事業承継のためのM&Aとは?メリットや方法、注意点をご紹介

事業承継のためのM&A

事業承継をするにあたって、M&Aという手段が取られるケースは増加しています。

未上場企業間のM&Aは、2014年には700件近くも行われていたんです。

「身近に後継者がいないから、廃業するしかないのかなぁ」と考えている人も、M&Aの手法を使って事業を存続させることができるかもしれません!

今回は、事業承継のために利用されるM&Aのメリットや方法、注意点をご紹介します。事業承継でのM&Aについてしっかり理解して、身近に後継者がいなくても事業を存続させましょう。

以下の記事では、M&Aについて簡単にわかりやすく解説しているので、この記事を読む前に参考にしてもらえたらと思います。

初心者でも分かるM&Aとは?メリット・デメリットから対策方法まで解説

事業承継の手段としてのM&Aとは?

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M&Aとは、「Mergers and Acquisitions」を略したもので、「買収と合併」という意味です。

事業や会社を買収したり合併したりすることを言います。M&Aは、親族内や会社内に後継者がいない経営者も事業存続を目指せる、事業承継の1つの手段として利用することも可能です。

未上場企業間のM&Aは、2014年には700件近く行われています。

(参考:事業承継に関する現状と課題 – 中小企業庁

M&Aを行うことは決して珍しいことではなく、事業の引継ぎのためにしっかり考えてみるべき承継方法です。

M&Aによる事業承継が注目される背景

少子高齢化にともない、後継者が見つかりにくくなっており、M&Aによる事業承継が増加しています。

2017年の帝国データバンクによる「後継者問題に関する企業実態調査」によると、国内の中小企業の2/3にあたる66.5%が後継者の問題を抱えていると報告しました。

また、2025年には、6割以上の中小企業経営者が70歳を超えると日本経済産業省が発表しています。このように、さらに後継者不足は深刻化していくと予想されているため、外部の広い範囲で後継者を探せるM&Aに注目が集まるでしょう。

また、M&Aによる事業承継には、事業譲渡先の事業と掛け合わせることで事業の発展を期待できることや、従業員の雇用を守ることができるといったメリットもあります。

この後、詳しく解説していきます。

中小企業のM&Aが全国で本格化

事業承継とM&Aの違い

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そもそも、事業承継とM&Aの違いがよくわからないという方も多いのではないでしょうか。

事業承継とは、事業を後継者に譲ることです。

M&Aは、そんな事業承継を行うための方法の1つとして利用されます。

後継者がいない会社が事業承継のためにM&Aを行うこともあるのです。

人材の乏しい中小企業では、創業者に後継者がいないことはよくある問題となっています。

後継者がいないからといってビジネスを辞めてしまうと従業員や顧客に迷惑がかかるかもしれません。

廃業してしまうのであれば、良い買い手を捜して売却するという選択肢もあるのです。

そうすることで資産が多く手に入り、従業員の雇用も確保され、ビジネスは続いていきます。

後継者が身近にいない場合に、事業を他社に売却することで引き継いでもらうのは良い方法です。

M&Aについて詳しく知りたい方は、「M&Aとは?その目的や手法、メリット・デメリットをわかりやすく解説」の記事も読んでみてください。

M&Aの売り手・買い手それぞれのメリット

M&Aを行うメリットは売り手・買い手それぞれ以下のようなものです。

売り手のメリットは「資金調達」ができること

売り手の最大のメリットは、資金調達ができることです。

自社ではそこまで成長が見込めない事業でも、他社が価値を見出すということはよくあります。

M&Aによって事業継続が難しいと判断したビジネスを換金し、別の得意分野に投資して会社をより成長させることも可能です。

また、事業を撤退してしまうと、従業員をリストラすることになります。

M&Aを活用すると従業員の雇用を守ることができるのもメリットの1つです。

さらに、新しい商品を開発するための資金がなくなってしまうという場合、経営権を他社に譲ることで商品開発を完成させられます。

買い手のメリットは「最小限のリスクで事業拡大」できること

買い手のメリットは、最小限のリスクでの新規事業展開ができることです。

すでに出来上がっているビジネスを買収すれば、時間や資金といったコストの大幅な短縮が可能となります。

例えば、2つの活用例を見てみましょう。

  • 販売ルートを関東にしか持っていない場合、関西でのビジネス展開をするために関西での販売ルートを持っている会社を買収すると、手早くビジネス展開ができる。
  • 電話回線は全国網羅しているが光回線の事業も展開したい場合、光回線を持っている会社を買収すると、設備投資やノウハウ取得の時間を短縮することができる。

新規事業を始める時に、必要なノウハウや技術等を買収をしてすぐにビジネス展開が出来ることが、買い手の大きなメリットとなります。

次に、事業承継でM&Aを行うメリットを確認しておきましょう。

事業承継でM&Aを行うメリットは?

