【M&A・事業譲渡】レーマン方式での成功報酬や仲介手数料の仕組みを解説

事業譲渡 レーマン方式

M&A・事業譲渡では、間に仲介業者が入ることが多くあります。

不動産でも売買するときに不動産仲介業の方が入るのとほぼ同じですね。

その際、通常は「レーマン方式」と呼ばれるやり方で、成功報酬・仲介手数料が算出されます。

レーマン方式は、M&A・事業譲渡に関わるプレーヤーしか使わない用語なので、なんだか難しそうと思うかもしれませんが、要するにM&A・事業譲渡の取引額に応じて手数料の割合が変わるというだけのことです。

今回は、そんなM&A・事業譲渡のレーマン方式での成功報酬・仲介手数料の仕組みを解説を解説していきたいと思います。

レーマン方式とは?

レーマン方式とは

先に少し冒頭で解説してしまいましたが、レーマン方式というのは、M&A・事業譲渡の取引額に応じて手数料の割合を計算する方法です。

もう少し丁寧な定義でいうと、

移動する資産額をベースに一定の比率をかけて手数料を算出

する方法のことです。

イメージしやすいように別のものに例えると、税金の税率みたいなものです。

所得が多くなるにつれて、所得税や住民税の額は高い税率を掛けた額になりますよね。

それと同じで、M&A・事業譲渡でも、譲渡金額が大きくなればなるほど、高い手数料が取られます。

税金を例にしましたが、弁護士の費用も似たようなものですし、不動産の取引でも同じような手数料形態のこともあります。

世間一般的な手数料形態ですが、なぜかM&A・事業譲渡ではそれを小難しく「レーマン奉方式」と読んでいます。

レーマン方式で使われる一般的な比率は?

レーマン方式

では、具体的に、M&A・事業承継で一般的に使われる比率をみていきたいと思います。

弁護士報酬も大体のテーブルが決まっているように、M&A・事業承継でもあります。

ただ、弁護士報酬みたいに業界団体によって決められているものはないので、アドバイザーリーの会社によってまちまちではありますが、標準的な水準はあります。

一般的に多くの仲介業者やアドバイザリー会社で使われているのは、譲渡金額によって、

  • 5億円以下の部分:5%
  • 5億円超、10億円以下の部分:4%
  • 10億円超、50億円以下の部分:3%
  • 50億円超、100億円以下の部分:2%
  • 100億円超:1%

というあたりの水準です。

弁護士報酬ほどではありませんが、それでも結構取られるんですよ、M&A・事業譲渡の仲介手数料って。

M&Aや事業譲渡だと、譲渡額がでかくなるので、払う額も高額です。

少し特徴的なのが、「〜の部分」と付いているところです。

ここは、税金とかとは違った計算の方式を取ります。

例えば、事業譲渡の額が7億円だったとします。

そうすると、

  • 5億円以下の部分:5%
  • 5億円超、10億円以下の部分:4%

なので、

  • 5億円以下の部分:5億円×5%=2,500万円
  • 5億円超、10億円以下の部分:2億円×4%=800万円

という計算して、合計3,300万円が手数料ということになります。

ちょっとわかりにくいですけど、なれればすぐに計算できるシンプルな式ですね。

率の基礎となる譲渡金額って?

レーマン方式 譲渡金額

ここまで、ややこしくならないように、シンプルに譲渡金額に応じた率をかけると解説してきましたが、厳密には、

  • 移動総資産(株式価格+負債総額)
  • 企業価値(株式価格+有利子負債)
  • 株式譲渡対価

などいろいろなケースが、仲介業者やアドバイザリーごとにあります。

同じ5%でも、算出の基礎となる譲渡金額の定義が異なることで、数百万円じゃきかないくらいの違いがでることがあります。

たとえば、

  • 株価:1億円
  • 負債総額:3億円
  • 有利子負債:1億円

という企業を想定します。

そうすると、前述の算出基礎となる譲渡金額の違いによって、

  • 移動総資産:(1億円+3億円)×5%=2,000万円
  • 企業価値:(1億円+1億円)×5%=1,000万円
  • 株式譲渡対価:1億円×5%=500万円

となります。

移動総資産方式と、株式譲渡対価で実に4倍、1,500万円も手数料に差ができます!

初めてきく方からすると、

「え?同じ5%でそんなに差がつくことあるの!?」

って感じですよね。

まだまだM&A・事業譲渡は財務などのプロが主流なプレーヤーなので、一般の人には信じられない不透明でわかりにくい手数料形態になっているのです。

M&A・事業譲渡の仲介業者を見る時には、手数料のレーマン方式の比率だけではなく、算出の基礎となる譲渡金額の定義もしっかりと抑えるようにした方がいいですし、わからなければ必ず着手する前に聞くようにしましょう!

