クラウド型労務手続きソフトウェア「SmartHR」が「¥0プラン」を開始…株式会社KUFU代表取締役の宮田氏が語る新プラン裏側と今後の展望

株式会社KUFUは、本日、クラウド型労務手続きソフトウェア「SmartHR」において、5名以下の小規模企業は無料で利用可能な「¥0プラン」をリリースしたことを発表した。

約2週間前にシリーズAの資金調達を実施したばかりのHRTechベンチャーが、満を持して新サービスをリリース。

株式会社KUFUは、本日(9月12日)、クラウド型労務手続きソフトウェア「SmartHR」において、5名以下の小規模企業は無料で利用可能な「¥0プラン」をリリースしたことを発表した。

KUFUは、8月30日、シリーズAで総額約5億円の資金調達を実施したばかり。シリーズAの投資家には、WiL FundⅠ, LP、BEENEXT PTE.LTD、500 Startups Japan、さらにエンジェル投資家の千葉功太郎氏、赤坂優氏、西川順氏がいる。

**参考記事**

* **登録企業数は1,700社以上!「SmartHR」を運営する株式会社KUFUが総額約5億円の資金調達を実施 …クラウド型労務手続きソフトウェアの圧倒的No.1を目指す** ※2016年8月末時点では、登録企業数が1,700社

Pedia Newsでは、株式会社KUFU代表取締役の宮田昇始氏に、今回の「¥0プラン」リリースの経緯と今後の展望を取材した。

KUFUは、2013年1月に設立された会社。2015年11月より、クラウド型労務手続きソフトウェア「SmartHR」の提供を開始。「SmartHR」は、企業が行う社会保険・雇用保険の手続きの自動化を目指すクラウド型ソフトウェア。

「SmartHR」では、従業員情報を入力するだけで必要書類を自動作成し、総務省が提供するe-Gov APIと連携し、Web上から役所への申請も可能。また、マイナンバーの収集・管理や、Web給与明細にも対応しており、煩雑で時間のかかる労務手続き・労務管理から経営者や人事担当者を解放する。

2016年9月時点で、「SmartHR」の登録企業数は、正式版公開から10ヶ月で1,800社以上。そのうち、従業員が5名以下の小規模企業が一定数を占めている。

### SmartHR 新プラン体系/料金

そこで、KUFUでは、小規模企業において、労務手続きにおけるコスト削減と業務効率化を支援するために、「¥0プラン」の提供を開始。

#### SmartHR新料金プラン

* ¥0プラン(〜5名):0円(機能制限あり)
* MICROプラン(〜5名):980円
* SMALLプラン(〜15名):3,980円
* MIDIUMプラン(〜30名):9,800円
* LARGEプラン(〜50名):19,800円
* ENTERPRISEプラン(51名以上):別途見積り
* ¥0プランは、15日間のトライアル期間終了後に一部機能の利用制限あり。対象となるのは「メール&チャットサポート」「書類の印刷代行機能」「役所への電子申請機能」の3つの機能。役所への電子申請機能については将来的には解放を検討中
* 上記は年間一括払い時の月額換算料金(すべて税抜表記)
* すべてのプランに15日間の無料トライアル期間を設置

これにより、社会保険・雇用保険の手続きを後回しにせざる得なかった小規模企業においても、本来行われるべき手続きが実行されることを期待できる。

「¥0プラン」は、5名未満の小さい会社さんを対象としています。というのも、小さい会社さんの多くが、しっかり労務手続きをやっていなくて、本来受けられるはずの恩恵を受けられていないことがあります。

例えば、従業員さんが病気になって長期で入院したときには傷病手当金を給付してもらえます。実は、僕も傷病手当金を受給して助かったことがあるんです。当時、僕は2ヶ月間病気で会社を休職していたのですが、傷病手当金のおかげで給与の6割を補てんしてもらえて、安心してリハビリに専念できました。

しっかり労務手続きをこなせば、受けられるはずの恩恵がたくさんあります。だからこそ、小さい会社さんに無料でもいいから「SmartHR」を利用してもらうことで、従業員さんが安心して働ける環境を作れるようにご支援したいという想いから、今回「¥0プラン」をリリースしました。

実際「SmartHR」の利用者のうち、5名未満の会社数さんは全ユーザーのうち半分を占めますが、売上の貢献度としては1割程度です。それなら、小さな会社さんからマネタイズするよりも、無料で提供する方がマーケティング的には良いとも考えています。(宮田氏)

また、KUFUでは、「SmartHR」において、1,000名を超える規模の導入検討企業数も伸長してきており、今後は「権限管理のカスタマイズ」や「従業員データベース機能の強化」、「外国人雇用に必要な書類への対応」など、エンタープライズユーザーのニーズに応える機能の拡充を行いたい考えだ。

収益化については、「SmartHR」のビジネスモデルは人数に応じて料金が変わるので、小さい会社さんが大きくなった時に課金してもらえたら嬉しいと思っています。

また最近、大きい会社さんからの収益も増えているんです。いま1,000名以上の大きな会社さんで「SmartHR」の導入をご検討いただいている会社さんがたくさんあります。中には、5,000〜6,000名の誰でも知っているような大きな会社さんにも導入を検討いただいております。

そのため、今後は、大企業さんでも嬉しいような機能を開発していきたいと考えています。例えば、細かい権限カスタマイズや雇用形態による書類の出し分けなど、大企業さんでも使える機能を充実させていきたいと思います。(宮田氏)

加えて、販売体制の強化やサポート体制の強化も行い、エンタープライズユーザー向け機能の強化で収益化を目指す。

「SmartHR」全体で導入企業数は、年内4,000社を目指します。現在、導入企業数が約1,800社なので、残り約3か月でいまの2.5倍まで拡大を頑張りたいと思います。(宮田氏)

KUFUは、現在、正社員は15名、業務委託・リモートワーカーなども含めると従業員数は15名。うち、開発は全体の半分を占める。宮田氏によれば、年内には正社員ベースで25名までに拡大し、さらにオフィスの移転も検討しているという。

年末(2015年末)まではメンバーが3名で渋谷・桜ヶ丘にいて、その後いまのオフィスに移って15名規模まで拡大しました。

年内で正社員のメンバーを25名まで増やして、来年には35名まで拡大したいと思っています。オフィスもすでに手狭になってきているので、年内には移転したいと考えています。(宮田氏)

なお、KUFUでは、開発メンバーを絶賛募集中だ。詳細については、KUFUの採用ページを見てもらいたい。

いま、ビジネスサイドはメンバーが揃ってきて、これからは開発サイドのメンバーを集めていきたいと思っています。

KUFUの特徴としては、開発はスクラム開発で、他のスタートアップやお客さんにも驚かれるくらい開発スピードが速いです。労務に関するサービスをやっている会社なので、ハードワークになりすぎないように、みんなが働きやすい環境作りも意識しています。

またKUFUには、役員が僕を含めて3名いるのですが、ビジネスサイドは僕だけで、残り2人は開発サイドなんです。いま、COOやCFOのような人を探している最中ではありますが、開発に対する思入れはとても強いのが特徴だと思います。(宮田氏)

スタートアップには嬉しい無料の新プラン「¥0プラン」を導入で、さらなる拡大を目指す「SmartHR」。煩雑な労務手続きから解放されたい、そんなスタートアップにはKUFUの「SmartHR」をぜひ試してもらいたい。

クラウド型労務手続きソフトウェア「SmartHR」

株式会社KUFU