サイバーエージェントやコロプラなど20社・5,000人が利用する、リファラル採用『Refcome』が正式リリース…株式会社Combinator代表取締役の清水氏が語る、キャッシュアウトからピボットの裏側と今後の展望

Combinator社は、本日より、リファラル採用(社員紹介、社員の知人や友人を紹介・推薦してもらう採用手法)を活性化させるサービス『Refcome(リフカム)』の正式版を提供開始。今回、Pedia Newsでは、株式会社Combinatorの代表取締役である清水巧氏に、『Refcome』の提供開始までの経緯や今後についてインタビューを実施した。

2014年1月に株式会社Combinatorを創業した清水巧氏。スタートアップの仲間集めプラットフォーム「Combinator」を展開するも売上獲得に苦戦。キャッシュアウトを経験し、スタートアップの仲間集めイベント「Combinator Meetup」にピボット。数々のスタートアップとスタートアップを目指す人々をマッチングさせ、2015年6月に終了。その裏で、清水氏は、新たな挑戦に向けて、大きく舵を切って動き出そうとしていた。

Combinator社は、本日(2016年7月12日)より、リファラル採用(社員紹介、社員の知人や友人を紹介・推薦してもらう採用手法)を活性化させるサービス『Refcome(リフカム)』の正式版を提供開始。

今回、Pedia Newsでは、株式会社Combinatorの代表取締役である清水巧氏に、『Refcome』の提供開始までの経緯や今後についてインタビューを実施した。

### キャッシュアウトからピボットへ

「旗を掲げれば、仲間が集まる」それが株式会社Combinatorのコンセプトだ。起業当初は、ビジネスモデルをうまく回せず、約1年でキャッシュアウトを経験。清水氏は、Combinator社を創業した東京のオフィスを解散し、自身の地元である石川県へ戻ることを決断。

創業当時、自分自身が創業メンバーの仲間集めに対して課題を感じていました。それならば、自分の課題を解決するようなサービスから取り組もうと考えたことが、スタートアップの仲間集めサービス『Combinator』が生まれたきっかけです。

実際にサービスを運用していく中で、いくつものスタートアップの創業メンバーのマッチングに成果を出せたものの、ビジネスモデルがうまく回せませんでした。そうすると、当然のことながらキャッシュがどんどん減っていき、2014年の年末には石川に帰らざるを得ない状況になってしまいました。売上の大切さを身をもって経験しましたね。(清水氏)

2014年の年末から2015年の中旬にかけて、清水氏は、地元の石川で過ごす中、ビジネスモデルが成立する事業をはじめようと決意する。そこで生まれた事業アイデアが、Combinatorのユーザやスタートアップに興味のある方とスタートアップ企業をリアルイベントでマッチングさせる「Combinator Meetup」だった。

しっかりと売上を意識した事業を積み上げていくことが重要だと思いました。まずは、ウェブ上でなくリアルな場でスタートアップに興味ある人と採用したい人が集まれば採用イベントのような形で売上を立てられるのではないかと考えました。また、泥臭くやっていけば、実績を積み上げられると考えました。(清水氏)

### ギャップに葛藤する日々

2015年1月下旬、第1回目のCombinator Meetupを開催。初めてのミートアップは無料イベントであったが、総勢200名以上が参加し、大盛況だった。その後、2015年2月から有料イベントに変更し、2015年6月までに全9回のイベントを開催した。

当時は、1ヶ月に1~2回のペースで石川でイベントページの企画・作成、毎回200~300人近くの集客をして、イベント開催当日だけ夜行バスで東京を行き来するような生活をしていました。

創業当時からスタートアップの仲間集めに対する課題を解決したかったので、イベントを開催すること自体に迷いはありませんでした。ですが、登壇企業のスタートアップをみているうちに、「なぜ自分はスタートアップなのに登壇企業側にいないのだろうか」という思いが徐々にこみ上げていくようになっていきました。

その中で、スタートアップの仲間集めに対する課題を解決したいという創業当時からの着想をブラさずに、スタートアップとしてクリエイティブなことで解決できるようなサービスを作りたいと思いました。これは、売上目標を達成したからこそ次のステップに行きたい(またスタートアップとして戦いたい)と沸き起こってきた感情でした。そして、約半年を経て、石川から東京に復帰すること決意しました。(清水氏)

