チケットキャンプ新体制スタート!チケキャン寺谷祐樹氏と松浦想氏へ取材

2016年8月4日に行った取材に基づいた記事です。

現在、チケットキャンプ(チケキャン)は閉鎖されています。

今回、Pedia Newsでは、フンザの取締役で『チケキャン』の事業部長である寺谷祐樹氏とフンザの執行役員で『チケキャン』のプロダクトマネージャーである松浦想氏に、現在の『チケキャン』の体制や今後について、インタビューを実施した。

国内No.1のC2Cチケット売買サイト『チケットキャンプ』で知られるフンザ。7月7日には、2016年6月末時点で登録会員数が200万人を突破。破竹の勢いで成長している。

その『チケットキャンプ』で開発/運営体制が刷新された。フンザの社長で総監督をつとめていた笹森良氏から、新たに『チケキャン』の事業部長に寺谷祐樹氏、プロダクトマネージャーに松浦想氏が就任。4月から新体制をスタートすることになった。

今回、Pedia Newsでは、フンザの取締役で『チケキャン』の事業部長である寺谷祐樹氏とフンザの執行役員で『チケキャン』のプロダクトマネージャーである松浦想氏に、現在の『チケキャン』の体制や今後について、インタビューを実施した。

『チケキャン』新体制の真相

「小さいチームで大きいサービスを運営する」それがフンザの創業以来続く開発体制の根幹だ。フンザは、2015年3月、ミクシィグループの傘下に入ることを発表。ミクシィ買収時のフンザは、わずか4名のエンジニアチームだった。

ミクシィグループに参画してからは、親会社のミクシィからスタートアップ志向な若手が1名ジョインし、5人体制となる。その後、テレビCMを打ち出すなどのプロモーション・マーケティング効果で、凄まじい成長の軌跡をたどる。2015年12月末時点で、月間利用者数が500万人、月次流通額が約36億円の規模にまで成長。まさに、国内No.1のC2Cチケット売買サービスへ飛躍した。

5人で500万人のトラフィックを運営

当時について、寺谷祐樹氏(以下、寺谷氏)は、

『チケキャン』では、**「小さいチームで大きいサービスを運営する」**という思想のもと、今年(2016年)1月末まで5人体制でサービスの開発/運営を行っていました。そのため、**500万人のトラフィックを5人で運営し、1人が100万人のトラフィックを担当**していました。

と述べ、今年1月末までわずか5人体制で月間利用者数500万人のトラフィックを全て担当していたことを明かした。そして、今年2月に6人目となるメンバーが参加する。

**①『チケキャン』のサービスが大きく成長したこと、②フンザ社として『チケキャン』に次ぐ新サービスをリリースしていきたいこと**、を考えて、2015年12月から採用活動を始めました。(寺谷氏)

そして、『チケキャン』は、7月、チームメンバー数は34名の規模にまで急拡大し、新たな開発体制へ刷新する。

内訳は、プロダクトマネージャー(PM)が1名、エンジニアが10名、デザイナーが1名、QAエンジニアが1名、残りがカスタマーサポート(CS)だ。なお、エンジニアは、ウェブエンジニアが5名、iOSエンジニアが3名、Androidエンジニアが2名。
また、チームメンバーには、20歳〜30歳代が多く、平均年齢は30歳。さらに、元ウノウ・元ジンガのメンバーが多く、スタートアップの中ではベテラン勢が揃っているのも特徴のひとつだ。

『チケキャン』の旧体制について、松浦想氏(以下、松浦氏)は、

**もともと「小さいチームで大きいサービスを運営する」という思想で、4人で開発をしていたので、4人全員がフロントエンドもバックエンドも開発**していました。

また、今年4月に、デザイナーを採用したのですが、それまではデザイナーがいなかったので、CSSのコーディングもエンジニアがやっていました。

これは、**メンバーがベテラン揃いで全員が守備範囲の広いエンジニアだったからこそ、実現できた開発体制**でもあったと思います。

と述べた上で、新体制で開発人数が創業時に比べて倍以上に増加したことを明かした。

新体制の現場の姿

新体制の『チケキャン』開発現場では、どのように開発が行われているのだろうか。その問いに対して、松浦氏は、

**ここ半年で開発人数が倍以上に増えた結果、組織を創るようになりました。現在、エンジニアはウェブ/iOS/Androidの各チームに分かれています。**それぞれのチームにマネージャーを配置し、さらにそれぞれのチームを一つのグループとしてCTOが統括する体制へと変わりました。

また、**新体制では、より一層、エンジニアとPMのコミュニケーションが促進できるように、座席の配置にもこだわりをもって工夫しています。**エンジニアたちの真ん中にPMの僕がいるような座席にしています。

これにより、ちょっとした仕様の確認も、Slackなどの社内SNSを使うことなく、口頭で話して進められるようになって、エンジニアとPMがより円滑にコミュニケーションできるように変わりました。

と述べた。

チケキャンメンバーの特徴

また、寺谷氏と松浦氏の二人によれば、『チケキャン』チームには、①「サービス志向」②「ストイック」③「粘り強い」人が多いという。エンジニアにおいても、自分の書いたコードが『チケキャン』内でどのような機能・ユーザービリティとなってユーザーがどのように感じて体験できるかを考える「サービス志向なエンジニア」を重視しているとのこと。なお、『チケキャン』の開発言語はPython、フレームワークはDjango、インフラはAWS、データベースはMySQLを使っている。

