居抜き物件とは?店舗売却をして工事費用などを節約しよう

飲食店 M&A

お店を廃業するのにも、費用がかかってしまいます。

「できるだけ費用をかけずにお店をたためないかな。。」とお悩みではありませんか?

実は、居抜き物件として店舗売却をすれば、廃業費用がかからないだけではなく、対価を得ることもできるのです!

居抜き物件での店舗売却を考えないまま廃業してしまうのは、はっきり言って損ですよ!

今回は、居抜き物件での店舗売却のメリットや方法、注意点をご紹介します。

居抜き物件での店舗売却についてしっかり理解して、コストを最低限にしてお店をたたみましょう。

1.居抜き物件とはどういう意味?

居抜き物件とは

居抜き物件とは、以前営業していたお店の設備や内装が残されたままの物件のことです。

本来、お店を廃業するときは、内装の解体や原状回復工事を行わなければなりません。

しかし、居抜き物件は簡単な手直しをするだけで次のお店が開業できるので、居抜き物件のままで購入したいという人もいます。

そのような人に店舗を居抜き物件として売却することで、廃業にかかるコストを抑えることができるのです。

まずは、居抜きでの店舗売却を行って成功した事例を見てみましょう。

2.居抜きでの店舗売却の成功事例(飲食店)

居抜き物件とは

居抜きの状態で飲食業を営む店舗を売却した事例をご紹介します。

Aさんは、東京都でラーメン屋を営んでいました。

しかし、65歳になり、そろそろリタイアを考え始めます。

知り合いで居酒屋をやっていたBさんに話を聞くと、「リタイアのときにはお店を売った方が得だ」と言われました。

そこで、店舗売却について興味を持って、専門家に相談しに行きます。

そして、専門家の話を聞いて、「廃業コストをかけたくないから居抜きで店舗売却をしよう」と決意したのです。

専門家に買い手探しや条件交渉を任せたので、Aさんは特に困ることなく店舗売却を進め、お店を売ることに成功します。

それによって、廃業コストがかからないだけではなく、店舗を譲渡した対価として200万円を手に入れたのです。

このように、居抜きでの店舗売却は、金銭面のメリットが大きいです。

具体的にどのようなメリットがあるのかについて、確認しておきましょう。

3.居抜きで店舗売却をするメリット

事業継承 保険

居抜きで店舗売却をするメリットは、以下のようなものがあります。

メリット1.廃業コストを抑えられる
メリット2.譲渡対価を手に入れられる

それぞれのメリットについて、順番に確認していきましょう。

メリット1.廃業コストを抑えられる

居抜き物件として店舗売却をした場合、廃業にかかるコストを抑えられます。

廃業にかかるコストとは、原状回復費用と空き家賃です。

原状回復費用

賃貸借契約書には、テナントをどのような状態で返却するのか記載されています。

一般的には、入居する前の状態に戻す原状回復を行わなければならないです。

その際、コンクリートむき出しで建物を骨組みのみの状態にするスケルトン戻しがよく求められます。

そのような原状回復には工事が必要で、店舗の広さにもよりますが100万円程度の費用が発生するのです。

居抜き物件での店舗売却であれば、このような原状回復費用を抑えることができます。

空家賃

賃貸借契約書には、「退去日の何カ月前に通知が必要か」が記載されています。

家主にとっては次のテナントを募集するための期間となり、一般的には6ヶ月に設定されていることが多いです。

家賃20万円の店舗でも120万円の費用がかかることになります。

退去するまでに店舗売却を行うことで、空き家賃を節約することが可能です。

メリット2.譲渡対価を手に入れられる

居抜き物件での店舗売却は、廃業コストを抑えられるだけではなく、譲渡対価を手に入れることも可能です。

「居抜き物件は、どれくらいの価格で売れるんだろう?」なんて、お考えの人もいると思います。

居抜きでの店舗売却の価格の相場は、譲渡対価は物件の立地や店舗の状態によるので一概には言えません。

目安としては、150万円から300万円程度となっています。

廃業コストを抑えられるだけではなく、この対価を得られるので、トータルで考えるとかなりお得ですよね。

それでは、ここからは居抜きでの店舗売却の流れを確認していきましょう。

4.居抜きでの店舗売却の流れ

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居抜き物件として店舗売却を行う際には、以下のようなステップが必要となります。

