【PoliPoli 伊藤和真氏】政治をエンターテインする19歳の野心【独占取材】

polipoli 伊藤和真

伊藤和真氏は趣味が高じて「てふてふ」という俳句SNSをつくり最近、事業譲渡した。取材当日、現れた伊藤氏は下駄だった。なるほど、俳人というのは本当なのだと納得した。

そんな彼に今回取材を申し込んだのは、19歳という若さで日本を政治の面から恐ろしいほどに変えてしまいそうなスタートアップ・株式会社PoliPoli(ポリポリ)を率いるCEOだからだ。

株式会社PoliPoliは「政治をエンターテインする」と謳う政治の世界に初めてブロックチェーン技術を取り入れた企業である。

今回は株式会社PoliPoliのサービスや今後の展開について詳しく伺った。

株式会社PoliPoliが誕生するまで

polipoli 伊藤和真 独占取材

PoliPoli(ポリポリ)とは?そして、なぜPoliPoliを作ったのですか?

 

株式会社PoliPoliは、toG(to Government、政府)領域に展開する、政治とテクノロジーを掛け合わせたスタートアップ企業です。そして、それが日本になかったから作りました

僕がPoliPoliを作る前は F venturesというVC(ベンチャーキャピタル)で働いてました。だから、ある程度スケールする最新のビジネスや、エグジットしやすいメディアは分かります。だけど、政治とITを組み合わせたスタートアップだけ日本には全然ないと思いはじめました。

アメリカやエストニアにはto Gに展開しているところが結構あるのです。それで日本でも行政系に絡んだイケてるサービスを作れないかな、と思ったのがきっかけです。

 

実は政治の分野というのは結構ユーザーを見込めるのです。前回の衆議院総選挙の投票率を知ってますか?実は50%くらいあるのです。

有権者の53%は、ざっと計算しても一億の半分だから約5000万人

なので、ある程度ユーザー数が見込めるのです。けど、その領域の人も使う場所もないこともあり政治にあまりお金を使わないんですよね。

でも、ビジネス面から考えてこの潜在ユーザー5000万人の領域はもっと面白いことができると思うのです。なおかつ、ブルーオーシャンです。

 

実は僕自身も政治はあまり好きではありません(笑)投票にも行こうとは全然思いませんでした。いまだに政治もよくわからないです。

「政治家は一体何をやってるのだろう?」と思ってた、投票に行くつもりもない、ただの1人でした。だから同世代の感覚に近いところにいると思います。

その感覚で見てみて、政治はストレスが多い分野です。なので、改善するサービスがあれば伸びると感じました。

 

あと、ビジネスはサービスの提供者と利用者がWin-Winの関係でないと成り立たないと思うので、ビジネスにすること自体が社会貢献になります。

そこにトークンエコノミーという新しい概念を持ってくれば相性がいいな、イケるなと思って起業したという感じですね。

ブルーオーシャンを掘り起こす献金アイテム

polipoli 伊藤和真 pedia news

ブロックチェーンを活用したトークンエコノミーのサービスとしてポリポリの強みとは?

 

僕らの強みというのはPoliPoliの独自トークン「Polin」に需要を感じるように設計出来ているところだと思っています。

 

たとえば、個人が政治家に献金したいというニーズは、すでに市場規模として100億円以上あるのです。そこに「Polin」が簡単に献金できるアイテムとして橋をかければ、献金アイテムとしての需要が生まれる。

それから集められた市民データを買う代価を「Polin」にすれば、市民データの代価としての需要が生まれる。もちろんプライバシーを侵害しない範囲でデータ提供することに許可をもらえた市民だけの分です。

 

あとは、PoliPoliのサービス自体に価値を感じて「Polin」を買う需要もありますね。それらをPoliPoliは設計している所がいいところかなと思いますね。こういったことによってトークンに需要をもたせられていると思います。

ポリポリのインセンティブはどのように設計したのですか?

 

ポリポリのインセンティブ設計には、NEMのProof of Importanceの思想を入れていて、きちんと活動した人やコミュニティに貢献した人の信頼度が、ちゃんと高まるような仕組みを目指してます。

 

そして、それにするためにはどういうアルゴリズムを組んだらいいかっていう逆算をして考えてます。

 

ぶっちゃけやってみないとわからないですけど、やりながら最適化していくつもりです。

PoliPoliの最強マーケティング

なぜ、to G領域を選んだのですか?

 

僕らがto Gを選んだ理由は、いまなら先行者有利で市場でのポジションをとれるからです。

これからたくさん出てくるとは思うんですけどトークンエコノミー系のプロジェクトも、巨大な資本力の大きいものが来たらきついと思ってます。

でも僕らにそういうのはない。政治というところはやっぱり難しいところだし、政治家の数自体も限られている。人とのネットワークが大事な世界なのです。

政治家からの評判はどうですか?

 

まだまだ改善することは、多いと思いますが、数年後のポリポリが目指す世界観を楽しみにしてもらってます。

謙虚にユーザーさんとして声を聞いていって、いいサービスを一緒に作っていけたらいいと思ってます。

政治でゲームのように楽しめるサービスを!

polipoli 伊藤和真 インタビュー

PoliPoliというサービスの今後のビジョンを教えてください


PoliPoliを一言で言えば政治家と市民が換金性のある独自通貨を使えたり、もらえるというサービスなのです。

 

良いことを言ったらお金がもらえる。でも誹謗中傷をしたら信頼がなくなってトークンが没収される。こんなふうに、ゲームのように楽しめるサービスを作りたいなって思っています。

 

まさに「政治をエンターテインする」ということですか?

