YouTuberがVCやったら多分かなりやばい(Skyland Ventures 岡山佳孝:後編)

Skyland Ventures で活躍する岡山佳孝氏にVCと起業とリアルについて、『サクッと起業してサクッと売却する』著、pedia主催正田圭とのインタビュー企画<後編>

(Writer:Chie Moriya)

投資先の発掘とは

岡山佳孝:起業家がVCにアプローチする時って、どこにいったらいいかわからないので、なんとなくでいく場合多いと思うんですよね。本質的な情報は、契約のことも多いので表に出せないことも多いですし、噂には尾ひれ付くこともあるので、起業家がどのVCが自分たちに最適なVCなのかかわからないと思うんです。

なのでスカイランドベンチャーズでは情報にアクセスしやすいUX感を持っていきたいなと思っています。コワーキングスペースは誰でも来れますし、相談に来れるイベントも開いてますし、代表は木下は情報発信してますね。

僕自身もどうやったらVCに会えるかわからなかったので、コミュニティへの参入障壁を低くしたいと思っています。動画なら地方に住んでる人、高校生など普段の生活では関わらない人にも発信できるから動画やってみたいと思いましたね。

正田圭:動画はきっかけ作りなんですね。

岡山佳孝:そうです。過去の自分に届けたいというか。高校生は何かやりたい!というエネルギーあるけど何していいかわからない中で、社会の決まったレールがぼんやりと見え空いちゃってる感じ、絶望的だと思うんです。だからそういう昔の自分みたいにふわっともやもやしてる人に起業という選択肢をみせてあげたいんです。

身近に感じられて、俺もこれなりたいみたいな職業ってそんな多くないと思うんですよね。YouTuberとか起業家って声がすごい高音でないとなれないとか産まれながらイケメンじゃないといけないみたいなのあんまないと思っていて。

正田圭:そうですよね、いまの日本って芸能人やスポーツ選手になっても魅力的な年収にはならないんですよね。年収2,000万超えてる芸能人ってかなり限定的ですね。

僕が好きな総合格闘技だと、日本で一番強い選手でもファイトマネーが1,000万で年間の試合って二回なので、格闘技で日本一になっても年収2000万超えないのは夢がないなって思っちゃいますね。起業家だったら2,000万は大きく、かつ簡単に越えられるので夢がある職業だと思うんです。

岡山佳孝:正田さんの『サクッと起業してサクッと売却する』を読んで、新しい起業家のライフスタイルを提示しているのがすごく面白いと思いました。

たとえば高校生って起業の選択肢が身近でなくて、VCから資金調達できるっていうことを知らないと思うんですよね。必ずしも起業しなくてもいいけど、とりあえずやってみるのはいいことだと思うんです。チャリ乗る時に力学論理わからなくても、とりあえず跨ってみないと乗れるようにならないのと同じだと思うんです。

VCって権威ある職業のように思われている部分があるので、一つのVCからノーと言われると社会全体から否定されている絶望的な気分になることがあると思うがそんなことはないと思います。自分も当事者的になっちゃっていることあると思うんですけど

正田圭:そうですね、初めて起業を志してVC3社から断られたら、このビジネスはダメなんじゃないかっていう絶望的な気分になると思うけど、そんなことないですよね。

岡山佳孝:本当にそうです。僕は手段としてVCがあることを伝えたい一方で、そのルート入れなかったから終わりではないと思っているので、誰に何か言われるからこうとかではなく、手段問わずやりたいことを見つけることが大事だと思うんです。

でも手段がないと何もできないと言うのもまた真だと思うし、僕はVCという肩書きにたまたま収まったのでその選択肢をシェアしたいんですね。

どのようにこれから進めていくのか?

正田圭:今後のSkyland Venturesの新たな取り組みで考えることありますか?

