相互送客の強化へ!ヤフー、ディスプレイ広告・eコマース・クレジットカード事業好調で増収増益

今回、Pedia Newsでは、8月8日に公開された四半期報告書と7月28日に公開された決算短信をベースに、ヤフーの2017年3月期第1四半期連結決算(2016年4月〜6月)を紹介する。

国内で2017年3月期の企業の第1四半期(2016年4月~6月期)の決算発表が本格化する一方で、海外でも2017年12月期の企業の第2四半期(2016年4月~6月期)の決算発表が本格化している。(参考記事:決算シーズン到来!注目IT・ゲーム関連株の決算スケジュールまとめ(2016年7月末)

その中でも注目企業の一つであるのが、ヤフー株式会社。

今回、Pedia Newsでは、8月8日に公開された四半期報告書と7月28日に公開された決算短信をベースに、ヤフーの2017年3月期第1四半期連結決算(2016年4月〜6月)を紹介する。

### 2017年3月期第1四半期連結決算

2017年3月期第1四半期連結決算(2016年4月〜6月)の主なトピックは以下となった。

* 広告関連事業
* ディスプレイ広告の成長により、広告売上高が拡大
* eコマース関連事業
* アスクルの連結により、大幅な増収
* ショッピング事業の取扱高(「Yahoo!ショッピング」、「LOHACO」の取扱高)が高い成長率を維持
* ショッピング広告売上高が大幅増加
* クレジットカード事業
* 取扱高(キャッシングを除く)が大幅増加

### 売上高2,042億円・営業利益508億円で増収増益

売上高は前年同期比84.7%増の2,042億円、営業利益は同比3.5%増の508億円、税引後氏四半期利益は同比1.4%増の512億円となった。

これは、①ディスプレイ広告の売上が増加したことに加え、②前連結会計年度にアスクル株式会社を連結子会社化したことが寄与し、増収となった。

利益面では、先行投資を継続しているものの、主にコンシューマ事業の伸びが寄与したことで増益となった。

### ヤフーの主要事業をおさらい

次に、事業別にみよう。ヤフーの事業は大きく①「マーケティングソリューション事業」、②「コンシューマ事業」 に分かれる。

#### マーケティングソリューション事業

①の「マーケティングソリューション事業」には、

* 検索連動型広告
* ディスプレイ広告

などの広告関連サービスが含まれる。

#### コンシューマ事業

②の「コンシューマ事業」には、

* 「ヤフオク!」や「Yahoo!ショッピング」、アスクルなどのコマース関連サービス
* 「Yahoo!プレミアム」や「Yahoo! BB」などの会員向けサービス
* 「Yahoo!不動産」などの情報掲載サービス

などが含まれる。

### 気になる事業別の内訳は?

それでは、気になる事業別の業績の内訳はどのような結果になったか。

### マーケティングソリューション事業の売上は全体の約30%

まず「マーケティングソリューション事業」からみよう。

売上高は前年同期比2.4%増の655億円、営業利益は同比0.6%増の375億円。全体の売上高に占める割合は32.1%となった。

### ディスプレイ広告が好調

これは、「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」の売上が拡大を続けたことに加え、「Yahoo!プレミアムDSP」の売上が増加したことなどで、ディスプレイ広告の売上が増加したことによるもの。

また、検索連動型広告は、スマートフォン経由の売上が前年と比べて伸びたものの、全デバイスの売上では減少となった。

これより、ディスプレイ広告の売上高は前年同期比22.2%増の331億円、検索連動型広告は同比10.9%減の322億円となった。

### スマートフォン広告売上高は過去最高

さらに、広告売上高のうち、スマートフォン広告の割合が前年よりも拡大し、過去最高の47.2%となった。

### デイリーユニークブラウザ数はスマートフォン経由が全体の60%以上

なお、デイリーユニークブラウザ数は、スマートフォン経由比率が全体の63.7%を占めている。

### コンシューマ事業の売上は全体の約60%

次に、「コンシューマ事業」をみよう。

売上高は前年同期比3.5倍の1,240億円、営業利益は同比12.8%増の201億円。全体の売上高に占める割合は60.7%となった。

### アスクル子会社化が後押し

これは、「ヤフオク!」「Yahoo!プレミアム」における料金改定や、「Yahoo!ショッピング」における広告売上の増加に加え、前連結会計年度にアスクル株式会社を連結子会社化したことなどによるもの。

### eコマース戦略で国内流通総額は4,300億円

eコマース国内流通総額(ショッピング関連取扱高、オークション関連取扱高、アスクル株式会社単体におけるBtoB事業インターネット経由売上高(取扱高、20日締め))は、同比38.2%増の4,300億円。

そのうち、

* アスクル単体BtoB事業:541億円
* ショッピング関連事業:同比57.9%増の1,614億円
* 「Yahoo!ショッピング」「Yahoo!トラベル」「LOHACO」「Yahoo!予約 飲食店」、有料デジタルコンテンツ、株式会社一休の取扱高等を含む
* オークション関連事業:同比2.7%増の2,144億円
* 「ヤフオク!」「トレードカービュー」「ブックオフオンライン」、 2015年4月以降の「Yahoo!チケット」関連の取扱高を含む

となった。

### ショッピング広告売上高は2.2倍増

特に「Yahoo!ショッピング」では商品数が増加し、「Yahoo!ショッピング」と「LOHACO」の合計の取扱高が、前年同期比37.9%増と大幅に増加し、ショッピング広告売上高も同比2.2倍増と大幅に上昇。

### ショッピング経由のプレミアム入会数は8倍増

ショッピング経由の「Yahoo!プレミアム」入会数は同比8倍増となった。

### オークション関連取扱高は持続成長

また、「ヤフオク!」「Yahoo!ショッピング」取扱高のうち、スマートフォン経由の取扱高が引き続き増加。

### ヤフオクのかんたん決済利用率が初めて60%超え

「ヤフオク!」におけるかんたん決済利用率は、サービス開始以来初めての60%超えとなった。

### 月額有料会員ID数は1,700万超え

さらに、2016年6月末時点の月額有料会員ID数は1,710万。「Yahoo!プレミアム」の会員費を改定したことも好影響し、売上が増加した。

### クレジットカード取扱高は4.2倍増

一方、クレジットカード事業をみると、クレジットカード有効会員数は同比2.5倍増、クレジットカード取扱高は同比4.2倍増となった。

### 2017年3月期の業績見通しは?

最後に、2017年3月期(2016年4月〜2017年3月)の業績の見通しをみよう。

* ディスプレイ広告売上
* 前連結会計年度比 二桁の増収率
* 検索連動型広告売上
* 同比 一桁後半から10%台前半の減収率
* PCからスマートフォンへのデバイスシフトによる
* ショッピング関連広告売上
* 同比 増収
* 取扱高拡大による

これに伴い、広告関連全体の売上高は前連結会計年度と比較して一桁半ばの増収率、eコマース国内流通総額は引き続き増加する見込み。

### 相互送客の強化でさらなる成長へ

また、「Yahoo!ショッピング」では、より効率化した販売促進活動と、サービスや広告商品の磨き込みを継続することで、取扱高とショッピング広告売上の拡大を目指す。

さらに、クレジットカード事業においては、前連結会計年度からの数年間を「将来の成長のための先行投資の期間」と定めており、引き続き積極的な会員獲得と利用促進に向けた取り組みを実施する予定。

これにより、主力事業の集客力を「Yahoo!ショッピング」とクレジットカード事業の成長に活用したい考えだ。