依頼する場合の費用の相場について解説します。

司法書士

司法書士に依頼できる業務:
不動産の登記全般書類収集などの手続き込みの報酬:7万円~15万円程度
遺産分割などの一括した相続手続きも合わせて依頼する場合:30万円程度

税理士

税理士に依頼できる業務:
登録免許税の算出、相続税、確定申告に関しての相談
(登記手続きは税理士自体は代理で行うことはできず、専門家との連携をセット提供している場合もある)相続税申告、確定申告のみの報酬:数万円~10万円程度
セットでの報酬(資料の収集、登記、相続税申告など):50万円~

弁護士

弁護士に依頼できる業務:
遺産分割・相続に関する紛争解決
不動産の登記全般着手金:10万円程度
報酬:依頼内容、成功報酬などによって左右される場合がある

土地家屋調査士

土地家屋調査士に依頼できる業務:
不動産の表示に関する登記
(分筆、合筆、新築物件以外では依頼する機会はない)境界確定測量の報酬:20万円~60万円程度
現況測量の報酬:10万円~20万円程度
分筆登記申請の報酬:数十万円程度
土地地積更正登記申請の報酬:数十万円程度
合筆登記申請の報酬:数万円程度

専門家費用は内容によって大きく変わる

相続登記の手続自体は、面倒かもしれませんが難しいものではありません。
そのため、相続登記する物件の金額や規模、その数や複雑さを考えて、必要な場合は専門家に依頼するのが得策でしょう。

費用自体は大したことがなくても、手続きに時間を取られてしまって「仕事に費やした方が良かった」となる可能性もありえますよね。

相続登記するための土地が、現在の居住地からはるか離れた遠方の場合、郵送やネットでの手続きが必要になることがほとんどで、かなりの時間を要することもあります。
相続登記の手続を早めに済ませておく必要がある場合などは専門家に依頼した方が結果的に安上がりといえる可能性もあります。

基本的に、遺産相続の協議で争いが起こっていたり、合筆(複数の不動産を合わせて一つにする)などでなければ司法書士や税理士に依頼するのがベターと言えるでしょう。
その場合、内容にもよりますが登記そのものにかかる費用は10万円程度を考えておけば間違いないでしょう。

逆に、相続登記の問題だけでなく、遺産分割協議、土地の合筆、相続税の申告など、登記に絡んだ問題で別の仕事も依頼しなければならない場合などは、それぞれの専門家への依頼が必要となります。
その場合は数十万円の費用がかかることもありますので、必要な内容をしっかりと見極める必要があります。

専門家に相続登記を依頼した方が良い場合

相続登記 いくら

不動産の数や種類が多い

不動産物件の数、種類が多い場合は手続きも煩雑です。

まず遠方にある場合、その不動産の所在地を管轄する法務局などで手続きが必要になります。
一箇所なら大したことはないと思いますが、全国の色々なところに土地が散らばっている場合、個人で手続きするのはおすすめできません。

書類の取得から登記の完了まで、非常に多大な労力がかかることになるでしょう。
逆に一箇所に複数の土地がある場合なら、一つの法務局でまとめて手続きができるようになっています。

この他、物件がマンションなどの共有物件である場合は、建物の種類、構造などによって手続きが面倒になることもありますので注意が必要です。

共有状態での相続登記など

不動産を複数人の相続人で共有して相続する場合があります。
こういったことを共有状態と言います。

共有状態のまま相続登記をするとなると、それぞれの法定相続分と遺産分割協議から決定した物件の持ち分が登記されます。

持ち分が多くても少なくても、不動産の利用をする権利は登記されている所有者全員にある状態となるため、何らかの事業利用をしたい場合や売却する場合には所有者全員の合意が必要となります。

共有状態となる人数が少なく、トラブルのない関係であれば問題ないですが、所有者の誰かが亡くなったりしてしまうと、さらにその子供などに相続されてしまいます。
そのままにしておくと場合によっては一つの物件の所有者が10人以上、中には面識のない相手が出てくるということもありえます。

このような複雑な状態では後々トラブルの火種になりかねませんので、弁護士などしかるべき専門家に相談して早期解決をはかるべきでしょう。

逆に遺産分割協議の場ではあくまで親族同士での話し合いとなりますので、冷静に不動産の分割をして、共有状態にならないようにするなど工夫すれば余計な費用はかからないということになります。

さいごに

ここまで相続登記に関する費用について詳しく解説をしてみました。

相続に慣れている方などはあまりいらっしゃらない上に、土地や建物の相続、登記となると非常にわかりづらいことも多いかと思います。
しかし、放置していると自身では手におえないような事になってしまう場合もあることはおわかりいただけたかと思います。

相続はただでさえバタバタとしている中での手続きであるため、非常に面倒であることが多いですが、専門家に相談すれば少しでも優遇されるような方法をアドバイスしてもらえるケースもありますので、是非一度相談してみるのが良いかと思います。

早めの対応で、できるだけ相続登記をスムーズに終わらせたいものですね。