リファイナンスとは?種類やリスク、メリット・デメリットを徹底解説

リファイナンスとは

借入金の組み換えや借り換えのことを指す「リファイナンス」という言葉。聞いたことはあるけどよくわからない、という人も多いのではないでしょうか。今回は「リファイナンス」について、そのメリットやリスクを説明します。

リファイナンスとは

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リファイナンスとは、「借入金の組み換え・借り換え」のことです。借入金の金利や返済方法を変更することで、支払い額を減らことがその主な目的です。

企業のコーポレートファイナンス(財務活動)において、リファイナンスは金融リスクの回避、分散、金利負担の軽減などを主な目的として行われます。

一方で、個人の住宅ローンなどの不動産金融においては、金利低下時に低金利ローンを活用して支払額を減らしたり、金利上昇時には変動金利ローンから固定金利ローンに切り替えるなどし、支払額を固定したりします。

このように、リファイナンスの意味はコーポレートファイナンスと不動産金融で少し異なります。

次の章で、その違いやリファイナンスのメリット・デメリットについて紹介します。

「リファイナンス」〜コーポレートファイナンスと不動産金融での違い〜

リファイナンス コーポレート・ファイナンス 不動産金融

コーポレートファイナンス

コーポレートファイナンスにおけるリファイナンスは、借入金や社債により調達した資金を返済するため、新たに融資の組み換えや借り換えを行うことを意味します。

メリット

金融リスクの回避や分散、金利負担の軽減の財務上の戦略に基づいて行われ、金利や返済方法などを変更することができます。

デメリット

手続きのための負担が生じます。

また、企業の経営状態によっては、再度借入金や社債による負債の調達が行えない「リファイナンスリスク」があります。

不動産金融

不動産金融におけるリファイナンスでは二つの意味があります。

一つは、住宅ローンに必要となる資金を、住宅抵当証書(家と土地をその借金の担保として確保しておくためのもの)を担保にして機関投資家から調達することです。又借りという意味合いでの「リファイナンス」です。

もう一つは、個人向けの住宅ローンの借り換えになります。不動産投資をしていてよく聞くのはこちらになります。

メリット

債務者は同一の担保をもとに借り換えを行い、金利低下時には支払利息を圧縮して(低金利ローンを活用して)支払額を減らしたり、金利上昇時には変動金利ローンから固定金利ローンへ切り替えるなどして支払額を固定したりします。

デメリット

コーポレートファイナンスと同様に、ローン満期時に借り換えができないリスクもあります。

まるで錬金術?「キャッシュアウト・リファイナンス」

不動産金融では住宅価格が上昇し続け金利が低下し続けている場合、キャッシュアウト・リファイナンスと呼ばれる手法により現金を増やすことができます。

この手法は株式投資に例えると利益確定していない「含み益」を先に消費する行為です。

住宅を売らずに現金を増やせるというメリットがありますが、住宅価格の下落がリスクとなります。さらにローンの返済期間が長くなります。

例:

例えば10年前に家を購入したとします。話を簡単にするために頭金ゼロのフルローンで1000万円で購入しとします。

その後10年間で住宅価格が上昇し、現在、家の資産価値が1500万円まで上がってます。また、10年間でローン残高も800万円まで減りました。

ということは現在、700万円の含み資産があるということになります。1500万円の市場価格で家を売って800万円のローン残高を支払ったとしたら手元に700万円残るという意味です。

ここでのポイントは含み資産の700万円を手につけられるということです。

どうするかというと、ローンを組み換えて、例えば1200万円のローンを組み直します。すると含み資産1500万円から新ローン1200万円を差し引いた300万円の現金を手にすることができます。

錬金術みたいですが、「キャッシュアウト・リファイナンス」といい、アメリカでは借り換えの手法としてわりと一般的です。

シニアローンとメザニンローン

シニアローンとメザニンローンリファイナンスがどんなものかわかったところで、リファイナンスに関わるローンの種類をご紹介していきます。

まず前提として、資金調達を実施するときの方法には以下の2種類があります。

  • 自己資本による調達
  • 負債による調達

自己資本による調達は、ファンドなどの金融機関を通じて間接的に調達する方法です。負債による調達の場合、返済の義務があります。もし返済が滞ったとなると、担保とする企業の資産は差し押さえられます。

この負債による調達で利用されるローンが、シニアローンとメザニンローンです。これらはM&Aの手法としても知られています。

※M&Aについては詳しく知りたい方は以下をご覧ください。

この2つのローンがどんなものなのか見ていきましょう。

シニアローン

シニアローンは、社債や銀行からの融資です。資金調達の構造上で最も期間が短い負債になります。債権の中で返済が最も優先され、有担保のファイナンスになる場合がほとんどです。また、金利も低いのが特徴です。

ちなみに、日本において発行されている社債、金融機関から供給されている融資の多くがシニアローンです。有名なものに、複数の金融機関が協調してシンジケート団を組成し、同一条件・同一契約書で融資を行なう、シンジケートローンがあります。

メザニンローン

シニアローンの貸手が提供できる金額の上限では足りないような大規模案件の場合には、メザニンローンが使われます。メザニンローンの貸手は銀行、保険会社、信販会社、投資家です。この「メザニン(Mezzanine)」という言葉には「中2階」という意味がありますが、これは通常借り入れとエクイティの中間という位置付けを指しています。

最近では、クラウドファンディングを通じてメザニンローンに投資するケースも出てきています。これをソーシャルレンディングといいます。

また、メザニンを利用したファイナンスを、メザニンファイナンスといいます。

リファイナンスの事例

リファイナンス事例では、具体的なリファイナンスの事例を見てみましょう。

2011年にソフトバンクのリファイナンス事例がニュースに取り上げられました。その内容は、ボーダフォン日本法人を買収するために、ソフトバンクモバイル(SBM)が借り入れた資金から5500億円をリファイナンスしたというものでした。その際、みずほコーポレート銀行、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行など、計17の金融機関と借入契約を締結しました。これによって証券化が解消し、その効果として金利削減やグループ経営の自由度向上が見込まれました。証券化とは、特定の保有資産のキャッシュフローを裏付けにした有価証券を発行し、市場で流通させることを指します。

まとめ

リファイナンスについて説明してきましたが、いかがでしたか?

借り換えるといっても戦略的に行うことによって様々なメリットが得られます。皆さんも融資を受ける際にはリファイナンスという可能性を考慮してみてはいかがでしょうか。