商品取扱高5,000億円を目指す!スタートトゥデイ、「ZOZOTOWN」絶好調の裏側を大解剖

今回、Pedia Newsでは、7月29日に公開された決算短信をベースに、スタートトゥデイの2017年3月期第1四半期連結決算(2016年4月〜6月)を紹介する。

国内で2017年3月期の企業の第1四半期(2016年4月~6月期)の決算発表が本格化する一方で、海外でも2017年12月期の企業の第2四半期(2016年4月~6月期)の決算発表が本格化している。(参考記事:決算シーズン到来!注目IT・ゲーム関連株の決算スケジュールまとめ(2016年7月末)

その中でも注目企業の一つであるのが、「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイ。

今回、Pedia Newsでは、7月29日に公開された決算短信をベースに、スタートトゥデイの2017年3月期第1四半期連結決算(2016年4月〜6月)を紹介する。

### スタートトゥデイ2017年3月期第1四半期決算

2017年3月期第1四半期連結決算は、ZOZOTOWN事業が前年同期比39.8%増と前下期からの成長モメンタムを持続し、商品取扱高は422億8,400万円(前年同期比27.1%増)、売上高は153億8,600万円(同41.7%増)、差引売上総利益は137億9,900万円(同35.5%増)。

ポイントプロモーションの継続、2015年9月からの新規出店の加速、リアルタイムでのコミュニケーションを重視したCRMシステムへのリプレイス、2015年10月以降積極展開したブランドポイントクーポン等が貢献し、ユニークユーザーが拡大したことで、大幅な増収増益となった。

### 主力事業「ZOZOTOWN」を大解剖

まず、スタートトゥデイの主要事業「ZOZOTOWN事業」についてみよう。商品取扱高は403億7,800万円(前年同期比39.8%増)、売上高は134億7,600万円(同45.3%増)。

内訳は、以下のとおり。

* 「受託ショップ」
* 商品取引高 377億1,400万円
* 売上高 108億1,200万円
* 2016年6月末時点でショップ数は832ショップ
* 「買取ショップ」
* 商品取引高 6,300万円
* 売上高 6,300万円
* 2016年6月末時点でショップ数は10ショップ
* 「ZOZOUSED」
* 商品取引高 26億100万円
* 売上高 26億100万円

これは、2016年3月期に新規出店した280ショップの認知度が上昇したことに加え、2015年9月以降順次実装していったリアルタイムでのコミュニケーションを重視したCRMへのリプレイス効果が取扱高増へと結びついた。また、ポイントプロモーションの積極的な実施等を背景に既存ブランドとの関係性がより密接となったことで、在庫量が拡充し、取扱高が増加した。

#### 14ショップが追加、39ショップが退店

出店ショップ数は、「BANDAI APPAREL SHOP」「 NICOLE 」「earPAPILLONNER」「夢展望」「ROYAL FLASH」等14ショップが新規出店する一方、39ショップが退店。その結果、2016年6月末の総ショップ数は842ショップ、3,538ブランド(2016年3月末実績867ショップ、3,531ブランド)。

退店ショップについて、決算説明会の質疑応答で

退店ショップは1Qで39ショップですが、そのうち買取ショップが14ショップ、それ以外が25ショップとなっております。買取ショップについては、従前より戦略的にクローズをする方向で進めております。それ以外の25ショップは、ECにあまり積極的ではないブランド、またブランドそのものがなくなってしまった等が主な理由です。

と明かしている。

#### 年間購入者数は483万人を突破

年間購入者数は、2015年7月から2016年6月にかけて483万2,558人(前年同期比34.1%増、前四半期比7.9%増)。アクティブ会員は前年同期比18.4%増、前四半期比5.9%増の284万4,171人となった。

これは、①ユニークユーザー増加に伴う自然増、②ブランドポイントクーポンの付与等により非アクティブ会員のアクティブ化増加、によるもの。ゲスト会員は、ゲスト購入利用者のユーザビリティを一段とフレンドリーにしたことで、前年同期比65.5%増、前四半期比11.1%増の198万8,387人となった。