毎週・毎日リリースサイクルを回す

『チケキャン』はC2Cアプリの中でも、特にリリース回数が多い。7月20日時点で、iOSアプリのバージョンは4.3.0、Androidアプリのバージョンは4.6.2。

**創業期からいまの運用に近いものがあり、必要なものがあったらその場でリリースという形で開発してきました。**

**現在、ウェブは毎日、アンドロイドは1週間に1回、iOSは2週間に1回でリリースサイクルを回しています。**実際のリリース内容は、PMが新しく考えた施策、CSに報告されたバグの対応、ユーザーさんのフィードバックの対応、技術的改善など、毎週優先度をつけて実装しています。(松浦氏)

アプリフルリニューアルの裏側

その中、『チケキャン』のiOS/Androidアプリがフルリニューアルされた。UIデザイン企業グッドパッチとタッグを組み、『チケキャン』ならではの、安心してスムーズなチケット売買を実現。

特にAndroidアプリで自分たちでも使いにくさを感じていて、今回グッドパッチさんと一緒に開発し、約2〜3カ月かけてフルリニューアルしました。「そもそも『チケキャン』はどのようなサービスなのか」「『チケキャン』のユーザーストーリはどのようなものか」など、**チケキャンを改めて再定義してゼロイチのところからはじめました。**(松浦氏)

フルリニューアル後の『チケキャン』はGoogle Playでフューチャーされるなど、輝きをより一層増している。

今後のアップデートに期待

そして、寺谷氏と松浦氏が率いる新体制の『チケキャン』は、さらなる飛躍に向けて動き出している。今後の『チケキャン』のアップデートについて、松浦氏は、

これまで『チケキャン』では**「いかにユーザーさんにとって使いやすくなるか」「いかにユーザーさんに親しみ持って使ってもらえるか」**などを念頭に置いて機能開発をしてきました。今後もユーザーさんにとって『チケキャン』のあるべき姿を考えながら、開発し続けていきたいと思います。

例えば、機能面では『Google Now』は非常におもしろいと思っています。例えば、**『チケキャン』で、位置情報をもとに、ユーザーさんがお気に入りしているアーティストのライブ情報を通知し、さらに定価より安いチケットリコメンドできたら、新しい『チケキャン』の使い方が生まれてくる**と考えています。

また、**プッシュ通知を使いこなして、『チケキャン』アプリを開かなくてもリコメンドできるような仕組みがあったらおもしろい**とも思っています。

と述べ、さらに、寺谷氏は、

その他に、例えば、**チケット選ぶ時に座席からのビューが見えたらおもしろい**と思っています。座席表にカーソル合わせれば360度のビューでその座席からの景色が見えたり、もっと言えば、一家に一台VRを持つような時代になればVRでその座席からの景色を見て購入するチケットを決められたり、**購入にもっとリアルな体験を添えることで、体験が予測できるようなことに挑戦していきたい**です。

と説明した。

新体制で次なるステージへ挑む

最後に、寺谷氏と松浦氏が率いる『チケキャン』の新体制に対する今後と意気込みについて、寺谷氏は、

**僕らは、「世の中の文化となるウェブサービスを創る」というビジョンのもと、『チケキャン』を通じて、ライブエンターテイメント業界の盛り上がりを一役担うことを使命に感じています。**最近、ユーザーさんとお話をしていると、**「『チケキャン』の存在を知って『チケキャン』を使うようになってから、ライブや演劇、スポーツ観戦に行く機会が増えた」**と言っていただくことが多くなっています。僕らは、そういう機会をより一層増やして、新しいライブエンターテイメントの世界を創っていきたい。

エンターテイメント業界は、昨今、体験型への移行が強調されるなど、ユーザーさんがリアルな場に行くことが増えています。今後、ライブエンターテイメントの市場規模はさらに拡大すると思います。

その中で、僕らは、**ユーザーさんに便利なもの創造することで、ライブエンターテイメント業界を盛り上げていきたい。**そのために必要なものは、プッシュ通知をはじめスマホにある様々な機能を使って解決できるものなのか、メディアのようなものが必要なのかはまだわかりきれていませんが、最適解を見つけていきたい。

と述べ、松浦氏は、

先日、Apple Musicで初めて聴いた音楽のアーティストがちょうどライブを開催していたんですね。ライブに行きたいと思って、チケット販売サイトをみたところ、売り切れが多くて、たまたま『チケキャン』にチケットがあって購入できてライブに行ってきました。こういった体験は、**非常に能動的な体験だ**と思うんです。**ユーザーさんが意図せず、チケットと出会う機会をもっと創っていけば、これまでとは異なる接客をできるようになる**と考えています。

それぞれのユーザーさんで自分の好きなアーティストが複数人いる中、好きなアーティストのライブ情報や来日情報などを意外と逃していることが多いと思うんです。**情報を逃さずにキャッチできて、さらにチケットも購入できるような一連の流れを『チケキャン』でサポートしていきたい。**

いま『チケキャン』ではユーザーのスマホ内のミュージックリストからアーティストを抽出して、そのアーティスト情報をもとに『チケキャン』内でのチケット出品情報をリコメンドしています。それがプッシュ通知と組み合わさることで、アプリを開かなくても『チケキャン』と連動できるだけでも変わってくると思います。

と語った。

フンザ創業以来のユーザーファーストな開発を引き継ぎ、寺谷祐樹氏と松浦想氏の二人が率いる新体制で、次なるステージへ挑む『チケットキャンプ』。彼らが魅せる、新たなライブエンターテイメントの世界に期待したい。

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