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事業承継でM&Aという手段を取るメリットは、以下のようなものがあります。

  • 引き継いでくれる人が身近にいなくても、外部の広い範囲から後継者を探せる
  • 従業員の雇用を守ることができる
  • 取引先・顧客との関係を保ちやすい
  • 譲受け先の事業内容と組み合わせることで事業が発展する
  • 売却資金を得られる

その中でも特に重要な「外部の広い範囲から後継者を探せる」と「譲受け先の事業内容と組み合わせることで事業が発展する」の2つについて具体的に解説します。

事業承継問題を解決できる

前述したように、現在の日本は超高齢社会へと突入しつつあり、経営者の平均年齢が上がっていることから、M&Aによる事業承継のニーズが高まることが予想されています。

そのため、M&Aによる事業承継を行うことで、外部の広い範囲から後継者を探せるというのは後継者が見つからない経営者には大きなメリットです。

また、廃業を考えていた経営者にとっては売却資金を得られるのも嬉しいポイントになります。

廃業してしまうと手続きの費用や撤退コストがかかるので、それらを抑えることもできるのです。

事業拡大を期待できる

譲受け先の事業の内容と組み合わせてシナジーが得られれば、今よりも事業が発展する可能性もあります。

また、1つの事業に集中的に資金を投入したいとなった時に、他の事業を売却して資金調達したり、借入金などを返済するために事業売却で資金調達するなど、経営戦略としても活用することができます。

事業売却のメリット・デメリット、一連の流れについては、以下の記事で解説しているので参考にしてください。

事業売却の方法は?税金や従業員はどうなるの?

M&Aで事業承継をした成功事例

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事業承継の際にM&Aという手段をとることで成功した事例をご紹介します。

A社長は飲食店を経営していますが、年齢の問題でリタイアも考え始めています。しかし、身近に後継者がおらず、困っていました。

そのとき偶然、第三者に事業承継をするためにM&Aを行うこともあると知り、M&Aアドバイザーに相談することになります。

相談した結果、いくつかの会社を紹介してもらえることになりました。A社長は、その中でも将来的にお店の発展や従業員の成長に繋がりそうなX会社を選び、お店を売却することにしたのです。

M&Aを終えてからも従業員は働き続けており、X会社のノウハウのおかげでお店の売上もさらに良くなりました。

A社長のM&Aでの事業承継は成功を収めたと言えます。

このように、身近に後継者がいなくても、M&Aで事業承継をすることで事業は継続するのです。自分の事業にぴったりな買い手企業を見つければ、今よりも事業が発展する可能性もあります。

事業承継でM&Aを行う方法は?

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事業承継でM&Aを行うには、以下のステップを行います。

ステップ① M&Aの目的と戦略・適切な買収相手像・M&A基本計画などを検討
ステップ② M&Aアドバイザーの選定・契約
ステップ③ 買い手企業選び
ステップ④ M&Aの契約・クロージング
ステップ⑤ 統合プロセス(PMI)

順番に確認しておきましょう。

ステップ① M&Aの目的と戦略・適切な買収相手像・M&A基本計画などを検討

まずは、どのようなM&Aを行いたいか考えなければなりません。

「M&Aの目的と戦略」や「適切な買収相手像」について考えてみましょう。

良い買い手企業を見つけるには、どのような企業が自社に合っているのか知ることから始まります。

ステップ② M&Aアドバイザーの選定・契約

M&Aアドバイザーを選び、契約を結びます。

M&Aアドバイザーは、会計事務所や税理士事務所、経営コンサルティング会社などの独立系M&A業者といったところから選べます。

M&Aの業者を選ぶ際には、以下のポイントに注意しましょう。

  • 機密保持や業務内容・報酬について明確な契約か?

