元グリー青柳氏とメルカリ小泉氏が語る、「最強のコーポレート組織の作り方」

メルカリは、ビジネス・コーポレート関係者向けに業務に関する知見や最新トレンドなどを共有するイベント「THE BUSINESS DAY presented by Mercari」を開催した。今回、Pedia Newsでは、元グリーの青柳直樹氏とメルカリ取締役の小泉文明氏が登壇した「最強のコーポレート組織の作り方」の中から一部を紹介する。

メルカリは、11月30日、ビジネス・コーポレート関係者向けに業務に関する知見や最新トレンドなどを共有するイベント「THE BUSINESS DAY presented by Mercari」を開催した。

イベント当日は、7つのセッションとアフターパーティーが開催された。今回、Pedia Newsでは、元グリーの青柳直樹氏とメルカリ取締役の小泉文明氏が登壇した「最強のコーポレート組織の作り方」の中から一部を紹介する。

### 最強のコーポレート組織の作り方

このセッションは、小泉氏がモデレートのもと、青柳氏からグリーの組織作り、小泉氏からミクシィ、メルカリの組織作りに関して語られた。「タラレバ」の部分も多いとのことだったが、Pedia Newsでは、セッション最後に小泉氏が青柳氏に質問した「もう一度、スタートアップをするなら、組織づくりで大切にしたいことは何か?」を紹介する。

### もう一度、スタートアップをするなら、組織作りで大切にしたいことは何か?

**青柳氏**:**採用や文化に対して、もっともっと先行投資をしたかった**ですね。(グリー創業時は組織作りについて)知らなかったし、そのリスクの取り方もわかりきっていなかったんですよね。2,000人を超える企業に成長しましたが、**将来から逆算してまず人事や採用担当などのキーポジションが埋まらないと成長も実現しない**と思います。一度、組織を大きくしたことがある人ならば、その後感じなくてもよかった成長痛に対して、1周目の時は若かったのもあって気合いで頑張ろうという方向で頑張ってしまっていましたが、それよりももっと良いプラクティスがあったかなと思います。もちろん成長にはつながったと思うのですが、当時の反省点も踏まえて、シリコンバレー拠点の立ち上げ時には50人規模になった際に採用担当を専任で用意しました。

**会社を大きくするのは、事業計画や戦略もありますが、誰が集まるかということが大切**です。世の中がいろいろと早く変わりゆく中で、**どういう人が集まり、その人たちがどうパフォーマンスしてくれるか**によりますが、ある種グロースする組織における投資の勘所みたいなものが、事業サイドではなくて管理サイドとして分かっていなかったところがあったと思います。

**青柳氏**:ある程度、企業が大きくなってくると、社会性も求められてきますし、それに対して然るべき役割の人たちが組織で活躍できているか、というのが段違いだと思います。これまでいろんな局面がありましたが、その時になかなか大変な思いをしたというのもあるので、単純に人数を増やせば良いわけではないですが、**先手を打った組織作り**が重要だと思います。

10人の時、100人の時に通用していたメソッドが、500人、1,000人になると通用しなくなってくるんですよね。会社がうまくいっているとうまく隠されているように見えますが、やっぱりコミュニケーションをしていくと、これまで分かり合えていたのが、あらゆる組織の中で齟齬が少しずつ出てきて、それをみんな分かっているんですよね。

だからこそ、**会社がうまくいっている時こそ、組織における求心力としてのビジョンやミッションに、もっともっとちゃんとした投資をしたい**と感じています。

最初はみんな会社のミッションに興味を示してくれて入ってきてくれてると思いますが、途中からいろんなバックグラウンドの人たちが入って急拡大し、さらにグローバル戦略でダイバーシティも重なり、バリューとの兼ね合いが難しかったと感じていて、そういうところへの投資をもっとしたかったですね。

(いまグリーでは、)人事が全社員と面談しますし、上司だけではなくて360度評価を行なっています。一つひとつ大変で、500人、1,000人の組織でやるべきことは100人の組織の時に蔑ろにしやすいですが、組織の作りをもっとやりたかったというのを、タラレバですけれども感じていますね。

**小泉氏**:それ、非常によく分かります。よくファイナンスやテレビCMなどが注目されますが、**僕がメルカリに入って最初にやったことは、ミッションやバリューの見直し**でした。入社当時は、メルカリは全部で10人くらいのタイミングでした。

僕もミクシィの時に同じような経験をしていて、**プロダクトが強い時期は、プロダクトがなんとなくカルチャーを作ってくれる**んですよね。**経営陣が特にバリューやミッションを言わなくても、それが社風になってなんとなく一体感が出ますが、プロダクトのライフサイクルがあるので、プロダクトがちょっと元気なくなると、組織としての求心力がなくなってくる**んですよね。「僕らってこんな会社だよね」という感じがずれ始めるんです。僕は、当時ミクシィで経営をしていて、ここを一番手を抜いてしまったと反省しています。**やはり、会社というのは、いろんなプロダクトを手がける可能性もあるし、いろんな局面があります。その中で、僕は、ミッションやバリューをしっかり設定せず、しかもそれを浸透させなかったことをすごく反省していて、メルカリに入った時には、一番最初にそれを行なったんですね。**

**小泉氏**:**メルカリは、本当にバリューに対してうるさい会社**です。僕も力を注いでますし、水のペットボトルやTシャツだったり、いろんなところにバリューの「GO BOLD」を書いて、**バリューの見える化**をしています。**僕の「最強のコーポレート組織の作り方」に対する答えは、バリューに対してどこまでこだわれるのか**だと思います。それが、mixiの時の反省でもあり、今メルカリでやっていることなのかなと感じますね。