ステップ1.準備期間
ステップ2.買い手の選定
ステップ3.売買成立

それぞれのステップについて、順番に確認していきましょう。

ステップ1.準備期間

居抜き物件として売却するとき、単に買い手を見つけて売るだけで良いというわけではなく、準備が必要です。

準備期間に行うことは、「①テナント解約予告」「②仲介業者の選定・相談」「③現地調査と査定」「④物件オーナーの承諾」です。

①テナント解約予告

まずはテナントを解約する旨を物件オーナーへ伝えましょう

解約予告期間は契約内容によって異なりますが、一般的には退去日の6ヶ月前には通知する必要があります。

「店舗売却をするから1ヶ月後には解約する」というようなことは難しいです。

店舗売却を行う際には、早めにテナント解約予告を行ってください。

②仲介業者の選定・相談

店舗売却は専門的なことも行わなければならず、専門家である仲介業者に依頼するべきです。

仲介業者選びは店舗売却の結果を左右するので、しっかりと精査して選びましょう。

仲介業者を決めたら、売却の方法や今後の流れなどについて打ち合わせをしていきます。

店舗売却について少しでも不安なことがあれば積極的に相談し、心配なことは解消しておくようにしましょう。

仲介業者の選び方は、のちほどご紹介します。

③現地調査と査定

店舗の設備や内装、立地、商圏を調査することによって、仲介業者に店舗の売却価格を査定してもらいます。

店舗の売却価格は一律ではなく、仲介業者によって価格が異なることがほとんどです。

このとき、希望の売却価格になるようなアドバイスもしてもらえます。

④物件オーナーの承諾

店舗売却は賃貸借契約で禁止されていることも多いので、物件オーナーの許可が必要です。

許可がない状態で買い手が決まっても売却できないケースもあるので、必ず承諾をもらいましょう。

物件オーナーの承諾を手に入れたら、買い手を探していきます。

ステップ2.買い手の選定

店舗売却を行うには、購入してくれる買い手を見つけなければなりません。

買い手を募集するとき、「①買い手の募集とマッチング」と「②売却条件交渉」を行います。

①買い手の募集とマッチング

買い手を見つけるために、店舗の購入希望者の募集を行います。

仲介業者によって募集方法はさまざまです。

買い手候補が出てきたら、実際に店舗の案内をしたり、面会をしたりする必要があります。

②売却条件交渉

面会をする際に、店舗売却の条件を話し合っていきます。

売却価格や従業員の処遇、その他条件などを交渉で決めるのです。

お互いの利害がぶつかることもありますが、双方が納得するまで話し合うことが大切となります。

なぜなら、時間をかけて詳細な条件まで決めておくことで、あとからトラブルになる可能性を下げられるためです。

ステップ3.売買成立

店舗売却の条件について買い手と売り手が納得したら、売買を成立させるために動いていきます。

売買成立に向けて行うのは、「①店舗資産譲渡契約の締結」「②買い手の賃貸借契約の締結と売り手の解約手続き」「③引渡しと売却代金の受け取り」です。

①店舗資産譲渡契約の締結

売却条件の折り合いがついたら、買い手と店舗資産譲渡契約を結びます。

店舗資産譲渡契約とは、店舗にある設備などを売買する契約のことです。

このとき、譲渡する資産のリストを作って契約書に添付しておくことで、あとから揉める可能性を下げることができます。

②買い手の賃貸借契約の締結と売り手の解約手続き

買い手が店舗の賃貸借契約を結んだら、売り手は物件オーナーとの賃貸借契約の解約を行います。

買い手の賃貸借契約の締結と、売り手の賃貸借契約の解約が同時に行われ、無駄なテナント料を払う必要がなくなるのです。

③引渡しと売却代金の受け取り

必要な契約をすべて結んだら、店舗の引渡しと売却代金の受け取りを行います。

店舗の引渡し日には双方が立ち会って、電気・水道・ガスや冷暖房器具や厨房など売却物品の動作を確認することが必要です。

ここで特に問題がなければ、店舗を引渡し、売却代金が支払われます。

以上が店舗売却の流れです。

ただし、居抜き物件での店舗売却には注意しなければならないことがあります。

居抜き物件を売却する際のトラブル例と注意点について、確認しておきましょう。

5.居抜きでの店舗売却で気をつける3つのこと

居抜き物件とは

居抜き物件を店舗売却する際には、必ずしもトラブルなく進むとは限りません。

トラブルが起こると、途中で取引が取りやめられたり、店舗売却をしてから損害賠償を支払うことになったりします。

居抜きでの店舗売却で気をつけるべきことは、以下の3つです。

注意点1.譲渡物にリース・割賦対象物が含まれていないか確認する
注意点2.従業員に店舗売却を知らせるタイミングに気をつける
注意点3.売り主責任について揉めないように契約する

