相続放棄手続きの代行には弁護士がおすすめ!相続で失敗しない手順とは

失敗しない相続放棄

相続放棄をする人の多くは、借金やローンなどの相続財産を引き継ぎたくないという人だと思います。

相続放棄の手続きは、自分でやってしまおうと考えている人もいるかもしれません。

しかし、相続放棄の手続きの中で不備があると相続放棄が認められないケースが多いのです。

今回の記事では、相続放棄の手続き方法を詳しく解説していますが、同時に専門家へ相談することをオススメしています。

相続放棄の手続きにおける注意事項をしっかりと理解し、専門家へ頼りながら、確実に認められる相続放棄の手続きをしましょう。

1.相続放棄手続きは失敗が許されない

事業譲渡 方法

相続放棄の手続きは失敗が許されません。

一度、家庭裁判所で手続きを却下されてしまうと、再申請をすることは出来ませんし、その決定を覆すことも出来ないのです。

もちろん、添付書類が足りないなどの不備だと再提出を求められるだけで済みますが、申請の内容に不備があると訂正することは出来ません。

相続放棄が認められないということは、被相続人が残した借金などを引き継がなければならないということです。

相続放棄の手続きは難しくないので、必要書類の取得と申請の方法さえ分かっていれば専門家でなくても手続きすることが出来ます。

しかし、間違った内容で申請してしまうと、取り返しのつかないことになってしまうのです。

そのため、弁護士へ相談することをオススメします。

2.相続放棄手続きの代行には弁護士がオススメ

m&a
相続放棄をするなら、弁護士に手続きを依頼しましょう。

弁護士がオススメな理由と報酬費用の相場を確認していきます。

2-1.弁護士がオススメな理由

弁護士は法律の専門家なので、確実に相続放棄が認められるように手続きを進めてくれます。

自分で手続きをすると内容の不備で認められないことがありますが、多くは相続放棄照会書と回答書で問題が起きやすいです。

弁護士に依頼していると、弁護士が事実に沿って代理で回答をしてくれるので、不備は起きません。

また、相続放棄の手続きを相談できる専門家は、弁護士以外にも司法書士がいます。

しかし、弁護士と違って司法書士に手続きの全てを任すことはできません。

司法書士の場合は書類の作成の代理権しかないので、書類の作成はしてくれますが、手続きは本人の申立扱いとなるのです。

こうした場合、裁判所からの郵送物は本人の家に送付されますし、すべての書類の作成名義人は本人となります。

一方、弁護士は完全に裁判代理をする権利があるで、依頼者はすべてを弁護士に任せることが出来るのです。

相続放棄の手続きも弁護士名義で行われ、郵送物も弁護士に届き、書類作成も弁護士名ですることができます。

このように、すべて丸投げをして確実に手続きを進めてくれてるのは弁護士だけなのです。

2-2.弁護士に頼むときの報酬費用の相場

相続放棄を弁護士に依頼する場合の報酬費用は5万円~15万円程度かかります。

内訳は以下の通りです。

相談料 5,000~10,000円程度(初回無料の場合もある)
申述書作成代行費用 5,000円~10,000円程度
必要書類の取得 実費
代行手数料 50,000円~100,000円程度
成功報酬 なし

