土地の相続税がいくらになるか計算しよう!評価額の算出方法も解説

相続税 障害者控除

「土地にかかる相続税は高そうだけど、いくらくらいになるのだろう。。」なんて、お悩みではありませんか?

土地の相続税は、実は、特例を活用すれば土地の評価額を8割引にして節税できることもあるのです!

まずは、どのくらいの相続税がかかるのかを確認しましょう。

土地の相続税を計算するには、購入した価格ではなく、相続時の評価額を算出しなければなりません。

そのとき、特例を使いながら評価額を算出すれば、場合によっては大幅な節税が可能です。

今回は、土地にかかる相続税について、相続税を計算するための土地の評価方法や節税対策をご紹介します。

まずは自分の土地がだいたいどれくらいの評価額なのかを知って、節税対策に取りかかりましょう。

1.土地には相続税が発生する

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土地も相続税が課税される対象です。

ただし、土地を相続したときに相続税が発生するのは、土地を含めた相続財産の総額が基礎控除の金額を上回る場合となっています。

なぜなら、相続税には一定の金額までは課税されない基礎控除があり、基礎控除額の範囲内なら相続税がかからないためです。

ですから、土地の相続税を知るために、まずは基礎控除額と財産総額を確認していきましょう。

相続税の基礎控除額は以下の計算式で求めることができます。

3000万円 + 600万円 × 法定相続人の人数=相続税の基礎控除額

基礎控除額を計算するために、法定相続人の人数を知る方法を見ておきましょう。

1−1.法定相続人の人数を知る方法

基礎控除額の計算に必要となる相続人は、誰がなれるか法律で決められています。

法律で決まっている相続人なので、法定相続人と呼ばれ、亡くなった人に配偶者がいれば必ず相続人です。

そして、配偶者以外に親族がいる場合には、配偶者に加えて、①子ども、②父母や祖父母、③兄弟姉妹の順番に相続人になります。

①の子どもがいれば、配偶者と子どもが相続人です。

①の子どもがいなければ、配偶者と父母や祖父母が相続人となります。

①の子どもと②の父母や祖父母がいなければ、配偶者と兄弟姉妹が相続人です。

自分のケースで何人の法定相続人がいるのか考えて、基礎控除額を計算してみましょう。

1−2.基礎控除額を計算してみよう

例えば、3人の法定相続人がいるというときには、以下のように計算できます。

3,000万円 + 600万円 × 3人=4,800万円

法定相続人が3人なら、4,800万円までは相続税がかからないということです。

ただし、相続税が発生するかどうかを知るには、基礎控除額だけではなく、相続財産の総額も計算しなければなりません。

そのとき、相続財産の総額を計算するために、土地の評価額の算出が必要です。

なぜなら、土地の価格は購入したときの値段ではなく、そのときの評価額で相続税を計算しなければならないというのが理由となります。

土地の評価額を含めた総額を出してから、相続税を計算するという流れです。

まずは、土地の評価額を出す方法について見ていきましょう。

2.土地の評価方法

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相続税を計算するにあたって、土地の評価額を出すことが必要です。