それぞれの注意点について、順番に見ていきましょう。

注意点1.譲渡物に借りている物が含まれていないか確認する

店舗売却の際は、譲渡物に借りている物が含まれていないかを確認することが必要です。

借りている物の売買を勝手に行うと、貸してくれている業者からの違約金請求や、買い手からの損害賠償請求が発生します。

店舗売却でよくあるトラブルなので、事前にしっかり確認することが大切です。

開業した際の契約書などを見直してみましょう。

注意点2.従業員に店舗売却を知らせるタイミングに気をつける

店舗売却を行うなら、従業員に告知するタイミングに気をつけましょう。

店舗売却の噂を聞くなどして従業員に伝わることによって、転職や退職をされてしまうかもしれません。

営業中の店舗では、従業員も一緒に引き継いでもらう契約となる場合もあります。

しかし、途中で従業員がいなくなると、従業員がいることにメリットを感じている買い手が取引をやめてしまうことがあるのです。

店舗売却の話は内々に進めるように徹底し、適切なタイミングで従業員に伝えるようにしましょう。

注意点3.あとから物品の故障について揉めないように契約する

店舗を引渡してから売却した物品の故障が発見されたときに、売り手と揉めないように契約しましょう。

売却前に設備の動作確認を行っても、あとから故障が出てきて損害賠償をするように言われるかもしれません。

契約を結ぶ際に「動作確認は一緒に行う」「動作確認後の故障の責任は負わない」という旨を記載しておくべきです。

また、プロの仲介業者の立会いのもと動作確認を行うことで、確実に確認していくことができます。

したがって、居抜きでの店舗売却については、仲介業者に相談しながら行うのが良いでしょう。

仲介業者を使わずに個人で店舗売却も可能です。

しかし、交渉や契約に時間がとられたり、契約内容の不十分が原因でトラブルが発生する可能性もあります。

手数料を払う必要はありますが、円滑に店舗売却を進めるためには仲介業者を利用することが良いです。

ここからは、居抜きでの店舗売却の専門家である仲介業者について見ていきます。

6.居抜きでの店舗売却は仲介業者に相談しよう

居抜き物件 M&A

居抜き物件の店舗売却にあたって、仲介業者を利用することで安心して譲渡ができます。

仲介業者に頼むことで得られるメリットは、以下のようなものです。

① 買い手を探してもらえる
② トラブル対応を任せることができる
③ 契約書類の作成をしてもらえる

それぞれのメリットについて、順番に確認しておきましょう。

① 買い手を探してもらえる

仲介業者に依頼をすると、広告料の負担や問い合わせへの対応等の手間を省くことができます。

個人で売却する場合、不動産情報サイトへ登録するだけでも月額5万~15万円かかり、もちろん自己負担です。

問い合わせへの対応や買い手にふさわしいかの見極めなども必要になるので、時間や手間もかかります。

仲介業者に依頼をした場合、買い手を探すためのチラシやHPへの広告などは仲介業者負担です。

仲介業者への報酬はかかりますが、仲介業者に依頼する方が効率よく買い手を探すことができます。

② トラブル対応を任せることができる

取引中や売却後にトラブルが発生した場合、仲介業者を頼ることができるのもメリットとなります。

購入後の瑕疵担保責任は仲介業者が負担することにしている業者も多いです。

瑕疵担保責任とは一般の人では簡単に発見できない欠陥があった場合、売り手が買い手に負わなければいけない責任のことを指します。

店舗売却をする際には予想外のトラブルが起きることが少なくありません。

店舗売却のプロである仲介業者に任せ、安心した取引をおこないましょう。

③ 契約書類の作成をしてもらえる

契約書など必要な書類の作成を仲介業者に行ってもらうことができます。