スモールM&Aのときは最低手数料がある!

スモールM&A 最低手数料 レーマン方式

ここまでは、M&A・事業譲渡の一般的なレーマン方式について、計算方法などを解説してきました。

「5億以下は5%ってことは、200万円でサロン売ったら手数料10万円ってこと?めっちゃ安くない?」

と思われるかもしれません。

仲介業者やアドバイザリーが、10万円で使えるならいいかなと一瞬思いますが、ところが、さすがに、そんなに簡単にはいきません。

たった10万円ではさすがにほとんどの業者が動いてはくれません。

じゃあ、どうしているかというと、最低報酬額が決められていることがほとんどです。

この最低報酬額には、一般的な水準はありません。

100万円というところもあれば、1,000万円というところもあります。

譲渡金額に応じて、たとえば、

  • 1,000万円以下:150万円
  • 1,000万円超、3,000万円以下:250万円
  • 3,000万円超、6,000万円以下:350万円
  • 6,000万円超、1億円以下:500万円

なんて感じで、さだめているところも少なくありません。

もしかすると、譲渡金額の低い案件の場合は、個別に交渉すると、特別な手数料でやってくれるということもあります。

私も実際にネイルサロンを売却したことがあるのですが、売却額が数百万円程度だったので、交渉したところ、特別に仲介手数料を成功報酬で50万円でやってもらいました。

ただ、正直なところ、仲介業者やアドバイザリー会社も商売なので、譲渡金額の低い儲からない案件には手を出したくないというのが本音のようです。

最低手数料が高すぎる場合どうすればいい?

レーマン方式 手数料

レーマン方式だけではなく、スモールM&Aの場合には、最低手数料がある旨を解説してきました。

大きな案件ならいいですが、店舗やサロンのような小さな案件を譲渡や買収しようとすると、

「え?でもそうすると、200万円のサロン売ると、手数料150万円も取られるってこと?」

という疑問を持つかと思います。

その通りです。

なので、実質的に譲渡金額の安い案件を、その仲介業者やアドバイザリー会社は取り扱わないと宣言しているのです。

でも、世の中には、譲渡金額が小さくでも取引できる場所があります。

それが、こちらのMartというサイトです。

Martでは、案件を自分で登録することができ、そこに企業や店舗などを買いたい人がたくさん集まっていることから、仲介業者やアドバイザー会社なしで直接買い手を探して交渉することができます!

直接交渉なので、契約にかかる仲介手数料などは一切なく、無料です。

もちろん、必ず譲渡先や買収案件が見つかるわけではありませんが、まずは登録してみるのがいいかと思います。

買収は不動産と同じで出物ですし、売却もタイミングが重要です。

他にM&A・事業譲渡の必要コストってなにがあるの?

レーマン方式 事業譲渡 必要コスト

ここでは、レーマン方式による成功報酬うの手数料を解説していますが、M&Aの仲介業者やアドバイザリー会社を利用する際は、

  • 着手金
  • 中間金

などのコストが別途発生することもあります。

着手金というのは、実際に仲介業者やアドバイリー会社と契約した際に、最初に支払う金額です。

これは、一般的に、成約に至らない場合でも返金はされません。

弁護士報酬と同じですね。

金額の目安は、50万円~100万円が一般的ですが、無料でやってくれるところも最近は増えてきました。

中間金というのは、一般的には基本合意書を締結した時点で支払う金額です。

最終的に成約した場合には成功報酬に含まれることになりますが、中間のほぼ案件の取引が確実になった時点で支払うことがあります。

ある程度の大きさの譲渡金額のときに、この中間金があることが多いです。

中間金の額は、仲介業者やアドバイザリー会社によってことなりますが、成功報酬の10~20%程度が一般的のようです。

まとめ

レーマン方式 まとめ

今回は、M&A・事業譲渡のレーマン方式での成功報酬・仲介手数料の仕組みを解説してきました。

まだまだM&A・事業譲渡というと、専門家がほとんどのプロマーケットになっていることが多く、手数料などがわかりにくいですよね。

しかも、今回解説してきたように、同じ割合でも算定の基礎になる金額がことなることで、数百万や数千万円の報酬が変わることもあります。

M&Aや事業譲渡を検討すると、1社はどこかお話を聞くかと思いますが、ちゃんとこういう手数料形態などを理解した上で、最終的にその会社に依頼するかどうかを決めるようにしましょう。