#### 年間購入金額が4万8,644円

次に、アクティブ会員1人当たりの年間購入金額は2016年3月期第4四半期決算と比較して1.5%増の4万8,644円、年間購入点数は同5.1%増の9.9点。

ブランドポイントクーポンの積極化及びCRMシステムのリプレイスを受け、ユーザーの購入頻度が増加した結果、既存アクティブ、新規アクティブ共に購入点数が増加した。

また、ゲスト会員の1回当たり購入金額は9,091円(前四半期比1.1%減)、同購入点数は1.7点(同1.2%増)。

#### 出荷件数は前年同期比約55%増

一方、出荷件数は前年同期比54.7%増の465万2,101件となった。

#### 平均単価・平均出荷単価は下落

次に、平均商品単価は4,468円(前年同期比11.4%減)、同平均出荷単価は8,680円(同9.6%減)。2016年3月期第4四半期決算以降、前年同期比2桁以上の下落率が続いた格好となった。

下落要因は、①セール販売及びZOZOUSEDの構成割合が上昇、②低価格帯のショップ出店が相次いだことを受けプロパー価格の平均商品単価も低下、によるものだという。

#### 「ZOZOUSED」拡大期へ準備満タン

ZOZOTOWN事業の中でも「ZOZOUSED」は、前年同期比では99.0%増と引き続き高い成長率を維持している。現状としては、本格的な拡大期を迎えた際の収益化に向けて、買取り体制を含めたフルフィルメント機能の見直しを優先して取り組んでいるという。

「ZOZOUSED」の今後の拡大について、決算説明会の質疑応答で

今後、商品取扱高のボリュームを増やしていく際に、オペレーションのコストが課題になってくると思われます。商品1点1点に対し撮影等の作業が発生するため、利益率改善に向けて更なる効率化を図る必要があると考えております。

と述べている。

### 既存からの脱却を進める、B2B事業

次に、BtoB事業をみよう。商品取扱高は16億8,200万円(前年同期比61.6%減)、商品取扱高に占める割合は4.0%(前年同期実績13.2%)、売上高(受託販売手数料)は3億8,700万円(前年同期比64.5%減)。

ブランドが自社ECサイトに集客力や購買率向上を求めるだけでなく、実店舗との連携等にも目を向けるようになってきたことに対応し、従来の事業形態からの脱却を進めた結果、前年同期と比較し商品取扱高が大きく減少した。2016年6月末時点でサイト数は35サイト(STORES.jp PRO事業による運営サイトを含む)。

### スタートトゥデイだからできる「ZOZOフリマ」

次に、フリマアプリ「ZOZOフリマ」のフリマ事業をみよう。商品取扱高は2億2,300万円、売上高は100万円未満となった。

フリマ事業では、「メルカリ」をはじめとしたライバル企業が多い。そこで、「ZOZOフリマ」では、「ZOZOTOWN」及び「WEAR」で培ったファッションECの運営ノウハウと豊富な商品データベースを活用することで差別化を明確にし、ファッションEC全体のエコシステム確立を目指す、としている。

### 「WEAR」は北米強化へ

次に、ファッションプラットフォーム「WEAR」をみよう。2016年6月時点でダウンロード数は700万を突破するなど、堅調に推移している。商品取引高は月間10億円強、伸び率は200%以上。今後は、北米等を中心にプロモーション活動にも取り組んでいく計画。

### 「商品取扱高5,000億円」を目指す!中期計画

最後に、2017年3月期の通期連結業績予想と中期計画をみよう。商品取扱高1,950億円(前期比22.3%増)、売上高690億円(同26.8%増)、営業利益221億4,000万円(同24.7%増)の見通し。

今期も引き続きZOZOTOWN事業を牽引役とし、①積極的な新規出店、②ブランドとの協業によるポイントキャンペーンを軸に、高い成長を実現させていく計画。さらに、新たな施策を打ち出していくことで、さらなる事業拡大を目指す。

なお、スタートトゥデイでは、ニュージーランドを拠点にソフトストレッチセンサー等の開発・製造を行うStretch Sense Limited.へマイナー出資を実施するなど、海外ファッションEC市場の情報収集に努めている。

「商品取扱高5,000億円」を目指す、スタートトゥデイ。ZOZOTOWN事業を軸に、新たな事業の柱として、「ボタン型ビーコン」「海外展開」「プライベート・ブランドの販売」など次なる打ち手を模索している。