相続税の申告にマイナンバーは必要?

相続税の申告にマイナンバーは必要?

日本では平成28年から個人番号の制度「マイナンバー」が始まりました。
確定申告の申告などにマイナンバーは必要で、相続税の申告と納付にもマイナンバーの記載が義務付けられています。

ですが、ちょっとマイナンバーに抵抗を覚えている方もいらっしゃるかもしれません。

「マイナンバーカードをまだ作っていないんだけど…」
「マイナンバーを作ると不都合が生じそうで怖い…」
「何か不利益になることがあるのでは?」

そういったことで悩まれている方もいると思いますが、マイナンバーの確認をまだできていない方は注意が必要です。
今回は相続税の申告と納付におけるマイナンバーのルールについて解説をします。

マイナンバーは必須?なくても相続税の申告はできる?

マイナンバーは必須?なくても相続税の申告はできる?

大前提として相続税を申告・納付する時には、申告書にマイナンバーの記載が必須です。
これは法律で定められた義務であり、正確に記載して提出する必要があります。

しかし、いきなり前言を撤回するようですが、マイナンバーを記載しない申告書であっても税務署は受理をしてくれます。
相続税の申告時には申告書にマイナンバーの記載が必須
(平成28年1月1日以降に亡くなった方の相続分)ただし、マイナンバーがない申告書でも受理は可能
マインバーが書いていない場合、間違っている場合でも罰則はない

このような仕組みになっています。
制度上はマイナンバーの記載を必須としながらも、罰則としては何もありません。
「マイナンバーがわからないので期限内の申告や納付に遅れてしまいそうだ」という方はマイナンバーなしでの記載も致し方ないという状況
です。

念のために国税庁HPにある記載も引用しておきたいと思います。

Q 申告書等にマイナンバー(個人番号)・法人番号を記載していない場合、税務署等で受理されないのですか。(平成29年9月7日更新)

(答)
税務署等では、社会保障・税番号<マイナンバー>制度に対する国民の理解の浸透には一定の時間を要する点などを考慮し、申告書等にマイナンバー(個人番号)・法人番号の記載がない場合でも受理することとしていますが、マイナンバー(個人番号)・法人番号の記載は、法律(国税通則法、所得税法等)で定められた義務ですので、正確に記載した上で提出してください。
なお、記載がない場合、後日、税務署から連絡をさせていただく場合があります。
ただし、その場合でも、税務職員が電話で直接マイナンバー(個人番号)を聞くことはありません。税務職員を装った不審な電話にはくれぐれもご注意願います。

申告書等にマイナンバー(個人番号)・法人番号を記載していない場合、税務署等で受理されないのですか。
(国税庁HP)

期限内に申告・納税ができなかった場合は延滞税、加算税などのペナルティがかかります。

例えば、相続財産と相続税の計算も全て終わっていて、相続人全員連名で申告をしようとした場合に「1人だけマイナンバーがない!」という事になった場合、申告期限を過ぎてしまうよりも提出した方が有利ということになります。

相続税申告時のマイナンバー記載方法と確認方法

マイナンバー書き方

マイナンバーは12桁の番号です。
相続税の申告書では「個人番号または法人番号」と記載のある部分となり、氏名の下に記載欄があります。

書き方としては、右詰めで「左を1マス空けて記入する」という方法になります。
画像を参考にして間違いないように記入してください。

左の1マス空けてある部分というのは、法人が申告する際に使います。
法人が相続税?と思われるかもしれませんが、遺贈などによって被相続人が法人に寄付をした場合は法人番号のマイナンバーである13桁の番号を使うことになります。

注意!控え用の申告用紙には記入しないこと

相続税の控え用紙にはマイナンバーは記入しないようにしましょう。

実は、自分のものではないマイナンバーを保管することは禁止されています。
たとえ親族であっても、同一世帯に属している場合を除いて保管することは許されていません。

控用紙を親族の方や自分が保管する場合は法律違反になりかねません。

Q5-9 他人のマイナンバーを収集してはいけないのですか。
A5-9 社会保障、税、災害対策の手続きに必要な場合など、マイナンバー法第19条で定められている場合を除き、他人(自己と同一の世帯に属さない者)のマイナンバーの提供を求めたり、他人のマイナンバーを含む特定個人情報(Q5-6参照)を収集し、保管したりすることは、本人の同意があっても禁止されています。(2014年7月回答)

マイナンバー(社会保障・税番号制度)
(内閣府HP)

被相続人のマイナンバーは必要か?制度が変更?

被相続人のマイナンバーは必要か?制度が変更?

相続税の申告・納付時に被相続人(亡くなった側の方)のマイナンバーが必要という話を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

実は、マイナンバー制度が始まってすぐはマイナンバーの記載が義務付けられていましたが、現在では相続税の申告書に被相続人のマイナンバーの記載は必要ありません。

実際、マイナンバー制度が始まってすぐに全員がきっちりとマイナンバーを持っている状態になったわけではありませんでしたので、亡くなった被相続人のマイナンバーはわからないというケースがたくさんあったようで、現在では記入欄そのものがなくなっています。

自分のマイナンバーを確認する方法

自分のマイナンバーを確認できる手段

  1. マイナンバーカード
  2. マイナンバー通知書
  3. マイナンバー入り住民票

マイナンバーを知りたい場合には以上の3つのうちどれかに記載があるのを見れば確認ができます。
マイナンバーの通知書を受け取っていない、マイナンバーカードを作っていないなどの方でも全員にマイナンバーは登録されており、確認をすれば大丈夫です。

また、市区町村役場ではマイナンバー入り住民票の写しを取得できます。
特別な手続きは必要ないため、窓口で申請すればすぐに判明します。

相続税の申告・納付時にマイナンバーの書類を添付する?

相続税の申告・納付時にマイナンバーの書類を添付する?

相続税の申告書にマイナンバーを記載して申告する場合、マイナンバーが本当にその人のものかどうか確認するために、以下の書類の提出が税務署で求められます。

  • マイナンバーが正しいかどうかの番号確認ができる書類
  • マイナンバーの所持者かどうかの本人確認ができる書類

マイナンバーカードを持っている場合

  • マイナンバーカードのコピー
    (表面・裏面)

※表面は本人確認、裏面は番号確認ができる書類

マイナンバーを持っていれば話は簡単です。
マイナンバーカードのコピーを提出すれば良いだけです。

マイナンバーカードを持っていない場合

番号確認書類

  • マイナンバー入り住民票の写し

本人確認書類

  • 運転免許証
  • パスポート
  • 健康保険証
  • 身体障害者手帳
  • 在留カード 以上のいずれか

番号確認書類はマイナンバー入り住民票の写しを市区町村役場で取得しましょう。
本人確認書類は一般的なもので対応が可能です。

逆に、免許証も持っておらず、健康保険証もないというような場合はこの機会にマイナンバーカードを作っておけば便利かもしれません。

さいごに

今回の記事では相続税の申告にマイナンバーが必要かどうかという点を詳しく解説しました。

やはり知っておいていただきたいのは義務としてマイナンバー記載は必須とされている点と、書かなかった場合にも受理してもらえるという点ですね。

実際、2018年3月1日時点でマイナンバーの普及率は10.7%となっており、決して一般的に広まったとは言えない状況です。
おそらく罰則がないためそのような状態からあまり進展がないのですが、今後のことを考えると早めにマイナンバーを取得しておいたほうが色々と便利になるのではないでしょうか。