土地の正確な評価額を出すにはさまざまな要素を考えなければならず、専門家に依頼する必要があります。

ただし、土地の大まかな評価額を計算することは自分だけでも可能です。

土地の評価額を計算する方法は、以下の2つの方法があります。

  • 路線価方式で土地を評価する方法
  • 倍率方式で土地を評価する方法

それぞれの評価方法について、順番に見ていきましょう。

① 路線価方式で土地を評価する方法

路線価方式とは、道路に面する宅地1平方メートルあたりの価額から評価額を計算する方法です。

市街地など路線価が決められている宅地は、路線価方式で評価します。

路線価は1平方メートルあたりの価格なので、これに土地の面積をかけることで評価額の計算が可能です。

土地の面積は、毎年4月から5月頃に送られる固定資産税の納税通知書に記載されています。

路線価は毎年変わるので、国税庁のホームページで最新のものを確認するようにしましょう。(参考:路線価 – 国税庁

(引用:平成29年分 財産評価基準書 27008 – 路線価図|国税庁

路線価図を見てみると、土地が面している道路上に「450C」「380D」などの表記があるはずです。

この数字の部分は、1平方メートルあたりの路線価で単位は1,000円となっています。

例えば450Cなら、1平方メートルあたりの単価が45万円ということです。

土地の評価額は、固定資産税の納税通知書で確認した土地の面積と、路線価に書かれていた金額をかければ、計算可能です。

土地の面積 × 路線価の金額 = 土地の評価額

したがって、450Cの土地を100㎡相続するというときには、以下のように計算できます。

100㎡ × 45万円 = 4,500万円

また、路線価図の後半部分のアルファベットは借地権割合です。

借地権割合は、A=90%、B=80%、C=70%、D=60%、E=50%、F=40%、G=30%となっています。

例えば450Cなら、借地権割合が70%となるのです。

借地権割合の使い方を確認しておきましょう。

借地権割合で借地権の評価額を算出できる

借地権割合は、相続財産に借地があるときに、借地の評価額を算出する場合に必要です。

借地権も相続財産となるので、評価額を出さなければなりません。

相続する土地が借りているものなら、路線価を使って求めた評価額に借地権割合をかけることとなります。

例えば、先ほどの450Cの路線価で100㎡の土地の場合を考えてみましょう。

Cは70%なので、以下のように計算できます。

45万円 × 100㎡  × 70% = 3,150万円

この3,150万円が、借地の場合の評価額です。

② 倍率方式で土地を評価する方法

「路線価図を調べたけれど、自分の土地に路線価が見つからない。。」というときは、倍率方式で評価します。

倍率方式とは、固定資産税評価額に国税局長が決めた一定の評価倍率をかけて評価額を計算する方法です。

固定資産税評価額は、市町村から送られてくる固定資産税納税通知書や、役所の固定資産課税台帳で確認することが可能です。

固定資産税評価額は3年に1度改定されるので、相続税を計算する際には固定資産課税台帳で最新のものを確認するようにしましょう。

評価倍率は、国税庁のホームページで調べることができます。(参考:路線価図・評価倍率表 – 国税庁

土地の評価額がわかったら、相続税がだいたいどのくらいになるのか概算してみましょう。

3.土地にかかる相続税はいくらくらい?

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土地の評価額がわかったら、相続税率を土地を含めた相続財産の総額にかけて、相続税額を計算します。

注意すべき点は、相続税を計算する際には、土地だけや現金だけという一部の相続財産だけで計算できないことです。

自分が相続することになる相続財産の総額がわかれば、税率を確認して相続税額を概算できます。

税率を確認して、相続税を概算してみよう

例えば、自分に分けられた課税される財産が、土地の評価額を含めて6,000万円のときを考えてみましょう。

相続税の税率と控除額は以下のようになっています。

相続人ごとの課税される金額 税率 控除額
 1000万円以下 10% 0円
 3000万円以下 15% 50万円
 5000万円以下 20% 200万円
 1億円以下 30% 700万円
 2億円以下 40% 1700万円
 3億円以下 45% 2700万円
 6億円以下 50% 4200万円
 6億円超 55% 7200万円

金額が1000万円を超えれば控除額があるので、計算した相続税額から差し引きます。

今回の例では課税される金額が6,000万円なので、税率は30%、控除額が700万円です。

6,000万円 × 30% −700万円 = 1,100万円

したがって、目安としてはだいたい1,100万円の相続税が発生します。

ただし、相続税の計算方法はもっと複雑なので、具体的な計算は税理士に依頼するべきです。

「どうしても自分で具体的に計算したい!」というときは、『相続税を計算してみよう!追徴課税についても解説』で解説しているので読んでみてください。

4.土地の相続税についての節税対策

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「思っていたよりも相続税がかかりそうだから節税したい。。」という人も多いと思います。