岡山佳孝:そうですね、進化しつづけるために、僕が起業したことは新たな取り組みですね。僕が起業したら、スカイランドメンバー全員が起業家って面白いなとおもってます。僕は結構イベント,SNSを通じていろんな人起業家志望の人に会うみたいなことしていて、そういうスタイル辛くなってきますよね。みんなやりだすので。だからみんなと違うことした方がいいですよね。だから、リーチする方法論を事業化、サービスっぽくできた方がいいなと思ってます。

正田圭:上場しているVCは日本ではまだ少数ですしね。昔は、会計士とか弁護士の仕事が看板だけで集まってましたけど、最近は士業でもどう集客するかが大切になってきているのと同じ時代の流れかもしれないですね。

岡山佳孝:そうですね、VCも事業なんだという前提で、実際に手を動かすほうが楽しいですしね。VCと一口に言っても各社全く違うバリューをもっていて、それを明文化したのがスカイランドベンチャーのバリューなんです。

フライングで、投資する。

ソーシャルから、若い天才を発掘する。

新時代への、荒波を起こせ。

起業家から学べ。起業家と暮らせ。

実験的プロジェクトを、次々と。

絶望を感じろ。地獄のように働け。

これまで、Skyland Venturesはなんとなくのグルーブ感でやってきていたのですが、思いが伝わらずに難しいなと思う場面があったので、きちんと明文化することにしたんですよね。

起業家、岡山佳孝氏

正田圭:岡山さんが作る会社は、もう会社化してるんですか?

岡山佳孝:はい、事業としては動画メディアの運営になります。25歳以下をターゲットに作って、月150人ペースで、チャンネル登録者数が増えていて、いまの登録者数が800人くらいいます。今ちょっと増やすの止めてんすけど。

一番やりたいのはStartupFreaksというブランドを作ること、スタートアップはライフスタイルだと伝えることですね。

僕は、人生の局面局面で、常に消極的に意思決定するんすけど、YouTuberがVCやったら多分かなりやばいと思うんですよね。あ、これやられたら死ぬなっていうことを仕方なくやってることが多いと思います

正田圭:たしかに有名YouTuberがVC作ったら、人集まりそうですね。

岡山佳孝:人にやられて死ぬくらいなら、自分で首突っ込んで死にたいですよね。

あとは、VCやスタートアップは、職業の選択的な話ではなく、ライフスタイルを選択することだと思うということをもっと多くの人に知って欲しいですね。後はチャレンジすること。進化し続けることを宣誓するみたいな。生活様式というか思考様式そのものというか。自分たちも言ったからにはそういう風にしてかないとみたいになりますし。

正田圭:たしかに、動画マーケティングしているVCは他にないですね。

岡山佳孝:『スタートアップフリークス』は自分でやっているので、学びが多くて面白いですね。ポンキッキーズみたいに、楽しく学べる機会を作りたいんです。

YouTube見るタイミングは、リラックスしている寝る前五分だと思うので、寝る前でも見たくなる柔らかさとスタートアップ要素をうまく挟み込むことで、動画の意義が出せると思って角度感調整しながらやってます。

正田圭:どんなコンテンツが人気なんですか?

岡山佳孝:経営者インタビューは人気ですね。映像は出演者の身体性を伴うメディアなので、人の人間臭さが臭うコンテンツがすごいいいんじゃないかなと思ってます。

経営者のプライベートな話とか、ビジネス面に隠れた人柄が見えるのが面白いですよね。正田さんの奥さんが起業した話とか!

正田圭:いいですね(笑)

岡山佳孝:活字では伝わらない経営者の人柄の部分と、ビジネスの話が高速で合わさって伝わり、共感を呼ぶのが動画の面白いところですね。嘘つくとなんとなく伝わってしまいますし、綺麗すぎると物足りないというか。

ビジネスの話だけだと寝る前五分に気軽に見れないので、結婚、起業、趣味、の話などを混ぜ込んでそパッケージにすると面白いと思いますね。

iPhones10でバーチャルYouTuberを生成できるにじさんじと言うサービスがあって、木下がいいそうなことをバーチャルYouTuberに言わせたら4,000回再生で過去一番の数字になりましたね。VCって権威性あるイメージあると思うんですけど、同じことを美少女に言わせたら雰囲気が変わるんです。起業しろって美少女に言われたら、嫌な気がしないんですよ。

企業なんだけど企業ぽさ消すという要素は大切なポイントだと思うので。日常に溶け込ませることが重要なんですね。起業すると腹くくった人たちは労働時間が長くても、四六時中仕事のこと考えるのも、嫌でないので、ずっと仕事しちゃいますけど、高校生とか普通の人にとっては日常じゃないので、知ってほしいことを日常に近づけるための要素が必要だと思うんですね。