 

そうです。それくらいしないと僕が使わない(笑)

基本的に人は政治に関心がないですからね。でもお金もらえるならやると思います。

 

献金に意味をもたせるためにも他の通貨と交換できるようにしないと正直難しいと思いますが、上場を目指されるのでしょうか?

 

そうですね。上場は頑張らなきゃなというところですね。僕らにとっても上場は大事なんですよ。上場しないとマネタイズできないので

それも基本的にリテラシーが高いユーザーはわかっているわけです。「あいつらも上場させないと死ぬよね」みたいな。(笑) 自分達も乗っかっている以上、PoliPoliを上場させないといけないからですね。

僕らPoliPoliの運営側はユーザーにインセンティブを出しているから初期ユーザーもこのサービスはお金になるという論理が働くわけです。頭の良い人だと結構それがわかるかなと思います。

 

目指してる具体的なコミュニティの形はありますか?

 

やっぱり自律分散です。僕らが今取り組んでいる課題にPoliPoliのアンバサダーグループがあるのですが、実はアンバサダーが勝手に動くという状態にしたいというのがあります。

 

これからどんどんトークンが絡んできたらインセンティブがつけられるので、もっとPoliPoliのコミュニティは広がるし、盛り上がるはずです。けれど、それと同時にカオスになるのです。

だから今は、カオスになってしまいそうなコミュニティをマネジメントするコ・アンバサダー(運営と協同する熱烈なファン)みたいな人たちを見つけるフェーズにいます。

コミュニティをきちんとマネジメントできる人がいて、その人達が僕らの指示とか関係なく動いて、おかげできちんと自律分散的な組織ができる。それを目指してます。

 

だからやっぱりコミュニティはきちんと役割をわかってないとできないのです。コミュニティマーケティングは本当に難易度高いので僕らも手探りでやってるところです。

 

他にも自律分散したいものはありますか?

 

ポリポリのシステムも全部自律分散にしたいです。Dapps(分散型アプリケーション)にしたい、ポリポリは個人データを扱うので、めちゃくちゃ危ないわけなのです。データを販売するにしても下手するとFacebookの個人情報不正流出事件みたいになってしまいます。それがPoliPoliにとって一番まずいことだと思ってます。

 

だからポリポリをDappsにしてデータなどの受け渡しは自動で行われる仕組みにする。人の手で行うと人為的なミスが生じるので、システムにさせる。運営からも手をひく。

 

あとはPoliPoliという分散システムが自律的にやってくれます。僕らはデータをただ持ってるだけでデータの売買はシステムが自動でやってトークンが勝手に入ってくるようにするべきだと考えてます。

政治の総合プラットフォームを目指す

polipoli 伊藤和真 正田圭

今後、選挙の投票システム作ったりポリポリにその機能をつけたりなど考えていますか?

 

あっ、それすごくいい質問!ネット投票に絡むことは考えてます。

実はネット投票(※1) が解禁されたとき運営を担う最有力候補が VOTE FOR (※2) さんという会社なのです。あのAKB総選挙を受託したところです。

 

※1現在、ネット選挙運動は解禁されたが、ネットでの投票はまだ解禁されてない

 

※2 VOTE FORは2017年3月に設立され、パイプドHDグループというデータ管理事業を営むグループの子会社。ネット投票に関する調査などを手がけてたり、選挙情報サイト「政治山」を運営している。グループ内の別の会社が第3回から第7回のAKB総選挙のシステム構築や運営、集計業務を担っていた。

 

先日そのVOTE FOR さんとアライアンスを組んだのですが、ネット投票をもしVOTE FORが受託すれば、絡めることが出来るしいいなと思います。そこも今、結構頑張っているところです。

VOTE FORは「政治山」というメディアももっているので、そこから記事をもらったり、軽い提携からはじめてがっつりいきたいです。でもまあ、僕らとしてもプレスリリースは「ネット選挙を受託しているVOTE FORと提携!」と出しました。

 

もしPoliPoli内から投票もできるようになったら、PoliPoliが政治の総合プラットフォームみたいなインフラになると思ってて、これができたらとても面白いと思っていますね。

起業を志す方へメッセージ

polipoli 伊藤和真 記事

最後に起業を志してる方に何かメッセージをいただけますか?

 

とりあえず「起業しろ」じゃないですか?うそうそ(笑)とりあえずやってみる。やってみて、謙虚にきちんとやり続ける、ってことですかね。

それが出来ている人は圧倒的に少ないです。なので、それさえ出来ればいけんじゃないかなって思います。とりあえず行動して、いろいろ情報発信することが大事です

 

情報発信をしたらついてくる人も出てきます。巻き込まれる人も一定数いるのです。

なので、とりあえずあまり考えずにやる。やり続ける。そしたら連鎖していきます。

 

ただ、起業はただの1つの選択肢であって、起業したから偉いとかは全く思いません。でも、何か頑張る分野を若いうちから見つけることができらたとても素敵だな、と思っています。

そこはすごい大事かなと思います。

プロフィール

polipoli 伊藤和真 プロフィール

伊藤 和真(@kazuma12222

 

慶應大学在学中。

俳句のiPhoneアプリを毎日新聞社に事業売却するなどアプリ開発を行う傍ら、F Venturesにてベンチャー投資業務を行う。

ブロックチェーンなどの最新のテクノロジーを使って国家システムを前進させる株式会社PoliPoli代表。

週間東洋経済が選ぶ「すごいベンチャー100」に選出されるなど多数メディアに取り上げられる。

 

 

◆取材者:梶原 勝 川島 修三 芳尾 俊孝

 

◆執筆・編集:梶原 勝