土地の相続税は、小規模宅地等の特例という制度を使ったり、相続財産の生前贈与を行うことで節税することが可能です。

それぞれの方法について、順番に確認しておきましょう。

方法1.小規模宅地等の特例で節税する

小規模宅地等の特例を使うことによって、相続税を節税できる場合があります。

小規模宅地等の特例とは、自宅や事業用の宅地は、その評価額を下げて相続税の負担を軽くするというものです。

一定の条件を満たせば、決まった面積まで評価額から50%〜80%の減額ができます。

もしも相続税評価額が1億円の自宅敷地を相続したなら、小規模宅地等の特例を使えば2000万円の評価額にできるのです。

小規模宅地等の特例を活用できるのは、原則として、亡くなった人の配偶者か、同居していた家族と決められています。

他にもさまざまな条件がありますが、ケースによって異なるので一概には言えません。

宅地を相続するときには、税理士に自分が小規模宅地等の特例を使えるかどうかを税理士に確認しましょう。

小規模宅地等の特例を使うために必要な書類

小規模宅地等の特例を利用するときには、相続税申告書とあわせて以下のような書類の提出が必要となります。

書類1.住民票の写し
書類2.戸籍謄本
書類3.遺言書か遺産分割協議書の写し
書類4.相続人全員の印鑑証明書

他にも場合によって必要な添付書類が増えることもあるので、事前に税務署や税理士に相談するのが良いです。

小規模宅地等の特例を利用したいなら、最低限、これらの書類は準備するように意識しておきましょう。

方法2.相続財産を生前贈与して節税する

生きているうちに相続予定の財産を贈与することで、相続時の財産を減らし、節税を行えます。

相続税の金額は、土地を含むすべての相続財産の総額で計算を行うので、土地以外の贈与も有効です。

例えば、5,500万円分の財産が課税対象となるとき、生前贈与を行っておけばどうなるか確認してみましょう。

① 財産をそのまま相続する場合の相続税

まずは、生前贈与を行わずにそのまま5,500万円分を相続するときの相続税額を概算してみましょう。

課税される金額 : 5,500万円

概算した税額 : 5,500万円 × 30% − 700万円 = 950万円

ここで注目すべきは、相続税率が30%となっているところです。

次に、財産を生前贈与してから相続する場合も確認してみます。

② 財産を生前贈与してから相続する場合の相続税

生前贈与で毎年5年間、100万円ずつを生前贈与してから相続する場合を考えてみましょう。

生前贈与のときは、年間110万円までなら贈与税は発生しません。

生前贈与される財産は合計すると以下のようになります。

100万円 × 5年間 = 500万円

したがって、課税される財産の金額は、5,500万円から500万円を差し引いた、5,000万円です。

それでは、相続税額を計算してみましょう。

課税される金額 : 5,000万円

概算した税額 : 5,000万円 × 20% − 200万円 = 800万円

生前贈与することによって、税率は30%から20%に下がり、相続税額も150万円下げることができました。

このように、贈与を行ったほうが相続税を節税することができます。

土地を相続するときは相続財産が高額になりやすいので、生前贈与を活用しましょう。

ただし、今回行った相続税額の計算は、あくまでも概算です。

具体的な相続税額の計算や、生前贈与のプランについては税理士に相談するのが良いでしょう。

5.土地の相続税については専門家に相談しよう

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土地の相続税については、土地の評価や相続税の計算が複雑なので専門家に相談するべきです。