M&Aを成功させるためには、機密保持は非常に重要です。

もしもM&Aの過程で機密情報が流出してしまうと、M&Aは失敗してしまいます。

また、業務内容や報酬について曖昧なところがあると、後からトラブルになりかねません。

契約内容がハッキリしたものか確認しましょう。

  • 経験や実績が豊富か?

頼みたい事業承継M&Aと同じような案件の実績があるM&Aアドバイザーを選びましょう。

M&Aアドバイザーは、それぞれ得意不得意が分かれています。

数億円の大企業規模の取引をメインにしているアドバイザーや、スモールM&Aといわれる小規模事業者の取引をメインにしているアドバイザーがいるのです。

Webサイトを見れば、どの規模のM&Aを得意としているのか判断できます。

しっかり事前に経験や実績を確認をするようにしましょう。

  • 法律・会計・税務・経営・交渉理論の専門知識があるか?

M&Aを行うには、幅広い分野の知識が必要となります。

いろいろある分野の中で特に得意な分野があることは心強いものです。

しかし、分野によっては全く知識がないというようなことになるとM&Aを成功させるのは難しくなってしまいます。

M&Aに関する幅広い知識を持っているかは、Webサイトを見たり実際に相談したりするなど選定の段階で確認しましょう。

ステップ③ 買い手企業選び

以下のような流れで、買い手となる企業を選びます。

1.買収候補先絞込みの評価基準作成。

売上高、地域、商品、ブランドなど詳細に基準を策定していきます。

2.買い手への打診

ノンネムシートと呼ばれる匿名の企業概要を使って買い手に打診していきます。

3.秘密保持契約

買い手候補が興味を示し、さらに詳細な情報を求められた場合、秘密保持契約を結びます。

このタイミングで社名や詳細な情報が相手の企業に開示されます。

4.トップ面談の実施

双方ともに売却・買収を進めたいということになれば、経営陣同士のトップ面談を行います。

売却・買収に至った経緯を離したり、経営方針など疑問を解消しあう場です。

ステップ④ M&Aの契約・クロージング

以下のような流れで、契約を行っていきます。

1.意向表明書の提示

トップ面談で納得のいく相手だと判断された場合、買い手側より意向証明書が提出されます。

意向証明書とは、買収方法や買収価格などの提案が書かれた資料です。

2.基本合意契約書の締結

意向表明書に合意すると、基本合意契約書を作成し、契約を締結します。

基本合意契約書とは、会社を買う企業が買収する意思があることを表明するために締結する契約書です。

英語ではLOI(Letter of Intent)といいます。

内部情報を機密情報を守る目的でも利用されます。

LOI(基本合意書)とは?M&Aにおける締結の目的や内容を解説

3.デューデリジェンス

買い手は売り手企業をより詳細に把握するため、デューデリジェンスを行います。

デューデリジェンスとは、ビジネス・法務・会計・税務など分野ごとに売り手に資料提出を求めたり、専門家が売り手会社に訪問することです。

デューデリジェンスをすることで企業の実態を知り、リスクの予防・対策ができます。

デューデリジェンスとは?その種類や方法、M&Aで使用する際の注意点を解説

4.  条件交渉

従業員の処遇や最終契約までのスケジュール、株価、支払方法など条件を細かく決定していきます。

また、最終的な売却価格もこの時点で決定します。

5.  最終契約・クロージング

最終譲渡契約書の締結によってM&Aの契約は完結します。

譲渡対価の決済や株券・会社代表印の引渡しなどすべての完了をもってクロージングです。

ステップ⑤ 統合プロセス(PMI)

PMIとはPost Merger Integration(ポスト・マージャー・インテグレーション)の略で、M&A成立後の統合プロセスのことです。

M&Aの効果を早期に得るため、両社の従業員意識や管理体制、情報システムなどを機能させる必要があります。

M&A自体が成功してもPMIが上手くいかないと期待したシナジーやメリットは得られないため、綿密に計画を立てておきましょう。

PMIについて詳しくは以下の記事を参考にしてください。
PMIの意味とは?PMIのポイントを押さえてM&Aを成功させよう

事業承継でM&Aを行う際の注意点!