YouYutuberと呼ばれる人であっても、実際はブログ、Instagram、Twitter、ライブ配信、オフ会などあらゆることやってますけど、接触頻度最大化する主戦場がYoutubeなんだと思っていますね。

右脳要素がないとできないから独自性が出て面白いと思ってます。編集はレイアウトセンスだし、企画考えるのは右脳なので。左脳の戦いしたら勝てない人いっぱいいるけど、右脳要素も入れられるなら違うひとがやると出せる味が全然変わるので独自の世界観が評価されますよね、そういう視点なので長期的にやれると思っています。落語にある同じ演目でも違う人がやると全然違う感じになるみたいな感じあると思います

生きていく上でのテーマとは

岡山佳孝:正田さんは連続起業家としてのテーマとか、ありますか?

僕はスタートアップコミュニティー作りとか、自分の幸せ定義できる人が増えること大事だなと思ってます

結局孤独を消すみたいなこと大事だと思っていて、自分の居場所がある状態を作っておいた方がよくて。今の世界は資本主義なので、資本主義を否定して生きていくのって難しいとおもいますけど、資本主義が強いことは間違いないので、じゃあ資本主義とどうやって関係性作っていくのかみたいなこと大事だと思います。

昔教師目指していた時期があって、主観ですけど、その時思ったのは講師って2,3年やると閉ざされた世界で進化が止まってしまうと感じて。競争原理が働かないので、講師の世界は楽しくても講師の世界から出た瞬間に終わってしまう。

個人のアイデンティを保証してあげる系のことってちょいちょい世の中にあると思うんですけど、それって安定した空間だけど同時にその他から隔絶されてるので、その空間が崩壊した時点で終わるんだなと思っていて、

そういうのふまえて資本主義と個人のアイデンティティーがゆるやかに繋がる方が健全だと思ってるんです。

資本主義と個人のアイデンティティーがゆるやかに繋がることで、自分の居場所が世界にできるというか、自分の幸福度が上がるっていうコンセプトが『サクッと起業してサクッと売却する』に書いてあるなと感じました。

正田圭:そうですね、オンオフのスイッチ入れることは大事だと思ってますね。起業して頑張ってばいアウトするまでは資本主義スイッチオン状態で、売ってお金のこと考えずにいる時期はオフですし。そのスイッチを自由に切り替えられるのはいいですよね。

岡山佳孝:根源的に人間って動物ですけど、動物のように働くイメージなんです。動物って海に魚いれば狩りに行くし、魚いなければ鹿狩るか、木の実採ると思うんですね。バイオリズムと出現場所でゆるやかに共存を図るのは資本主義でも本質的には同じだと思うんですね。集中してやれるときにやって、休むときは休む!というスタイルが本来の人間のあるべき姿だと思うんですね。もっと本来あるべき姿である、動物的に働くのがいいと僕は思っています。

正田圭:そうですね、一つの会社から報酬もらってずっと働き続けるのは農耕民族的な発想ですよね。パッと起業してパッと売却して、その後スタートアップに投資したり遊んだり思うままに過ごして、お金なくなったら以前投資した人から投資受けて新しく起業するというのはいいエコシステムだと思いますね。

ホモサピエンス全史的には狩猟民族的に生きているときの方が、農耕民族の時代よりも食料が豊かだったみたいですし。それなら結局主張民族の方がいいなって。

僕は起業して、売って、また起業しての発想が好きですね。

岡山佳孝:ほんとそうですよね、日本って貯めると保証が好きですよね。でも僕は全てにおいて、溜まりすぎると良くないなと思ってます。お金は流動的な中で、価値が発揮されるものだと思ってますし、感情や、状態についても悲しいとか楽しいとか抑揚があるから、一連の流れで意味があるのに。極端なところから逃げようとして、リスク取らない、固定化された状態になろうとする。安定が良しみたいな極端な感じになってると思うんですよ。

タレブが書いた『反脆弱性』という本に「人はストレスを避けようとするけど、いいストレスとしなやかに付き合うほうが強くなれる」と書いてあるのを読んで、その通りだなと思いました。ゆるやかなストレスをずっと受け続けるよりも、起業でガッとストレスを受けても一旦乗り越えるとストレスがなくなるという流れを繰り返した方が強くなれる気がします。

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