9ステップで作れるビジネスモデル「リーンキャンバス」とは?

リーンキャンバス

30分〜数時間とスピーディーにビジネスモデルが作れる「リーンキャンバス」。課題や顧客セグメントなどの9つの項目を、ステップに沿って記入することで事業計画書が作れます。今回はスタートアップが新規事業を考える上で参考になるよう、リーンキャンバスの具体的な書き方を解説していきます。

リーンキャンバスとは

リーンキャンバスとは、アッシュ・マウリャ氏が著書「Runnnig Lean」で提案したビジネスモデルを考案するための「ツール」です。

リーンキャンバスの特徴はビジネスモデルを一枚の紙にまとめ上げることと、30分〜数時間程度で完成させられるスピーディーさにあります。

資金や人材が豊富でないスタートアップにとって、スピードは命と言っても過言ではありません。そんなスタートアップがビジネスモデルの作成に数週間〜数ヶ月かけるのはナンセンス。スタートアップのビジネスモデルは日々変わり行くものですから、「完璧」を求めるよりもいかに素早くPDCAを回すかという視点にたって考案されたのがリーンキャンバスなのです。

ちなみに、Leanとは無駄な脂肪がないという意味であり、余計なものを排除してビジネスモデルに必要な要素だけが抽出されています。

リーンキャンバスの9項目

リーンキャンバス

図:monstarlab

リーンキャンバスで記入するのは以下の9項目のみです。どの順番で書いていってもいいのですが、①から順番に書いていくのが最もスムーズに書けます。

また、不明な項目、書けない項目は悩んで時間を使うのではなく、空欄にしておいて問題ありません。リーンキャンバスは一度書いて終わりというよりも、事業を進めて行く中で何度も書き直すものという認識を持っておきましょう。

  1. 課題(Problem):上位3つの課題(1つや2つだけでもOK)
  2. 顧客セグメント(Customer Segment):ターゲットにする顧客(ペルソナ)
  3. 独自の価値提案(Unique Value Proposition):差別化の要素と顧客に提供できる価値をまとめたメッセージ
  4. ソリューション(Solution):課題に対する解決策
  5. チャネル(Channels):顧客へのアプローチ経路
  6. 収益の流れ(Revenue Streams):収益モデル、マネタイズの方法
  7. コスト構造(Cost Structure):人件費、広告費などビジネスを展開する上でかかる主要なコスト
  8. 主要指標(Key Metrics):計測すべき指標(KPI)
  9. 圧倒的な優位性(Unfair Advantage):簡単にコピーができない参入障壁となるもの

リーンキャンバスの書き方

リーンキャンバスの書き方

ここからはリーンキャンバスの9項目について、具体的な書き方をご紹介していきます。

①課題(Problem)

新規事業として取り組む市場の課題を3つ記載します。顧客が抱える課題は多岐に渡りますし、BtoBなのかBtoCなのかでも大きく変わってきます。

課題を見極められるかは事業を成功させる上で重要なポイントですので、取り組む事業に合わせてきちんと設定しましょう。

②顧客セグメント(Customer Segment)

顧客セグメントは可能な限り「具体的に」書くことがポイントです。セグメントを絞り込んだ結果、ターゲットが少なすぎるかもと思うくらいがちょうどいいでしょう。事業を進めて行く中で徐々に修正して行く点なので、あまり考えすぎないようにしましょう。

③独自の価値提案(Unique Value Proposition)

独自の価値提案では、他社と明確に差別化できる要素を、簡潔なメッセージで表現しなければいけません。

④ソリューション(Solution)

リーンキャンバスで考えたソリューションが顧客のニーズとあっていないということはよくあります。PMF(プロダクト・マーケット・フィット)を達成するのはとても難しく、紙の上で達成できるものではありませんので、ここでは時間をかけすぎずに現在考えている仮説を記入しましょう。

⑤チャネル(Channels)

流入が見込めるチャネルを記入します。

主なものとしては、

  • SEO(検索)
  • SNS(FacebookやTwitter)
  • リファラル
  • 口コミ
  • チラシ
  • セミナー
  • 展示会

などがあります。

WebサービスであればSEOやSNSがメインとなりますが、その他にもチラシ、セミナー、展示会などのオフラインイベントもあります。必ず類似のビジネスモデルがあるはずなので、そのビジネスモデルのチャネルを研究してみるといいでしょう。

⑥収益の流れ(Revenue Streams)

ビジネスモデルに合わせた収益の流れを記入します。マネタイズポイントが明確なビジネスであれば楽に書けますが、複雑な場合はシンプルにまとめることを心がけましょう。チーム内でマネタイズポイントの認識をすり合わせるためにも重要です。

⑦コスト構造(Cost Structure)

コストに関しては細かいものを挙げ出すとキリがないため、主要なコストだけを記載するようにしましょう。

例えば、WEBサービスであれば、人件費やプロモーション費用がメインのコストとなります。

⑧主要指標(Key Metrics)

一般的にKPIと呼ばれる指標です。何を主要指標とすべきかというのはビジネス次第ですが、類似のビジネスを研究して、適切な主要指標を設定することが大切です。

⑨圧倒的な優位性(Unfair Advantage)

他者にはない圧倒的な優位性を記入します。例えば、特許を持っている、コネクション(人脈)がある、技術力に優れたエンジニアがいるというのが優位性になります。

まとめ

リーンキャンバスについて、事例をふまえて紹介してきましたがいかがでしたか?

ビジネスモデルを作り込むのに時間を費やすのはスタートアップにとって得策とは言えません。ビジネスを素早く回すためにも、リーンキャンバスを活用してみましょう。