ケイパビリティとは?コアコンピタンスとの違いや使い方を解説

ケイパビリティ

競争優位性を高める組織内の強みである「ケイパビリティ」。ビジネスシーンで使われることの多い用語ですが、似た言葉にコアコンピタンスがあり、日本語に訳すと両方とも「能力」となり、違いがわかりにくいですよね。そこで今回は、ケイパビリティの用語解説をはじめ、見極め方やコアコンピタンスとの違いを解説していきます。

ケイパビリティとは?

ケイパビリティとは

ケイパビリティ(Capability)とは、企業の組織内に内包されている能力のこと。英語の「Capable(可能)」と「Ability(〜できること)」が合わさった造語で、能力/才能と訳されます。

ビジネス用語として使われるケイパビリティは、市場変化や競合他社との比較によって競争優位性を生み出すのではなく、組織内にある強みによって競争優位性を作り出すことを意味します。

例えば、納品までのスピードが早いオペレーション力、質の高いカスタマーサポート、効率的な営業力などがケイパビリティです。

また、ケイパビリティは資本や設備などの「資産」ではなく、資産を活かして利益を生み出す「能力」のことを言います。

例えば、自社で保有する不動産によって収益をあげるのではなく、収益をあげる不動産を発見・開発する能力を鍛え上げることがケイパビリティに繋がります。

ケイパビリティを見極める2つの要因

キャピタルゲイン インカムゲイン 比較

ケイパビリティという概念自体を理解するのは難しくありませんが、いざ企業のケイパビリティを見極めようと思うと難しいです。

ケイパビリティを見極めるには、主に以下の2つに注目しましょう。

  1. 市場のニーズ
  2. 競争優位性

市場のニーズ

自社の強みとなるケイパビリティを生み出すためには、まず何よりも市場のニーズと合致していなければなりません。

「ケイパビリティ=組織内の能力」と説明しましたが、最終的に利益をもたらす能力でなければ意味がありません。

そして、市場のニーズと合致していなければ、高い能力であっても利益には繋がりません。例えば、いくら質の高いカスタマーサポートができたとしても、カスタマーサポートを必要としていない商品を販売している場合、その能力はケイパビリティとはなりません。

まずは、企業の中にある能力が、狙っている市場のニーズにマッチするか確認しましょう。

競争優位性(独自性)

ケイパビリティは「組織内」の能力と繰り返し説明していますが、とはいえ競合他社と比べて優れていなければ強みとなりません。

例えば、「自社のカスタマーサポートは最高!」と思っていても、顧客視点で見ると他社と大差がなければ、それはケイパビリティとは言えません。競合他社と自社を冷静に比較できていない、井の中の蛙状態です。

社内にある能力を、競合他社と比べても圧倒的な強みとなる、競争優位性の源泉になってはじめてケイパビリティと言えます。

ケイパビリティとコアコンピタンスの違い

ケイパビリティとコアコンピタンスの違い

ケイパビリティとの比較でよく出てくる言葉に「コアコンピタンス」があります。

ケイパビリティ、コアコンピタンスともに日本語に訳すと「能力」となってしまうため、同じ意味のように思われがちですが、両者には明確な違いがあります。

両者の違いを理解するためにも、まずはコアコンピタンスについて解説していきます。

そもそもコアコンピタンスとは?

コアコンピタンス(Core Competence)とは、「Core(中核)」と「Competence(能力、実行力、力量、才能)」が合わさった造語で、日本語では能力と訳されます。

また、ビジネスで使う場合は、「企業の強み」という意味で使われることが多いです。例えば、トヨタの生産方式、味の素のアミノ酸関連の技術、ソニーの小型化技術などはコアコンピタンスの代表事例としてよく取り上げられます。

コアコンピタンスには様々な要素がありますので、より詳しく知りたいという方は、以下の記事を参考にしてください。

コアコンピタンスはケイパビリティの集合体

ケイパビリティ、コアコンピタンスともに「能力」と訳されるので、同じ意味に思いがちですが、この2つには大きな違いがあります。

競合他社に対する強みは、企業独自の内包的な強みが積み重なって生まれるもの。例えば、スピーディーな納品と質の高いカスタマーサポートという1つ1つの強みが積み重なった結果として、競合他社よりも優れたサービスを提供できるというコアコンピタンスになります。

つまり、複数のケイパビリティが合わさってコアコンピタンスになるのです。もちろん、コアコンピタンスはケイパビリティだけで形成されているわけではないということに留意することが必要です。

まとめ

ケイパビリティについて解説してきました。

自社のケイパビリティを見極め、しっかりと育んでいくことで利益の源泉となる競争優位性が高くなります。また、競合他社を分析する際にも使える考え方ですので、ぜひこの機会に覚えてください。