もし、代理人としての業務以外にも相続トラブルの解決を依頼する場合には、別途費用が発生するので注意しましょう。

3.自分で相続放棄の手続きをする方法

相続放棄 必要書類

相続放棄をしたいのであれば、弁護士へ依頼することが最適ですが、どうしても自分で手続きしたいという事情があるかもしれません。

そういった場合は、まず、相続放棄の手続きが必要となります。

相続放棄の手続きは、相続があることを知った日(通常は被相続人の死亡日)から3ヶ月以内に完了させることが必要です。

それでは手続きの流れを順番に確認していきましょう。

(1)相続放棄の申述書の作成

相続放棄の手続きは、家庭裁判所で相続放棄申述書を提出することから始まります。

相続放棄申述書は、家庭裁判所に行けば書類を一式取得することが可能です。

また、裁判所のホームページでもダウンロードすることが出来ます。

20歳以上か、20歳未満かで相続放棄申述書のフォーマットが違いますので、確認をした上で記入を進めていきましょう。

20歳以上の場合 フォーマットのダウンロード 記入例
20歳未満の場合 フォーマットのダウンロード 記入例

記入例には詳しく書き方が説明されているので、フォーマットと一緒にダウンロードし、参考にしながら記入することをオススメします。

①申述書を提出する裁判所と申述人の名前の記入

まずは、申述書を提出する裁判所と申述人の名前から記入していきます。

申述書を提出する裁判所は、被相続人の最後の住所を管轄する家庭裁判所です。

どこの家庭裁判所か分からない場合には、裁判所のホームページより確認をしてください。

その他、相続人の住所や本籍、被相続人との関係などの情報を記入し、捺印をします。

捺印は認印で大丈夫です。

②申述の理由の記入

参考:裁判所ホームページ

申述の理由という欄では、相続放棄を行う理由を選択します。

「その他」を選択する場合、内容によっては相続放棄が認められませんので、具体的でわかりやすい内容を記入しましょう。

また、被相続人の残した相続財産を記載する欄もありますが、1円単位で書く必要はありませんのでおおよその金額を記入して下さい。

(2)相続放棄に必要な添付書類の準備

相続放棄の申述書が作成出来たら、「被相続人の住民票除票または戸籍附票」「申立人本人の戸籍謄本」を準備します。

これらの書類は市役所での取得が可能です。

また、この2つの書類以外に被相続人と相続放棄申立人の関係を証明する書類が必要ですので、自分に当てはまる続柄を見て確認しましょう。

①配偶者もしくは子どもの場合

被相続人の配偶者や子どもの場合、「被相続人の死亡の記載のある戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本」が必要です。

②孫の場合

被相続人の孫の場合、「本来の相続人の死亡の記載のある戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本」が必要です。

③両親や祖父母の場合

被相続人の両親や祖父母の場合には下記の書類が必要です。

・被相続人の出生時から死亡時までの全ての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

・被相続人の子どもに死亡者がいれば、その子どもの出生時から死亡時までの戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

・被相続人の直系尊属に死亡者がいれば、その者の死亡の記載のある戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

④兄弟や甥姪の場合

被相続人の兄弟姉妹や甥姪の場合には下記の書類が必要です。

・被相続人の出生時から死亡時までの全ての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

・被相続人の子どもに死亡者がいれば、その子どもの出生時から死亡時までの戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