東京に復帰後、起業家としての強い想いと目の前の事業とのギャップに葛藤する日々。清水氏は、自問自答を繰り返す中で大切な気づきを得る。

当初「旗を掲げれば、仲間が集まる」というビジョンのもと、「起業家が自ら旗を掲げれば、スタートアップの仲間が集まる」と考えていました。ですが、良い会社はみんなで仲間を集めている。実際にイベントを開催してみると、多くのスタートアップが社長や採用担当者だけではなく、社員みんながイベントに来て良い人がいたらみんなで声をかけていることに気づきました。(清水氏)

### さらにピボット、そして『Refcome』へ

その着想から清水氏は、創業当時のビジョンからブレずに「社員みんなで旗を掲げれば、仲間が集まる」というコンセプトで新しいサービスをはじめるべく、動き出した。そして誕生したのが、『Refcome』だ。HR領域の中でもアメリカで先行するリファラル採用の分野をベンチマークしているという。

なお、清水氏によれば、初期の『Refcome』は、米国で流行している『StrongIntro』『Roikoi』のように、社員のSNSを読み込んで採用担当者がリファラル採用を推進するものを想定していたが、ヒアリングを重ねた結果、社員が主体的に紹介したい友人に対し招待を送れる「招待型」にピボットし、現在の『Refcome』に至ったという。

### 「採用を社員みんなでやる仲間集めに」

『Refcome』は、リファラル採用を活性化するための施策設計から、運用・効果測定をシンプルに仕組み化するサービス。採用担当者は、『Refcome』を利用することで、リファラル採用に対する課題をノウハウとシステムの両面から解決できる。

『Refcome』は、「採用を社員みんなでやる仲間集めに再定義する」ことをミッションに掲げています。採用サービスではなくて、採用を変えるサービスなのです。

採用というと、「採用担当者がどんなツールを使って、どんなスキルの人をいくらの単価で獲得するか」といった印象を覚えるかもしれません。一方で本来は、「現場の人がこういう人と仕事したい、こういう仲間がいないと困る」といったニーズが中心にあるべきだと私たちは考えています。

この20-30年といったスパンで採用市場が生まれる過程で、人材サービスやツールに任せきりになってしまうことで、現場が仲間集めを考えなくなってしまったのではないかと考えています。

だからこそ、私たちは採用にかかる主語を「採用担当者」から「社員」に戻すことで、現場感のある、血の通った採用を作りたい。社員が一緒に働きたい仲間を集めてくることで、経営者・採用担当者は社員が連れてきた優秀な候補者を口説くことや、社員が紹介したいと思える良い会社作りに集中できる。そのような社会を、私たちは『Refcome』で実現したいと考えています。(清水氏)

先駆けて公開していた『Refcome』のベータ版では、サイバーエージェント、コロプラ、GMOメディア、オープンハウスグループであるアサカワホームなど20社に導入されており、5,000人が利用する。導入からわずか2か月で150名の応募者を獲得した企業をはじめ、すでに採用成功を実現している企業が多数ある。

これまで100社以上の企業様にヒアリングを進める中で、リファラル採用において二つの共通する問題点があるとわかってきました。一つは「人事、社員、社員の友人といった3者のコミュニケーションコストがかかりすぎて長続きしないこと」、もう一つは「社員に紹介協力を促すための施策設計のノウハウ不足で施策が不発に終わってしまうこと」です。

この2つを解決すべく『Refcome』では「煩雑な社員紹介のプロセスをシンプルに」そして「社員が紹介したくなる仕掛け作り」をコンセプトに開発されています。(清水氏)

### 年内に導入企業100社へ

最後に清水氏は、『Refcome』の今後について、

今は導入いただいている数少ない企業様に対して、一社一社運用サポート担当が張り付かせてもらって丁寧にやらせていただいています。それによって成果も出てきたのでこれからは、さらにボリュームを追いたいと思っています。2016年内に100社、2017年内には500社まで利用社数の拡大を目指します。

同時に、顧客数が増えても成果を下げないようにするため、運用サポート担当によって効果が出た施策をシステムに落とし込むことで、自動的に良いサイクルを回せるような仕組みを作っていくことが今後のミッションだと考えています。

と述べ、熱い意気込みを語った。

『Refcome』

株式会社Combinator