日本初、ドローン・スタートアップに特化したVC「ドローンファンド」を個人投資家・千葉功太郎氏が設立…すでに11社へ投資、リバネスと業務提携、特許共同出願専門会社「Drone IP Lab」をファンド主導設立

日本初、ドローン・スタートアップに特化した「Drone Fund」が6月1日より本格始動する。 Pedia Newsでは、5月30日に開催された記者発表会の模様を紹介する。


日本初、ドローン・スタートアップに特化した「Drone Fund」が6月1日より本格始動する。

ファンド規模は10億円。これは、世界2大ドローンファンドと同規模であり、グローバルにおけるプレゼンスを高めていくことが期待される。

Pedia Newsでは、5月30日に開催された記者発表会の模様を紹介する。

「空の産業革命」と呼ばれ急速に市場を広げる、ドローン。2022年にはドローン産業国内市場だけで、2016年対比で9倍以上増加し、1406億円を越えると言われる。

特に、農業、検査、測量、屋内などの分野と相性が良く、それぞれ全体の36%、25%、12%、11%を占めることが見込まれている。

加えて、2020年における潜在市場は世界で約13兆円になると推測されており、その高い成長性が注目されている。

こうした中、日本から世界で叩けるスタートアップ企業を設立するために設立されたのが「Drone Fund」である。

同ファンドは、個人投資家の千葉功太郎氏が中心となって設立したもの。千葉氏は、①コロプラ共同創業者で同社副社長などを務めており「起業家」という側面、また②個人で3年間、国内外50社のスタートアップに直接投資、国内外20社のベンチャーキャピタルにLP投資を行ってきた「エンジェル投資家」という側面、さらに③ドローンパイロットであり、慶應義塾大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアムの上席所員も務める「ドローンスペシャリスト」という側面をもつ。

正式名称は「千葉道場ドローン部1号投資事業有限責任組合」。千葉氏が個人投資するスタートアップを集めた経営者コミュニティ「千葉道場」その中からドローン・スタートアップを「千葉道場ドローン部」という形で切り出したというわけだ。

「世界で戦えるドローン・スタートアップを、全方位で支援する」ために、投資先を厳選するのはもちろん、ドローン業界著名アドバイザリボード、エンジェル投資家、ドローン産業に興味ある事業会社、ドローン研究最先端の慶應義塾大学と、強く大きなコミュニティを築くことを目指す。

ファンドのアドバイザリーボードには、ORSO代表取締役社長で慶應義塾大学の同研究所所長の坂本義親氏、日本マイクロソフト業務執行役員の西脇資哲氏、シンクル事業長の尾原和啓氏、慶應義塾大学政策・メディア研究科特任講師の高橋伸太郎氏、クリエイティブホープ代表取締役会長の大前創希氏、アスラテックロボットエバンジェリストの今井大介氏が名を連ねる。

また同ファンドでは、知識プラットフォームのリバネス社と業務提携し、リバネスが保有する町工場・研究者とのネットワークを活用し、Drone Fundの投資先グループの試作・量産開発ならびに研究者との連携を支援する。なおリバネスでは、科学・技術を活かした新たな事業の創造を目指すベンチャーの発掘・育成を行うシードアクセラレーションプログラム「TECH PLANTER」に置いて、町工場と共にテクノロジースタートアップの創出・支援をすでに行なっているという。

さらに、ドローン事業に特化した特許共同出願専門会社「Drone IP Lab」をファンド主導で設立し投資することも明らかにした。Drone IP Labの代表には、コロプラの知財部門創設、FiNCの知財部門創設に関わってきた中畑稔氏が就任する。ドローン投資先が自社で出願しきれない発案を共同で特許検討し、Drone IP Lab社の費用にて共同出願し、ドローンに関係する様々な関連特許(知財)を保有して、投資先グループ全体で利活用していく、新しい仕組みだ。

そして今回のファンド設立とともに、初期組入れ予定のスタートアップとして11社が紹介された。ここからは、同ファンドが出資する11社のスタートアップをみよう。

### 1. Dron é motion

Dron é motionは、ドローンと地方創生をテーマに、地方行政向け地域創生空撮サービスを提供する。空撮された映像は、SNSでの観光PRなどでの利用を想定しており、数十秒の動画でワンメッセージを伝えることにフォーカスしている。

### 2. iROBOTICS

iROBOTICSは、24時間飛行ドローンや大規模ドローンプロジェクトシステムインテグレーターを提供。

### 3. Drone Japan


Drone Japanは、精密農業リモートセンシングやドローンソフトウェアエンジニア人財育成、ドローン実証実験の企画・コンサルティングを行う。米に特化して、国内・アジアで展開。

### 4. DRONE DEPARTMENT

DRONE DEPARTMENTは、ドローン特化型の人材派遣事業を提供。

### 5. CLUE

CLUEは、産業用ドローン自動運転ソリューションとして、遠隔制御IoTデバイスとクラウド開発を行う。アフリカ向けにも展開しており、西アフリカのガーナ政府機関Ghana Highways Authority(GHA)と協力協定(MOU)を締結し、道路点検や金の違法採掘といったサービス提供に向けて事業を行っている。

### 6. AERIAL LAB

AERIAL LABは、一人乗りの友人ホバーバイクを開発。移動体を用いたAIによる探索アルゴリズムや低空域飛行隊の空力最適構造などの知財を持つ。

### 7. KAMOMEYA

KAMOMEYAは、離島向け陸海空ドローン開発と統合管理システムを提供する。

### 8. FPV Robotics

FPV Roboticsは、「ドローンインパクトチャンレジ」といったドローンレースの運営や企画を中心に行う。

### 9. DRONE IP LAB

DRONE IP LABは、ドローン専門の特許共同出願であり、ドローンに関する知財戦略の策定や実行の支援、コンサルティングなどを行う。

### 10. yodayoda

yodayodaは、ドローンの非GPS環境での自己空間位置推定システムの開発、ドローン自律飛行の研究開発を行う。

### 11. AERONEXT

AERONEXTは、今回の記者発表会では非公開。ただウェブサイトを見る限りだと、今年4月21日に設立された会社であり、次世代のドローンメーカーを目指しているようだ。