本場シリコンバレーVC「500 Startups」が目指す、シード・アーリーのスタートアップのための「スケーラブルVC」

米シリコンバレーを本拠地とする有力ベンチャーキャピタル(VC)の「500 Startups」は、神戸市と組んで、今年2017年より10週間の起業育成プログラム「500 Kobe Accelerator」を開催する。

米シリコンバレーを本拠地とする有力ベンチャーキャピタル(VC)の「500 Startups](https://500startups.jp/){: target=”_blank”}」は、神戸市と組んで、今年2017年より10週間の起業育成プログラム「[500 Kobe Accelerator」を開催する。

500 Startupsは、2010年に設立。シリコンバレーに本拠地を構えながら、世界20ヶ国に拠点を設け、総勢150人以上のメンバーが60ヶ国以上に投資する。その対象エリアは、欧米からアジア、アフリカまで幅広い。

現在4つのメインファンドと13のマイクロファンドを運用しており、運用額は3億5000万ドルを超える。投資対象は、主に創業まもないテクノロジー・スタートアップ。これまでに1800社以上へ投資してきた。その中には、昨年6月に上場したクラウド電話APIの「Twilio」、時価総額1000億円以上とも言われるクレジットスコアの「Credia Karma」、楽天が200億円で買収した動画サイトの「Viki」などがあり、50社以上がすでにイグジットを果たしている。

500 Startupsの特徴は、何と言っても「ベンチャーキャピタル」「アクセラレーション」「エデュケーション」という3つの機能をあわせもった「スケーラブルVC」である点だろう。「ベンチャーキャピタル」として、スタートアップに資金を提供するだけでなく、「アクセラレーション」を通じて、スタートアップの本場シリコンバレーでの企業経験をもつメンターと共にスタートアップを支援すると共に、起業家やスタートアップを支援するために「エデュケーション」にも力を入れており、投資家育成プログラムも提供している。

そして、これらの機能を持ち合わせることで、数十社のスタートアップを同時に育成し、シード投資のベンチャーキャピタルでありながら「スケーラビリティ」を持った投資を行なっている。この姿は、シリアルアントレプレナーであるMarc AndreessenとBen Horowitzによって2009年に設立されたフルスタックベンチャーキャピタル「Andreessen Horowitz(a16z)」を彷彿させる。

気になるアクセラレータープログラムは、シードステージのスタートアップのためのアクセラレータープログラム「500 Seed Program](https://500.co/seed-program/){: target=”_blank”}」と、ポストシード及びプレシリーズAのスタートアップのための「[500 Series A Program」の二つがある。

これらのプログラムには、毎年、世界各国から8000社以上のスタートアップが応募しており、合格率4%以下の狭き門に挑む。その門をくぐり抜けて、最終的に500 Startupsから投資を受けることができたスタートアップは、全投資先のわずか3分の1に当たる600社に過ぎない。

500 Startupsのアクセラレータープログラムを見ると、Batch16以降、特定の領域に対して追加の支援を提供する「サブトラック」が盛り込まれている。これは、自動車や、フィンテック、ヘルスケアなど特定のテーマに対して、大企業との業務提携をはじめとしたサポートを提供するというもの。実際Batch 20では、ゼネラルモーターズ(GM)とタッグを組み、自動車関連のスタートアップに対し「サブトラック」による支援が行われている。

**500 Startupsでは、1回のアクセラレーションプログラムで2000〜3000社の応募があり、そのうち10%がインタビューへと選考が進み、最終的に約40社のスタートアップが採択されます。**

**プログラムを通じてピッチの仕方もトレーニングしますが、僕らとしては3分間のピッチの中だと「What do you do?」「Why this?」「Why now?」「Why you?」の4点を伝えることにフォーカスするように伝えています。まず、一言でどのような事業を手がけているのかサービスの説明をした上で、投資家の印象に残るためにも「アイキャッチ」となるものを伝えるように教えています。トラクションが伸びているのか、チームメンバーがすごいのか、メディア露出の高さやアワード受賞などがあったのか、投資家陣営のブランドネームがすごいのかなど、なぜこの会社がすごいのかを伝えます。**

**日本国内のスタートアップは、ここでマーケットについて話す人も多いですが、それは会社・事業そのもののことではないのでインパクトに欠けますよね。マーケットについて話すにしても、どういう市場トレンドがあって既存企業にはなぜできないのかといった「Why now?」を伝えないと意味がないし、実際にどのようなサービスでどのようなペインを解決するのか「Why this?」と、さらに自分たちでないと成し遂げられない理由「Why you?」を説明しないと説得力に欠けますね。**

**ピッチは、誰もがその内容を評価できるし批評できるものです。しかし、本当に良いピッチとは何か、ということをわかっている人は少ないと思います。投資家に、きちんと自分たちの意図を伝えるためにも、まず第一印象として話を聞きたくなるようなものを伝えて、目を惹きつけることが重要だと思います。**(500 Startups Japan 代表兼マネージングパートナー James Riney氏、マネージングパートナー 澤山 陽平氏)