【17年2Q決算】弁護士ドットコム決算説明会「リーガルテックを、フィンテックに続くテクノロジーイノベーションへ」…大幅な増収増益 『クラウドサイン』導入企業数3,800社を突破

今回、Pedia Newsでは、決算短信、決算説明会資料、決算説明会動画をベースに、弁護士ドットコムの2017年3月期第2四半期決算を紹介する。

2017年3月期の企業の第2四半期(2016年7月〜9月期)の決算発表が本格化している。

* 参考記事1:**決算シーズン到来!注目IT関連株の決算スケジュールまとめ(2016年10月末)**

### 弁護士ドットコム、2017年2Q決算説明会

その中でも注目企業のひとつが弁護士ドットコムだ。弁護士ドットコムは、10月31日、2017年3月期第2四半期の決算を発表するとともに、決算説明会を開催した。

今回、Pedia Newsでは、決算短信、決算説明会資料、決算説明会動画をベースに、弁護士ドットコムの2017年3月期第2四半期決算(2016年4月〜9月)を紹介する。なお、2017年3月期第1四半期については、参考記事を見てもらいたい。

* 参考記事2:**弁護士ドットコム、リーガルテック・ポートフォリオ戦略で大幅な増収増益を達成(2017年3月期第1四半期決算)**

### 大幅な増収増益を達成

まず第2四半期の決算を見ると、売上高7億5,200万円(前年同期比54.2%増)、営業利益1億7,900万円(同45.4%増)、経常利益1億7,900万円(同45.2%増)、最終利益1億1,400万円(同43.7%増)で、売上・利益ともに大幅な増収増益となった。

これは、弁護士マーケティング支援サービスを中心に順調に拡大したことが大きい。

それではサービスの状況を見てみよう。月間サイト訪問者数は、『弁護士ドットコムニュース』の好調を受け、2016年8月時点で過去最高の970万人を突破した。また、2016年9月時点で、累計法律相談件数48万件、有料会員数8万8,091、会員登録弁護士数1万1,706、有料会員登録弁護士数2,741と順調に推移した。

### 最注力事業『クラウドサイン』、導入企業数3,800社を突破

続いて、弁護士ドットコムが最注力する『クラウドサイン』の進捗状況を見よう。『クラウドサイン』は、2015年10月にリリースした無料で利用可能な日本初のWeb完結型クラウド契約サービス。

『クラウドサイン』の特徴は、何と言っても「スピードアップ」「コスト削減」「コンプライアンス強化」できる点だ。これにより、秘密保持契約書や業務委託契約書など企業間の契約書類、見積書、発注書、請書、納品書、検収書、請求書、入社書類など、様々なシーンで導入されている。

一方『クラウドサイン』の利用料金は、リリース当初から変更されている。これについて、決算説明会で、弁護士ドットコム代表取締役社長兼CEOの元榮太一郎氏(以下、元榮氏)は、

当初は月間契約締結件数30社までをフリーとしていたが、現在10件までをフリーとするプランに変えた。月間契約締結件数が10社以上の場合は、スタンダードプランで月額1万円、1通あたり50円をいただいてるが、それにしても安いということで、有料の導入社数も順調に増えている。

と説明した。

『クラウドサイン』では、2016年8月よりスマートフォン対応を実施し、PCを持っていない・外出先でPCを開けないユーザーも、手軽にスピーディーに契約を締結することができるようになった。元榮氏によれば、アルバイト・パートの多い会社より煩雑になりがちな従業員の雇用契約書を”クラウドサインで解決したい”という要望を多くもらっていたという。そこで、個人の場合には自宅でパソコンを持たない人も多いことから、『クラウドサイン』のスマートフォン対応に踏み切ったそうだ。

現在『クラウドサイン』は、サービス11か月で導入企業数3,400を超え、2016年10月31日時点で3,800社まで増加した。導入企業には、クレディセゾンやインテリジェンスなどの大企業から『SmartHR』を提供するKUFUなどのスタートアップまで、すその尾が広いサービスへと成長している。さらに、累計契約締結件数は、新機能のリリース、導入企業数の拡大により、サービス開始1年で累計契約締結件数は3万件を突破し、2016年10月31日時点で3万5,000件を突破した。

### 専門家向けサービスは、マーケティングから業務支援まで付加価値を提供

また、弁護士および税理士といった専門家向けサービスでは、これまでマーケティング支援を進めてきたが、7月より『弁護士ドットコムPro』『税理士ドットコムPro』をリリースし、新たに業務支援を網羅できるようになった。

### リーガルテックポートフォリオの構築へ

このように、弁護士ドットコムでは、既存サービスの『弁護士ドットコム』『税理士ドットコム』に加えて、新規サービスに取り組むことで、リーガルテックの分野で複数事業へのポートフォリオ化を進めている。

### 「リーガルテックを、フィンテックに続くテクノロジーイノベーションへ」

最後に、6月に設立したリーガルテックラボの状況を見よう。リーガルテックラボでは、IBM Watson日本語版を活用した日本初の企業法務サービス『コグニティブ法務案件 FAQ』の開発に着手。これにより、日本企業のバックオフィスサービスとして、コグニティブ・コンピューティング技術を活用した「法務案件回答」「契約内容審査」サービスを提供し、企業のバックオフィス業務の効率化を目指す。さらに『SoftBank World Challenge 2016』では最優秀賞を受賞した。

これについて、元榮氏は、

今期リーガルテックラボでは、”リーガルテックというキーワードを、この世の中に広めたい”という想いで取り組んだ。フィンテックに続くテクノロジーイノベーションとして、リーガルテックを推進するために、リーガルテックラボを設置して取り組んでいる。

現在開発中の『コグニティブ法務案件 FAQ』は、IBM Watson日本語版を活用した日本初の企業法務サービス。AI技術を活用することで、企業の法務担当者が、よくあるいろんな法務の悩みを解決できる。法務に関する情報や契約書のチェックができるようなものを開発中。

『SoftBank World Challenge 2016』は、IBM Watson日本語版を活用し、人々の暮らしを更に豊かにするサービスやモノを生み出すことを目的として開催されたピッチイベント。150社前後の会社がエントリーし、予選で選ばれた企業がさらに優勝を目指し競い合った。弁護士ドットコムでは、公開型Q&Aサービス「みんなの法律相談」にIBM Watsonの技術を活用した対話式法律相談サービスのデモンストレーションを発表し、最優秀賞を受賞。

その副賞で、リーガルテックラボのメンバーが、ラスベガスの世界大会に行ってきた。世界ではAI技術がどのように活用されているのか、最先端の情報に触れることができ、リーガルテックラボにとっても非常に良い経験ができた旅になった。

と述べ、決算説明会を締めくくった。