・被相続人の直系尊属の死亡の記載のある戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

・申立人が甥姪の場合、本来の相続人の死亡の記載のある戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

(3)裁判所で相続放棄の申立て

被相続人の最後の住所を管轄する家庭裁判所にて相続放棄申述書と必要書類を提出します。

裁判を起こすわけではなく、窓口で手続きをするだけです。

その際、収入印紙800円と連絡用の郵便切手1000円程度が必要になります。

通常相続放棄の申立ては本人が行いますが、本人が未成年の場合にはその親や親族が代理で申立てをすることが必要です。

(4)照会書の確認

相続放棄申立てに問題がなければ、約10日ほどで家庭裁判所から相続放棄に関する照会書が送付されます。

照会書には、被相続人の死亡をいつ知ったのか、相続放棄は自らの意思なのか、などの質問が書かれています。

正直に回答内容を記入し、家庭裁判所へ返送しましょう。

(5)相続放棄の認定

さらに約10日後、家庭裁判所から相続放棄申述受理通知書が届いたら手続きは完了です。

相続放棄申述受理通知書は相続放棄をしたことの証明となりますので、大事に保管しておきましょう。

4.相続放棄が認められないケース

失敗しない相続放棄

ここまでは相続放棄の手続き方法について見てきましたが、相続放棄は手続きをしても認められないことがあります。

相続放棄が認められないと、再申請することが出来ませんので注意が必要です。

相続放棄が認められない3つのケースを確認しましょう。

4-1.熟慮期間が経過してしまったケース

相続放棄の手続きは、相続が発生したことを知ってから3ヶ月以内に行わなければなりません。

この3ヶ月の期間を熟慮期間と言います。

熟慮期間に相続放棄の手続きをしなかった場合、相続をする意思があるとみなされてしまうのです。

もちろんですが、「熟慮期間があることを知らなかった!」という言い訳は通用しません。

熟慮期間内ギリギリに手続きをしたけど、書類の不備が見つかり、再提出したが間に合わなかったとうケースもあります。

時間には余裕をもって、相続放棄の手続きをするようにしましょう。

4-2.相続手続きをしてしまったケース

相続の手続きをしてしまった場合には、後から相続放棄をすることは認められていません。

例えば、遺産分割協議書に署名・押印をしていたり、不動産や金融機関の預金を自分の名義に変更していた場合は相続をしたとみなされます。

被相続人の葬儀代などのために相続財産を利用するなど、相続財産の処分をしたとみなされることも相続放棄は認められません。

なぜなら、プラスになる相続財産だけを自分のものにして、借金などのマイナスの相続財産だけを相続放棄するということが起きてしまうからです。

また、被相続人宛に来ていた請求書を支払ってしまった場合にも、相続の意志があるとみなされてしまいますので注意しましょう。

「1万円でもいいから払ってくれ」という内容で請求が来て、払ってしまった場合にも相続放棄はできません。

悪質な業者だと、少しでも支払うと相続放棄が出来ないことを知った上でこのような請求をしてくることがあります。

もし払ってしまうと、被相続人の債務を受け継いだことになってしまうので注意が必要です。

4-3.相続財産を故意に隠したケース

相続財産を隠した場合、手続きをしても相続放棄は認められません。

プラスの相続財産を隠し、借金などのマイナスの相続財産だけを相続放棄しないように、決められています。

そもそも相続財産を隠すことは不正行為です。

相続放棄をするしないに関わらず、相続財産を隠すことはしてはいけないので、絶対にやめましょう。

5.相続放棄をするべきかもう一度考えよう

会社を買収する場合の注意点とリスクまとめ

相続放棄をすると決定する前に、相続放棄をするべきかもう一度よく考えてみて下さい。

相続放棄は、一度手続きをすると撤回することが出来ませんし、借金だけでなく不動産などの全ての相続財産が受け取れなくなってしまいます。

また、相続放棄をすることで相続人が変わる可能性もあるのです。

相続放棄を安易に決定せず、相続放棄の注意点を詳しく確認しましょう。

5-1.相続放棄は撤回が出来ない

相続放棄をした後は、どんな理由があっても撤回することは出来ません

そのため、相続放棄した後に高額の相続財産が見つかったとしても、「やっぱり相続したい!」と言うことは出来ないのです。

もちろん「知らなかった」という主張をしても、撤回は出来ないと民法で決められています。

相続放棄をするか検討する期間である熟慮期間が3ヶ月間設けられているので、後で後悔しないようしっかりと相続財産の調査を行うようにしましょう。

5-2.すべての相続財産が受け取れなくなる

相続放棄した人は、一切の相続財産を受け取ることが出来ません

例えば、被相続人名義の家に同居していた場合でも、相続放棄をすると家と土地を手放すことになってしまいます。

相続放棄をするということは、相続人でなくなるということなのです。

そのため、預金や不動産などのプラスの財産も含めたすべての相続財産を受け取ることが出来なくなります。

5-3.管理責任は元相続人にある

相続放棄をしても管理責任は元相続人にあることを覚えておきましょう。

1人でも相続人がいれば、その相続人が管理人となるので心配する必要はありません。

しかし、全相続人が相続放棄をすると管理する人がいなくなってしまいます。

そのため、次の管理人が現れるまでは相続放棄をしても相続財産の管理をしなければならないのです。

例えば、被相続人の相続財産の中に戸建ての家があったとします。

長年放置していると老朽化によって家が倒壊する可能性も出てくると、建物の強度を補ったり、倒壊する前に壊してしまう対策をする必要があるのです。

こうした管理責任は次の管理者が決定されるまで続きますので、元相続人が相続財産管理人を選任しなければ管理責任から逃れることはできません

相続放棄したからと言って安心できないケースもあるので、注意しましょう。

6.相続放棄するなら事前に他の相続人に相談をしよう

失敗しない相続放棄

相続放棄を考えているのであれば、他の相続人や親せきに事前に相談をしましょう。

法定相続人には順位があるため、相続放棄をすると相続人が変わる可能性があります。

例えば、1000万円の借金を理由に被相続人の妻と子ども2人が相続放棄をすると、妻と子ども2人は相続人ではなくなります。

そうなると、子どもがいなかった場合の相続人は被相続人の両親なので1000万円の借金は被相続人の両親に請求が行くことになるのです。

さらに、被相続人の両親2人とも相続放棄をした場合、次は被相続人の兄弟姉妹が相続人となります。

このように、自分が相続放棄をすることで他の親せきに迷惑がかかる可能性があるので、事前に事情を伝えてから手続きをしましょう。

そうしなければ、他の親せきに突然債権者から借金の請求が来ることになってしまうのです。

7.優秀な弁護士の選び方

事業承継ガイドライン 詳細解説

最後に、相続放棄の手続きをより確実にするために優秀な弁護士の選び方を紹介します。

ホームページなどを確認すると、その弁護士事務所がどの分野に強いのか強調されていることが多いです。

インターネットで検索するのであれば「相続放棄 地域名 弁護士」と検索すると簡単に弁護士事務所が出てきます。

次に、連絡を取り実際に訪問してみましょう。

そこでチェックしたいポイントは3つあります。

①知りたいことを教えてくれるか
②質問にきちんと答えてくれるか
③自分が話しやすいと思えるか

これらをクリアできていない弁護士は、あまり相談者に寄り添って親身になってくれるとは思えません。

また、相続放棄以外にも相続に関して強い味方でいてくれるかどうかは以下の点を確認しましょう。

①経験と実績があるか
②ほかの専門家と連携が出来るネットワークがあるか

相続放棄以外でも相続に関する不安なことや疑問がある場合、これらの点をチェックするようにしてください。

特に相続では、さまざまな専門家の知識が必要となります。

相続に関することはこの弁護士に相談すれば解決してくれる、と思える強い味方を探すようにしましょう。

まとめ

相続放棄の手続きはそこまで難しくありませんが、不備で相続放棄が認められないと、再申請することが出来ません。

弁護士などの専門家へ相談して、確実に認められる相続放棄の手続きをしましょう。