m&a

事業承継でM&Aを行う際に、注意しなければならないことがあります。

  • 良い引継ぎ先を見つけるには、時間が必要となる場合もある
  • 計画段階で従業員や取引先に伝わると失敗する可能性がある
  • 相手との合意が必要となる
  • 引継ぎ先が個人の場合は、相手の資金力も必要となることがある

すぐに良い引継ぎ先が見つかるとは限らないことは理解しておきましょう。

時間に余裕があったほうが成功の確率は上がります。

焦ってしまい、自分の事業に合っていない相手を引継ぎ先にすることは避けましょう。

しっかり時間を取って、実現可能な計画を立て、行動していくことが大切になります。

M&Aを行いたい場合は、早めに準備をしてから取り組むべきです。

個人事業主でも事業承継ができる!?

個人事業主 事業承継

個人で事業を営んでいる方でも、M&Aを利用することで事業承継が可能になります。

このような個人事業主、中小、零細規模の会社が行うM&Aは「スモールM&A」と呼ばれ、今注目されつつあります。

スモールM&Aの定義は曖昧で、仲介会社によって

  • 年商数千万〜10億円規模
  • 売買代金数百万〜1億円程度
  • 簿価純資産5,000万円未満の譲渡希望企業・個人事業者

など、それぞれ定義しています。

これまでスモールM&Aは規模が小さく利益にならないことから、M&A仲介会社が取り扱ってくれないことがほとんどでした。

しかし、少子高齢化による後継者不足の解消、企業の経営戦略、投資案件として小規模のM&Aのニーズが高まってきたことから、スモールM&Aのサポートを請け負う仲介会社が増えてきてます。

このように、会社の規模に関係なくM&Aを実行できる環境が整ってきているので、事業承継の際は一度M&Aを検討してみるのもありかと思います。

スモールM&Aとは?案件の探し方や売りやすい物件、個人売買の注意点を解説

M&Aコンサルタントなど専門家に相談しよう

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M&Aコンサルタントとは、M&Aについて総合的なサポートやアドバイスをしてくれる人のことです。

M&Aで事業承継をする場合、事業や従業員、お金などさまざまなことを考える必要があります。

適切な判断をしてM&Aを行っていくためには、M&Aコンサルタントは重要です。

少しでもM&Aに不安があるのなら早めに相談してみましょう。

M&Aコンサルタントの選び方

良いM&Aコンサルタントを選ぶための方法をご紹介します。

売り手の場合は、親身なアドバイザー型を選ぼう

M&Aコンサルタントには2つのパターンがあります。

  • 仲介型

売り手と買い手の双方から中立的な立場で会社売買を成立させる。

  • アドバイザー型

売り手・買い手のいずれか一方のみから依頼され、依頼主の意向に沿うように会社売買を成立させる。

仲介型だと買い手とのお付き合いは今後も続いていくため、買い手の意向に沿うように会社売却を進めようとするケースが多くあります。

売り手の場合はアドバイザー型の方が親身に寄り添ってくれるのでおすすめです。

自分の会社売却と同じ規模の案件実績があるか確認しよう

案件の規模によって、M&Aコンサルタントに必要な能力は変わってきます。

大きな案件ばかりやっていれば、全てに対応できるというわけではありません。

自分の会社の規模の案件に強いかどうかを確認しましょう。

営業力のあるM&Aコンサルタントを選ぼう

M&Aコンサルタントは、専門性が高い会社営業力の強い会社に分かれます。

M&Aの成功には会計・財務・法律・税務などの専門性を要求されますが、それだけではコンサルタントは十分ではありません。

業界他社動向や商流構造などのビジネス知識を持ち、最適な買い手を探す営業力やネットワークが必要です。

専門知識は士業に任せることも出来るので、ネットワークが広く営業力のあるM&Aコンサルタントを選びましょう。

M&Aコンサルタントとは?仕事内容・選び方・報酬金額・相談するメリットを解説!

