隠し口座は相続の際に税務署にばれる?相続における財産隠しのデメリットを解説

隠し口座

隠し口座を持っている人、意外と世の中に多いですよね。

隠し口座を持っていたり財産隠しをしている事情は、

  • 遺産を少なく見せて相続税逃れ
  • 愛人や婚外子への財産
  • 自分の遊ぶ金

など人それぞれ。

でも、もしその人が死んだら、隠し口座や財産隠しってどうなるのか、心配になります。

税務署にばれないのかな?

家族に知られる?

結論としては、絶対にバレるわけではありませんが、税務署にも家族にもかなりの確率でばれます。

しかも、ばれてもいいことはひとつもありません。

今回は、そんな隠し口座・財産隠しは相続の際にばれるのか、もしばれたらどうなるのかについて、解説していきたいと思います。

税務署はなめたらあかん!

隠し口座 税務署

会社を経営していたら別ですが、普通にサラリーマンをしてきたという方などは、あまり税務署の怖さをわかっていない方がいらっしゃいます。

会社を経営していると、数年に1度は税務調査が嫌でも定期的に入るので、税務署とはムダに戦わない方がいいということをある程度は知っているかと思います。

実は、税務署には、非常に大きな権限があります。

どれくらい大きな権限かというと、銀行や証券会社、信用金庫などの金融機関に入って、

  • 口座の残高や過去の取引履歴などの全明細を提出させる
  • 保管されている入金伝票や出金伝票を見て、印鑑や筆跡を調査
  • 本人名義の口座以外にも、配偶者、子ども、親戚など関係者全員の口座を調べる

などができます。

そんな安易な隠し方をする人はいないかと思いますが、ちょっと税務署にキャッシュカードや通帳の存在を黙っていたくらいは、全然関係なく、口座の存在を特定されます。

隠し口座・隠し財産は家族には迷惑なだけ

隠し口座や隠し財産が家族に見つかると、ろくなことはありません。

迷惑をかけるだけです。

相続税逃れのために隠し口座や隠し財産を作って、1円でも家族に財産を残そうという気持ちは理解できます。

特に、最近でいうと、森友問題とか見ていると、本当に税金を払う気起きないですよね。

こんな国に税金を払うくらいなら、息子や孫の教育費に役立て、その金で教育を受けた息子や孫が社会に貢献する研究や事業をすれば、もっと世の中よくなるのにと思う気持ちはわかります。

でも、いくら隠し口座や隠し財産を作ろうとも、税務署から逃げることはほぼ不可能です。

たとえ、自分が意図して隠したわけではなく、死んだ方がこっそり隠していたケースや、他人が財産を持ち逃げしたケースで財産が把握できなかったというケースでも、税務署は銀行などの金融機関の口座の情報を入手し、特定してきます。

そうすると、仮に自分が全く知らないところで、隠し財産や隠し口座があっただけという場合でも、税務署に発見されると重加算税や延滞税、無申告課税が課されます。

なにも知らなかった家族にすると、迷惑なだけですよね。

また、税務署というより、婚外子や愛人のためにお金を残したとしても、やっぱりばれます。

税務署の調査などから、ばれることが多いです。

そうすると、知らなくてよかった故人の裏の側面までバレることになるのです。

隠し口座・財産隠しがばれたらどうなるの?

社長交代の手続きとは?

一番気になるのは、隠し口座や隠し財産がばれたら、どうなるのかということではないかと思います。

ちょっと怒られるくらいで済むなら、やってしまうひともいるかもしれませんが、さすがにそんな甘い制度にはなっていません。

もし隠し口座や財産隠しがばれたら、

  • 過少申告加算税:5%~10%
  • 重加算税:30%~35%
  • 刑事罰(5年以下の懲役または500万円以下の罰金)

というペナルティがあります。

刑事罰は、悪質と判断されたときだけですが、万が一くらったときのダメージが半端なくでかいですよね。

意図しない財産隠しもある!

隠し口座とか、財産隠しというと、意図的に相続税対策などのためにやるイメージがあるかもしれません。

ところが、自分の意図するところ以外の財産隠しも発生します!