最初の相談は無料で行っている専門家も多いので、まずは早めに相談に行ってみてください。

基本的には相続税についての相談は、まずは税理士にするべきです。

5−1.節税をしたいなら税理士に相談しよう

相続税に強い税理士に相談すれば、相続税を節税できることはよくあります。

税理士に特例を活用してもらえば、土地の評価額を下げられる可能性は高いです。

他にも、生前贈与を活用するプランや、その他の節税対策を提案してもらうこともできます。

しかし、もしも相続税について詳しくない税理士に頼んでしまうと、そのような特例や制度について提案してもらえないかもしれません。

そうなると、相続税が高額になってしまいます。

土地の相続税について相談する際には、相続税に強い税理士に相談するようにしましょう。

相続税に強い税理士を選ぶポイントは、相続案件に関わった経験が豊富で幅広い知識がある人を選ぶことです。

また、相談に行ったときに話しやすいと感じる人にした方が、何でも質問できるので安心して任せられます。

無料相談で実際に話しながら、過去に自分と同じようなケースの相続案件を担当したことがあるか確認してみましょう。

5−2.土地の評価額が知りたいなら不動産鑑定士に相談しよう

相続税を計算するにあたっては、正確な土地の評価額を不動産鑑定士に見直してもらうべきです。

土地の評価を見直してもらうことによって、土地の評価額を下げられることがあります。

土地の評価は、周囲の状況や土地の形などのさまざまな要素を総合的に判断して決めるものです。

例えば、土地が不整形地だと評価額が最大40%下がります。

土地の評価に慣れていなければ、減額できる制度を活用しきれず、高い評価額のまま相続税を計算することになりかねません。

土地を相続する際には、適切な評価額を出してから相続税を計算するようにしましょう。

ただし、最初に相談に行くのは、税理士にするべきです。

なぜなら、不動産鑑定士に評価額を出してもらっても、それが必ずしも相続税の申告の際に使えるとは限りません。

税理士に相談に行った際に、不動産鑑定士と連携して相続税の計算をしてもらえないか確認してみましょう。

6.【補足】土地の名義変更のやり方を確認

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土地を相続したときには、相続登記という名義変更が必要です。

必要書類を持って、法務局で相続登記の申請を行わなければなりません。

土地の相続手続きのときに必要になるので、必要書類や費用などを確認しておきましょう。

土地の名義変更に必要な書類は以下の通りです。

 法務局で取得する  ・対象の土地の登記事項証明書(登記簿謄本)
 市区町村役場で取得する  ・亡くなった人の住民票の除票
・亡くなった人の死亡時から出生時までの戸籍謄本
・相続人全員の現在の戸籍謄本
・対象の土地を取得する相続人の住民票
・対象の土地の固定資産評価証明書
・相続人全員の印鑑証明書
 自ら作成する  ・遺産分割協議書

名義変更を行う際には、相続する不動産の所在地を管轄する法務局で申請することとなります。

申請する法務局が自分の家の最寄りではないことに注意してください。

名義変更の申請をするには、必要書類と一緒に申請書も提出します。

申請書には、以下の項目を記載しましょう。

  • 登記目的
  • 原因
  • 相続人の名前・住所・連絡先
  • 添付書類の取得場所・取得日
  • 課税価格
  • 登記免許税額
  • 対象不動産の概要

申請書は、決まったフォーマットはないので自分でも作成することができますが、抜け漏れがないよう司法書士に依頼する人が多いです。

司法書士に依頼したほうが簡単で手間もかからないので、依頼して代わりに行ってもらうのが良いでしょう。

名義変更に関する司法書士への報酬の相場

司法書士に土地の名義変更について相談した場合、報酬の相場は10万円程度です。

ただし、名義変更する土地の数によって変わってくるので注意しなければなりません。

最初の相談は無料で行っている司法書士が多いので、まずは無料相談に行って見積もりを出してもらいましょう。

名義変更には登録免許税も必要!

土地を相続したら、名義変更を行うための登録免許税も必要となります。

登録免許税は、「固定資産税評価額 × 0.4」で計算することが可能です。

固定資産税評価額は1000円未満、登録免許税は100円未満は切り捨てることになっています。

例えば、固定資産税評価額2000万円の不動産の場合には、「2000万円 × 0.4% = 8万円」の登録免許税が必要となります。

固定資産税評価額は、土地や建物の所在地の市区町村役場で取得した対象不動産の固定資産評価証明書に記載されているので確認しましょう。

まとめ

土地を引き継ぐ場合の相続税を計算するには、土地の評価額を算出する必要があります。

したがって、土地の相続が発生するなら、相続に強い税理士に評価額の算出や相続税額の計算、節税対策などについて相談するべきです。

また、不動産鑑定士に土地を評価してもらうことで節税できる場合もあります。

土地を相続する際には専門家に相談して、相続税をできるだけおさえて土地を引き継ぎましょう。