立命館大学発ベンチャーOrario、ベクトルから2,000万円を資金調達…芳本氏と井口氏が語る、履修情報管理アプリ『Orario』の立上げ秘話

大学生向け履修管理アプリ『Orario』を運営する株式会社Orarioは、株式会社ベクトルより2,000万円の資金調達を実施した。今回、Pedia Newsでは、株式会社Orario 代表取締役CEO 芳本大樹氏、取締役CTO 井口智勝氏にインタビューを実施し、Orario誕生秘話と今回の資金調達の経緯などを伺った。

サークルのひとつのプロジェクトが、ふたりの学生の出会いをキッカケに、立命館大学から新たなスタートアップを生み出した。

大学生向け履修管理アプリ『Orario』を運営する株式会社Orarioは、株式会社ベクトルより2,000万円の資金調達を実施した。Orarioは、リクルートが運営するTECH LAB PAAKの第6期生でもある。

* 参考記事:**TECH LAB PAAK、第6期生の成果発表会「OPEN PAAK DAY#6」を開催**

今回、Pedia Newsでは、株式会社Orario 代表取締役CEO 芳本大樹氏、取締役CTO
井口智勝氏にインタビューを実施し、Orario誕生秘話と今回の資金調達の経緯などを伺った。

[写真:右 芳本大樹氏、左 井口智勝氏]

Orarioは、2016年6月に設立された会社。立命館大学で学生のためのアプリとウェブサービスの開発を手がける学生団体 『watnow(ワットナウ)』から生まれたアプリを、立命館大学の学生によって法人化された会社である。

**watnowでは、自分のスキルレベルを上げたくて興味のあった技術を使ってアプリを開発していました。もとからエンジニアになりたかったというよりは、入学時から大学2年生で交換留学することを考えて1年間英語を猛勉強していましたが、試験結果が基準値に足りなくて留学できなかったのがキッカケで、他に打ち込めるものはないかとプログラミングを独学で勉強し始めました。勉強していく中で、1人でモノ作りをしていてもおもしろくないと感じて、watnowに入りました。**

**Orarioは、watnowで作成した2つのアプリの延長線から生まれました。先輩がスクレイピングを使ってバスの時刻表を表示するアプリを作っていたのですが、これが大学のホームページにも使えるのではないかと思って、大学のお知らせを表示するアプリを開発しました。その延長線上に、ユーザーである学生のニーズが1番あるものを考えた時に生まれたのがOrarioでした。Orarioは、当初から立命館大学の学生にたくさん使ってもらっていて、他の大学でも展開できるかもしれないと感じていましたが、芳本に出会うまではちゃんと考えたことがありませんでした。**(Orario 井口智勝氏)

井口氏がそう語るように、Orarioは、もともと井口氏がwatnowで開発していたアプリを、ユーザーとして利用していた芳本氏が目を付けたことで創業された。

**中学時代から起業したいと考えていて、実は、Orarioの前に1社起業していて今2社の代表をしています。小学生の頃からずっと野球をやっていてキャプテンをしていたのですが、性格的にも誰かの下で働けるタイプではないと自分で感じていて、自分の力で社会のたくさんの人にインパクトを与えることができる最も効率的な方法が起業だと思っていました。単純に商売が好きというのも起業の動機の1つです。**

**1社は、大学2年生の時に、介護施設向けレクリエーション支援アプリを手がけるi-Generationsで起業しました。祖父が認知症になったことや、姉が介護士であることもあって、僕には介護が身近な問題としてありました。今後ますます高齢化していく日本においてシニアの問題を解決するビジネスは今後も必要とされる分野だと思っていました。**