どういうケースかというと、「相続人の中に被相続人の財産を持ち逃げしている人がいる」などのケースです。

特に、めちゃくちゃ財産を持っている人が死んだケースなどでは、泥沼のように、相続人が逃げまわって、財産を隠したり処分してしまうケースがあります。

遺言執行人とかが、一晩中追いかけ回るみたいなこともたまに聞きます。

そんなとき、こっそり隠されたり、処分されたりしたら、相続人の知らない隠し財産が生まれてしまうわけです。

とはいいつつ、銀行口座などを税務署に確認されると、ほぼそういうお金はばれます。

法定相続人以外の親族の口座までチェックされるので、ちょっと近しい人と共謀したくらいでもばれます。

しかも、自分自信が意図して隠しているわけではないのに、税務署の調査で財産隠しが発覚すれば、重加算税や延滞税、無申告加算税などは容赦なく課されます。

意図しない隠し財産を作らないための対策

隠し口座 対策

では、そんな意図しない隠し財産を作らないために、どうすればいいのかを解説していきたいと思います。
対策方法は、

  • あらかじめ財産目録を作成しておく
  • 死亡後は早めに銀行口座の凍結を行う
  • 弁護士などに財産管理を委託しておく

の3つがあります。

順番に解説していきたいと思います。

あらかじめ財産目録を作成しておく

まず、隠し財産が発生するケースを考えると、そもそもいくらあるのかわからないということが原因になることが多くあります。

特に、旦那さんが経営者だとかだと、いくらもっているのかわからないことが多いですし、そもそもどんな資産を持っているかもわからないこともあります。

ダイヤモンドに投資しているっていわれても、その価値とかわからないですよね。

まだ、ダイヤモンドくらいなら投資とわかるかもしれませんが、たとえばアンティークコインとか投資なのか趣味なのか、その価値もわからないみたいな資産をたくさん持っていることもあります。

そうすると、特に資産を隠しているわけでなくても、もう本人以外、だれも全容がわからないということになります。

そういうケースを防ぐためにどうすればいいかというと、財産目録を作っておくことです。

あらかじめ、どういう資産を持っていたのかを、どこかに一覧で置いておくといいです。

もちろん、本当は事前に家族内で共有とかしておくのがいいかもしれませんが、特にたくさん資産があったりすると、日に日に財産目録は変わります。

いつ死ぬかわからないのに、そんなのをいちいち共有しておくことは厳しいので、エクセルとかで管理しておいて、死後にだれかが見られるようにしておけばいいと思います。

死亡後は早めに銀行口座の凍結を行う

次に、死亡後は早めに銀行口座の凍結をするようにしましょう。

よく死亡したら銀行口座が凍結されるという話は知られていますが、それは決して自動的に銀行がどこかから死亡情報を入手してきて凍結するということではありません。

もしかしたら、マイナンバーの連携などで将来的に銀行と死亡情報がリアルタイムで共有される日がくるかもしれませんが、現在の日本では行政と金融機関は連携できていないのが現状です。

つまり、死亡後に遺族が銀行で口座凍結の手続きをしなければ、いつまでも銀行口座は凍結されません。

もちろん、死後に葬儀代などでなにかとお金がいることがたくさんあるので、すぐに凍結されたら困るという考えもあります。

そういう方は、そもまま銀行口座から必要なお金を使うことになります。

でも、反対に、そういう悪意のないケースでも、相続人がひとりならいいですが、複数いるときはあとで相続財産の分与がややこしくなります。

本当は、そのようなケースでは、相続人全員の合意を取って、引き出さないと、あとでトラブルになりえます。

また、まだ葬式費用くらいを使うために引き出している分にはいいですが、少し悪意のある相続人がいると、勝手に銀行の口座からお金を引き出して、逃げることもあります。

そうすると、把握できない財産が出て来る可能性があり、それが隠し財産につながるということですね。

弁護士などに財産管理を委託しておく

最後に、親族間の仲が悪かったり、遺産が莫大にあるようなときは、あらかじめ相続に強い弁護士などの専門家に財産管理契約を結んでおくといいです。

また、遺言書を、その遺言書の通りに執行してくれるように、弁護士や行政書士などに遺言執行をしてもらうように決めておくと、死後に隠し財産が生まれにくくなります。

信託とかをうまく活用するのもいい方法かもしれません。

マイナンバーは預金口座に紐付けられる?

隠し口座を持っていたり、これから作ろうと思う方が気になるのは、マイナンバーとの関係ですよね。

マイナンバー導入からしばらくは、金融機関に置いてマイナンバーは紐付けられていなかったのですが、2018年からマイナンバーと預貯金口座への付番が予定されています。

現在のところは、義務ではなく、任意ということになっていますが、状況をみつつ、将来的には義務化される可能性があります。

もし銀行や証券会社などの金融機関の口座とマイナンバーの紐付けが義務化されると、隠し口座を作っていても、相続のときには100%ばれてしまうことになります。

まとめ

今回は、隠し口座・財産隠しは相続の際にばれるのか、もしばれたらどうなるのかについて、解説してきました。

基本的に、どんなにうまくやったつもりでも、隠し口座や財産隠しは税務署にばれます。

税務署にばれると、相続税という形で、家族などの相続人にもばれます。

ばれたら、過少申告加算税や重加算税が課されるので、へそくりくらいの認識で隠し口座や財産を作っておくのはいいですが、相続税逃れとしてはやめておくことが無難です。