米ユニコーン企業Airbnb、初となるイノベーションデザインスタジオ「Samara」で過疎地を救う?「吉野杉の家」で国内実証実験

Airbnbの共同創設者兼CPO(チーフ・プロダクト・オフィサー)でロードアイランド・スクールオブデザイン出身のジョー・ゲビア氏は、様々なイノベーションを起こすプロジェクトを起案・遂行するための専門デザインスタジオ「Samara」を社内に設立したことを明かした。「Samara」の着想は、同じく共同創設者である、ブライアン・チェスキー氏、ネイサン・ブレチャージク氏の協力のもと生まれたもの。

バリュエーション300億円(約3兆円)のユニコーン企業「Airbnb」。Airbnbの登場によって、民泊という新たな金脈の市場が開拓され、これまでの旅行・宿泊のあり方から大きなイノベーションを起こした。(参考記事:Airbnb、バリュエーション約3兆円で約865億円を資金調達…ユニコーン企業で全世界第3位にランクイン

そのAirbnbが、旅行・宿泊業界で、新たなイノベーションを巻き起こすために、日本で次なる一歩を歩みはじめた。

Airbnbの共同創設者兼CPO(チーフ・プロダクト・オフィサー)でロードアイランド・スクールオブデザイン出身のジョー・ゲビア氏は、8月3日、様々なイノベーションを起こすプロジェクトを起案・遂行するための専門デザインスタジオ「Samara」を社内に設立したことを明かした。「Samara」の着想は、同じく共同創設者である、ブライアン・チェスキー氏、ネイサン・ブレチャージク氏の協力のもと生まれたもの。

「Samara」のミッションは、Airbnbの価値やビジョンを新たな領域に広げていくためのサービスやアイデアを開発すること。「Samara」では、Airbnb内でデザインとエンジニアリングの専門家が一体となり、建築からサービスデザイン、ソフトウェアエンジニアリング、さらには新たな経済モデルまでこれまで以上に斬新なアイデアを追求し、Airbnbコミュニティの新たな領域を模索する最先端のサービスを開発する。

今回の「Samara」の設立について、ジョー・ゲビア氏は、

私たちは互いに支え合う社会こそ健全なコミュニティであると確信しており、そのための新たな道筋を作り出そうとしています。SamaraはAirbnbがコミュニティ主導型マーケットプレイスのパイオニアとしてこれまで8年間に渡って培ってきたノウハウをより実験的に応用し、拡大を続けるAirbnbのコミュニティを中心として、人と人の結びつきや商業、社会を変えていくためのサービスを生み出していくための場となります。

と述べている。

「Samara」のプロジェクトはすでに始動している。その第1弾の舞台として選ばれたのが日本だ。

「Samara」の第1弾プロジェクトとして、地方コミュニティの活性化の一助とすべく「吉野杉の家」プロジェクトを立ち上げ。

日本の著名なデザイナー・原研哉氏がディレクターを務める展覧会「HOUSE VISION 2016 TOKYO EXHIBITION」にて、東京を中心に活動する建築家・長谷川豪氏とのコラボレーションによって設計・建築した「家」は、ホストとゲストとの間でより深い絆を生み出すことのできる建物を実現したもの。展覧会終了後、この「吉野杉の家」は奈良県の吉野町に移設され、地元コミュニティによる管理のもと、Airbnbを通じて宿泊予約できるようになる。これにより、若者の流出に悩む地方の伝統文化の継承を支え、地元地域の未来に貢献する。

今回の「Samara」第1弾プロジェクト「吉野杉の家」によって、Airbnbは、コミュニティとゲストが滞在するスペースとを融合する新たな方法としてはじめることで、最終的に地域コミュニティによって運営されることで、地域にとって金銭的なメリットをもたらしていきたい考えだ。

なお、「Samara」「吉野杉の家」ともに、Airbnbとして初の試みであり、今後、「吉野杉の家」プロジェクトを成功に導くためのモニタリングを続け、地域コミュニティの活性化のために、世界中で同じように過疎化を課題とする地方に事業を拡大していく予定。