事業承継・M&Aエキスパート試験とは

事業承継・M&Aエキスパートとは、事業承継とM&Aを網羅的に学んで、認定試験に合格した人のことです。

約13,800名存在しています。銀行員や公認会計士、税理士などが多いです。

「事業承継とM&Aの両方を詳しく理解している人に頼みたい!」という場合、この資格を専門家選びの基準にすることもできます。

M&Aスペシャリストとは

M&Aスペシャリストとは、一般社団法人日本経営管理協会が認定するM&A実務の専門家の資格です。

戦略的経営ノウハウやM&Aに関する法律・税務・会計の知識が身についているという証になっています。

常に新しい知識や技能を磨いていくため、毎年指定の研修の受講が義務付けられており、3年ごとに資格を更新する制度です。

「しっかり最新の知識を学んでいる人に頼みたい!」という場合、この資格を専門家選びの基準にすることもできます。

JMAA認定M&Aアドバイザーとは

JMAA認定M&A認定アドバイザーとは、一般社団法人日本M&Aアドバイザー協会が認定する資格です。

日本M&Aアドバイザー協会への正会員の入会が認められたと証明するものになります。

取得のためにはM&Aアドバイザーの養成講座の受講後、試験に合格しなければなりません。

正確な専門知識はもちろん、売り手・買い手に安心して任せてもらえるためのスキルも持っています。

「安心していろいろ相談できる人に頼みたい!」という場合、この資格を専門家選びの基準にすることもできます。

M&A以外にも事業承継をする方法がある

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事業承継をするための方法は、M&A以外にも存在しています。

それは、以下のようなものです。

  • 親族に事業を引き継いでもらう親族内承継
  • 役員や従業員に事業を引き継いでもらう役員・従業員承継
  • 第三者に事業を引き継いでもらう継業

それぞれの特徴について確認しておきましょう。

親族内承継

親族内承継は、現経営者の子をはじめとした親族に承継させる方法です。

以下のようなメリットがあります。

  • 従業員や取引先などから気持ちの面で受け入れられやすい。
  • 後継者を早めに決めやすく準備期間が長く取れる。
  • 生前贈与で節税対策が行える。

それに対して、以下のようなデメリットもあります。

  • 狭い選択肢の中で後継者を見つけなければならない。
  • 経営能力に不安が残りやすい。

親族に後継者にしたい人がいて、本人も経営者としての適正がある場合は、親族内承継も検討しましょう。

役員・従業員承継

役員・従業員承継は、親族以外の役員や従業員に承継させる方法です。

以下のようなメリットがあります。

  • 経営者としての資質がある人材を見極めて承継できる。
  • 長期間働いてきた従業員なら経営方針などの一貫性を保ちやすい。

それに対して、以下のようなデメリットもあります。

  • 後継者に贈与税がかかる。
  • 他の従業員から不満が出る場合がある。

親族内に後継者候補が見つからず、経営者として資質がある人が社内にいる場合は、役員・従業員承継も検討しましょう。

継業(第三者への事業承継)

継業とは、今まで接点のなかった第三者に事業を引き継ぐ方法です。「けいぎょう」と読みます。

以下のようなメリットがあります。

  • 親族内や社内に後継者候補がいなくても事業を引き継いでもらうことができる。
  • 第三者の新たな視点によって、事業だけでなく地域まで活性化することもある。

それに対して、以下のようなデメリットもあります。

  • 会社の経営方針を保ちにくい。
  • 取引先や顧客との信頼関係を再び築く必要がある。

親族内や社内に後継者候補が見つからないけれど、事業をやってみたい人に引き継いでもらいたい場合は、継業も検討しましょう。

後継者を選ぶときに考えるべきポイントは?

いろいろな事業承継の方法はありますが、いずれにしても良い後継者を選ぶことが大切です。

後継者選びにおいて、確認するべきチェックポイントは以下のようなものになります。

  • 経営能力があるか?
  • 従業員からの信頼があるか?
  • 顧客からの信頼があるか?
  • 取引先との関係性が良いか?

現状だけで判断するのではなく、今後どうなるかも含めて見極めなければなりません

これらのポイントを参考にして後継者や承継方法を考えてみましょう。

親族内承継や役員・従業員承継が難しい場合には、M&Aでの事業承継を考えるべきです。

まとめ

事業承継でM&Aを行うケースは増えてきています。

身近に後継者がいなくても諦めないでください!

M&Aをすることによって、第三者に事業を引き継ぐことが可能です。

M&Aには時間がかかる場合もあるので、早めに取り組みましょう。