ニッチ戦略とは?起業するなら「すき間」を狙え!

ニッチ戦略 解説

「ニッチ戦略」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?時代の流れにより顧客のニーズが多様化してきた今、「ニッチ戦略」を用いた市場開拓により大きな収益を獲得する企業が多数出てきました。

当記事では、

  • 「ニッチ戦略」の説明
  • より細かく細分化した「ニッチ戦略」
  • 戦略を有効に使える市場の見つけ方
  • ニッチな市場になりうる市場の条件
  • 「ニッチ戦略」のメリットとデメリット

についてを述べていきます。

そもそもニッチ戦略って何?

「ニッチ戦略」というのは、マーケティングの一種にあたります。「競合他社との直接競合を避けて、棲み分けされた特定の市場に資源を集中する戦略」というのがニッチ戦略の中身になります。もっとざっくりと説明すると「まだどんな企業も手を付けてない所の仕事をする」ということです。

ニッチ戦略は、これから起業を志してる方や、既に起業をして事業をこれから展開していこうという方にとって、必要な知識です。理由はすごく簡単な話で、競争相手が少ない、あるいはいないからです。当たり前ですが、大企業が大半を占めている市場にいきなり新規参入したところで勝算はあまり見込めません。

事業計画書を作成する際、ニッチ戦略を踏まえて事業を考察することで、新規性のある魅力的な事業を考案することも可能になります。

ニッチ戦略の手法

マーケティングで有名なコトラーはニッチ戦略について、次のように分類分けをしました。

  • 特定需要専門化
  • 垂直レベル専門化 
  • 顧客サイズ別専門化 
  • 特定顧客向け専門化 
  • 特定地域の専門化 
  • 特定製品(ライン)専門化 
  • 製品の機能特性別専門化 
  • 注文生産専門化 
  • 特定品質価格専門化 
  • サービス専門化
  • チャネル別専門化 

という11の専門化に分類しています。ただ、このニッチ戦略だと説明が難しい点がありますし、そもそも事業レベルではない専門知識という側面もあります。

そこで、当記事では、場所や人など、直感的にわかりやすい様々な条件にニッチ戦略を分割していき、解説していきます。

製品的ニッチ

店頭などで販売するものの種類やジャンルを極端に絞って行うニッチ戦略です。あえて製品の機能を限定したものについてもこれにあたります。各種専門店がこれに含まれます。

限定的ニッチ

あえて数量や生産量、販売期間を限定することで顧客を獲得していく方法です。フェラーリが主にこの戦略を用いています。常に生産量を絞りることで品質とブランド価値を高め、顧客側にもプレミア的価値を与えています。

顧客的ニッチ

特定の性質や条件を満たしている顧客にのみ販売やサービスを提供していく戦略です。特定の敷居を設けることにより、サービスのプレミア的価値などをつけていく手法です。クレジットカードにて、ある一定の所得や紹介がないと入れないプラチナカードやブラックカードがこのニッチ戦略を用いた例です。

場所的ニッチ

販売を行う店舗などを特定の地域に限定し、特定地域で顧客を大幅に獲得していく手法です。

セイコーマートはこの場所的ニッチ戦略により成功したコンビニだといえます。同社は北海道という場所に限定して店舗展開を中心に行っていった結果、主要コストを抑え、より独自性のあるサービスを展開することが可能となりました。その結果、北海道内におけるコンビニエンスストアでの顧客獲得率はNo.1になりました。

値段的ニッチ

極端な高値、またはその逆に安値で商品やサービスを提供していく手法です。

高値である場合は、少数の顧客と製品に絞り、限定的ニッチ戦略と併せて行われることがあります。先ほど例に挙げたフェラーリも、あえて少数生産に絞ることで顧客を絞り込み、製品にプレミアム感をもたらしています。そこにあえて高い値段を付与する値段的ニッチ戦略を用いることで、さらなるプレミアム感を創造しています。