書類作成には不動産や法律などの幅広い知識が必要です。

知識がないまま自分で作ると、不備のある書類になってしまう可能性は高くなります。

トラブル回避のためにも、契約書などの重要書類は仲介業者に任せることが良いです。

最後に、仲介業者の選び方について確認しておきましょう。

7.店舗売却における仲介業者の選び方

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「仲介業者はどのように選べば良いのかな?」なんて、お悩みな人もいるかもしれません。

仲介業者を選ぶときのポイントは、以下のように3つあります。

選び方1.地元業者か大手業者かで選ぶ
選び方2.査定金額で選ぶ
選び方3.不動産取引資格を持っているかで選ぶ

それぞれの選び方について順番に見ていきましょう。

選び方1.『地元業者』か『大手業者』かで選ぶ

まずは、地元業者か大手業者かを決めましょう。

(1)地元業者

築年数が経っている場合や、立地が悪い場合などは地元業者に頼むのがおすすめです。

地元業者ならじっくりと適正な売却価格で取引を成功させてくれます。

地域の特性や、過去の事例を良く知っているため、細かい質問にも丁寧に答えてくれます。

地元業者のメリットは以下のようなものです。

  • 地域の特色をよく理解している
  • その地域で探している購入希望者の目に留まる
  • 地域の過去の取引データを知っている
  • 査定額の精度が高く、予想売却期間も正確

地元業者のデメリットは以下のようなものです。

  • 広いネットワークを持っていない
  • 全国対応していない
  • 多くの購入希望者の目に留まらない

建ててから何年も経っている店舗や、立地が悪いときは、地域の特色を理解している地元業者に相談しましょう。

(2)大手業者

需要がある地域だったり、人気のある物件の場合は大手業者がおすすめです。

全国チェーン展開している企業の目にとまる可能性もあるので、より高い売却価格で取引を成立させてくれます。

大手業者のメリットは以下のようなものです。

  • ネットワーク力がある
  • 全国に店舗網を持っている
  • 多くの購入希望者に紹介が出来る

大手業者のデメリットは以下のようなものです。

  • 地域の特性をあまり理解していない
  • この地域で欲しいという人が見る可能性が低い
  • 期間優先で売却価格を低く見積もる可能性がある

人気のある地域に店舗を構えていた場合には、大手業者に相談して高値で売却しましょう。

地元業者と大手業者については、売りたい店舗に合った業者を選ぶべきです。

選び方2.査定金額で選ぶ

複数の業者に査定してもらい、査定金額が高い業者を選ぶ方法もあります。

店舗売却にあたって、適正価格で売却するため仲介業者による店舗の査定を行わなければなりません。

店舗を売るのが得意な業者なら、強気で高値がつきますし、逆に不得意だと低価格になってしまうのです。

複数の業者へ査定をしてもらい、業者の販売力を見極めましょう。

選び方3.不動産取引資格を持っているかで選ぶ

不動産取引資格を持っている業者だと、交渉がスムーズに進み安心して身構えることができます。

店舗売却にあたって、物件オーナーとの交渉には専門的な知識が必要です。

資格を持っていない業者の場合、自分で交渉する必要が出てきます。

不安なく店舗売却を行うためにも、資格の有無は確認しておきましょう。

まとめ

居抜きで店舗売却を行うことで、廃業コストを下げられるなどのメリットが得られます。

ただし、契約書の作成など専門的なことも行わなければならないので、仲介業者に相談しながら行うべきです。

居抜きでの店舗売却を行って、コストをかけずにお店をたたみましょう。