**i-Generationsでアプリエンジニアを探している時に、watnowの代表であった友人に紹介してもらったのが井口でした。その時は断られたのですが、のちに井口がOrarioの開発者であることを聞いて、僕自身もOrarioのヘビーユーザーだったこともあり話を聞いてみたいと再会しました。その時に、想像のはるか上をいくOrarioのユーザーの利用状況を聞いて、これなら、ビジネスとして立命館大学だけでなく、他の大学にも展開できると直感しました。本来、watnowでは、開発したサービスを先輩から後輩へ引き継ぐのですが、僕が井口に一緒にやろうと声をかけてOrarioを法人化しました。**(Orario 芳本大樹氏)

Orarioは、検索・管理の煩わしさを解消して” 有意義な大学生活を送ってほしい”という想いから生まれた、大学生向け履修管理アプリ。学籍IDとパスワードを入れるだけで時間割を自動的に作成するほか、シラバスや講義情報とリアルに連携しており、出欠管理から評価基準・休講・補講・教室変更などの情報も簡単にいち早く確認できる。

現在、立命館大学をはじめ、関西圏では同志社大学・京都大学、関東圏では明治大学・中央大学・青山学院大学・立教大学・横浜国立大学で展開する。特に、立命館大学では全校生徒の約70%にあたる24,000人、同志社大学では全校生徒の約60%にあたる17,000人が利用する。

**これまで、Orarioは、プロモーション費用がほぼ0でTwitter経由で情報感度の高い学生たちの間で広まり、サークルや部活や友人など、そのコミュニティの中で口コミで利用者が増加してきました。これは、立命館大学でも同志社大学でもそれぞれの大学に合わせてローカライズできたことが大きかったと思います。立命館大学は、僕らが立命館大学の学生でもあったこともあり、内情を理解していましたが同志社大学ではわからないことが多く、”郷に入っては郷に従え”と同志社の在校生をチームに巻き込んでヒアリングしながら開発を行いました。**(Orario 井口智勝氏)

関西から全国へ活躍の場を広げようとするOrario。Orarioは、本日(1月18日)、シードでベクトルから2,000万円の資金調達を実施したことを発表した。

**Orarioは、いつ学生にリーチさせるのかが非常に重要だと思います。履修内容が変わるタイミングである4〜5月と9〜10月に適切なプロモーションを行い、一定数広がれば、その後はユーザー同士が口コミで呼び合ってくれると考えています。最短で他大学展開とユーザー獲得獲得を行うためにも、適切なタイミングで広告予算をかけていきたいと思いました。また、これまでメンバーが手前弁当で開発・運営をしていたので、みんなに優先度高くコミットしてもらうためにも資金調達をこのタイミングで行いたいと思いました。**

**今回の資金調達にあたり、何社かご相談させていただいたのですが、ベクトルさんが一番僕達の意思を尊重してくれてお互いの気持ちの良いところで即座に決断してくれました。投資実行までの意思決定のスピードにも驚きました。ベクトルの西江さん(株式会社ベクトル 代表取締役 西江肇司氏)は、関西学院大学出身で学生の時から起業家としてご活躍なさっている方です。もしかしたら、関西の学生起業家として共感してくださった部分もあるのかもしれません。起業家の大先輩として西江さんに追いつき追い越せるようこれから頑張っていきたいと思います。**(Orario 芳本大樹氏)

今回の資金調達によって、Orarioは、活動拠点を東京へ移すと共に、4月にリリースするオンライン上での「ノートシェアリング」の開発、入学シーズンに向けたユーザー獲得施策の強化、既存サービスの安定化とサポート体制の強化、エンジニア採用を進めていくという。最後に、今後の展望について、芳本氏は次のように語ってくれた。

**まず、短期的には、ユーザーに簡単・便利に使ってもらえるような機能を充実していきます。また、今年中に東大・早慶を中心に全国に展開します。**

**長期的には、履修管理だけにとどまらず、スケジュール全般の管理から行動様式や経験スキル等とその後のキャリアの関連性を分析し、独自の学生データベースを生かしたキャリア教育や新卒採用の新たなプラットフォームを構築していきたいと考えています。**(Orario 芳本大樹氏)

[大学生向け履修管理アプリ『Orario』

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