一方安値で売る場合は大量の顧客獲得を目的としているところが多いです。安値で提供することにより、老若男女問わず顧客の獲得が見込めます。ファストファッションで今やお馴染みとなったユニクロが最たる例です。ユニクロは圧倒的な安さで衣類を提供することにより大量の顧客を獲得していきました。そしてそのまま勢いを緩めることなく利益を上げ続け、今や市場のトップリーダー層にまで上り詰めました。

取り残されニッチ

新規参入市場には向いていませんが、ブームなどが去り競争相手がいなくなった事で市場にて大きな割合を獲得する手法です。残存しているレコード針を作っているメーカーは、他者との競合がなくなりながらもある一定の需要がまだある市場なので顧客や利益を獲得できています。まさにこのニッチ戦略の典型例であるといえます。

小規模的ニッチ

市場規模が大企業にとっては小さすぎて参入不可能な市場へ参入することで、顧客を獲得する手法です。

オーダーメイドニッチ

大企業では対応できないような完全オーダーメイドの物やサービスを提供することによりニーズのある顧客を大きく獲得していく戦略です。

時限的ニッチ

期限的に特定の需要があるものの、大手企業が行うには維持費などが大きくかかるため参入できない市場にて顧客を獲得する手法です。

ニッチ市場を発掘する

デューデリジェンス ポイント

ここまでどのようなニッチ戦略があるかを述べてきました。しかしニッチ戦略を生かせるのはある程度の市場規模や、戦略手法が通じるかどうかを確認する必要があります。そのためには下記のセグメンテーション (細分化)を行うと良いです。

  1. 自分が考える事業計画や、自社の利益獲得に最適であると考察している市場を細分化していく事で見つける。そしてそこにある未開拓、あるいはより細分化され変化に取り残された市場を見つける。
  2. 市場ではなく自分の事業計画や自社の事業や稼働可能範囲を細分化していく。例えば、自社にしかできないサービスを見出すこともこれにあたります。

上記の方法を行う事で、参入可能な市場というものが見えてきます。そしてその市場にはどのニッチ戦略が適合するのかについては自社の稼働可能範囲や自分の事業計画とも照らし合わせる必要があります。

ニッチ市場となる条件

ベンチャーキャピタル

時代の流れによる変化を除いて、ニッチ市場になりうる市場は限られています。というのも他企業が簡単に参入できたりするものに関してはニッチ市場とはいえないからです。以下がニッチ市場になるための条件になります。

  1. 売上確保が可能なほどの需要がある市場であること
  2. 大手企業にとって需要あるいは魅力のない市場である
  3. 自分たちの強みを活かすことが可能である
  4. 他社には真似できない戦略や手法がある

ニッチ戦略のメリットデメリット

リアルオプション 種類

ニッチ戦略は、いわゆる1つの小さな市場において独占的に利益を得る手法です。そのため大量の利益を得ることが可能です。

しかし一方で、市場がニッチであることから利益の上限があります。その上限をこえてしまえば市場が大きくなるため、大企業などが参入してきてしまいます。

また、時代の変化により市場そのものがなくなる可能性もあります。先ほど述べたレコード針の事業についても、レコード自体がなくなれば消滅してしまう市場です。

しかしメリットデメリットがあるにしても、やはり大きな利益を獲得できることは大きなメリットです。また、時代の流れにより新たなニッチ市場が続々と生まれてくることが予測できます。ニッチ戦略により連続して多量の収益を得続けるのも1つの戦略でしょう。

まずはニッチな市場を狙うことから

ニッチ戦略 比較

誰しもが事業を始めるのなら利益が必要ですし、しかもそれが多額であればもっと良いですよね。

ニッチ戦略は、事業規模が小さい企業が多額の利益を得るための手法として、有効性や実効性が高い戦略の1つと言えます。

事業計画になりうる要素などがあるけどPMFの達成までが不透明だという人や、事業を立ち上げて金儲けをしたいという人は、まずはニッチ戦略から行い市場を開拓してみてはどうでしょうか?