【詳報】DeNA決算説明会、キュレーションプラットフォームはQoQ5億円増収 スポーツが通期で収益貢献…3Qは任天堂との協業タイトルでグローバルヒットを狙う

今回、Pedia Newsでは、11月4日に公開された決算短信、決算説明会資料、決算説明会及びその質疑応答をベースに、DeNAの2017年3月期第2四半期(2016年4月〜2016年9月)の決算を紹介する。

2017年3月期の企業の第2四半期(2016年7月〜9月期)の決算発表が本格化している。

* 参考記事:**決算シーズン到来!注目IT関連株の決算スケジュールまとめ(2016年10月末)**

その中でも注目企業のひとつがディー・エヌ・エー(DeNA)だ。DeNAは、11月4日、2017年3月期第2四半期の決算を発表するとともに、決算説明会を開催した。

今回、Pedia Newsでは、11月4日に公開された決算短信、決算説明会資料、決算説明会及びその質疑応答をベースに、DeNAの2017年3月期第2四半期(2016年7月〜9月期)の決算を紹介する。

### DeNA、2017年第2四半期決算説明会

まず第2四半期(2016年7月〜9月)の数字を見ると、売上収益(IFRS)382億円(前年同期比3%増、前四半期比0.2%減)、営業収益(IFRS)79億円(同7%増、7%増)、営業利益(Non-GAAP)79億円(同28%増、1%増)となった。

スポーツ事業は、売上収益(IFRS)63億円(同57%増、15%増)、営業利益(Non-GAAP)22億円(同115%増、24%増)で着地し、利益面でも大きく貢献した。

費用面は、第1四半期と比べ大きな変動項目はなく、売上原価合計148億円(同3%減、1%減)、販管費合計154億円(同2%増、5%減)だった。

### ゲーム事業
#### 国内ゲーム:コイン消費が減少

ここからはセグメント別に見よう。
まず国内ゲーム事業を見ると、第2四半期は新作アプリの積み上げのないタイミングということもあり、コイン消費が前四半期から27億円減少の343億円、営業損益は前四半期の86億円から79億円で着地した。

#### 「スーパーガンダムロワイヤル」単月売上、過去最高を更新

ブラウザゲームは想定の範囲内で減少傾向が続いた一方、既存アプリ大型タイトルの運用強化を進め、バンダイナムコエンターテイメントとの協業タイトル「スーパーガンダムロワイヤル」などで着実に成果が出始めた。

実際「スーパーガンダムロワイヤル」は、2015年10月にリリースしたタイトルでリリースから1年を経過したが、運用強化施策によって「単月の売上が過去最高を記録した」(DeNA代表取締役社長兼CEO守安功氏)という。

#### 海外ゲーム:前期比10億円以上のボトムライン改善へ進捗中

次に海外ゲーム事業を見ると、コイン消費は欧米9億円、中国等30億円の計39億円、営業損益は欧米、中国等それぞれ2億円の赤字となり、2016年通期目標の前期比10億円以上のボトムライン改善に向けて順調に推移した。

#### 中国市場:下期で黒字化を目指す

中国については、日本のIPと現地に開発拠点がある強みを活かし、ユニークなポジションを築けていることから、下期では成長戦略を継続し黒字化を目指す。

#### 欧米市場:戦略を転換、任天堂との協業タイトルを中心に日本から欧米へ発信

一方、欧米については、10月18日にDeNA Global等の子会社を解散し清算することを発表したばかり。これは「外部パートナー、特に任天堂との協業タイトルを主軸に、日本から欧米に発信していくという戦略に転換した」(守安氏)によるもの。なお、DeNA Globalの2015年12月期の売上収益は6,075万ドル、営業利益3,050万ドルの赤字、最終利益3億9,686万ドルの赤字だった。

* 参考記事:**【速報】DeNA、海外子会社の解散及び清算、欧米市場の戦略転換を発表**

#### ブラウザからアプリ、そして日本から世界へ

今後は、ブラウザからアプリへの転換が進んできたことから、強力なIPを持つ外部パートナーとの協業を中心に欧米で展開し、グローバルでの大きな飛躍を狙う。特に、成功確度の高い任天堂との協業タイトルでの成功を見据え、「現状では100名程度の人員が関わる」(守安氏)など積極的にリソースを配分した。

#### いよいよ下期から任天堂との協業タイトルをリリース

また、下期には、任天堂との協業タイトルがいよいよリリースされるほか、日本・中国向けにそれぞれ5本ずつ新規アプリをリリース予定。

具体的には、任天堂との協業タイトルについて、12月に「Super Mario Run」、今年度中に「ファイアーエムブレム」「どうぶつの森」の3タイトルをリリース予定。来年以降も続々と任天堂との協業タイトルがリリースされる計画だ。

#### 12月に世界150か国で「Super Mario Run」旋風が駆け巡るか

「Super Mario Run」は、12月に世界約150か国で配信予定。事前登録者数はすでに2,000万人を突破しているが、「リリースタイミングに向けてもうひと盛り上がりする予定で、リリースタイミングにはもっと大きくなる予定」(守安氏)という。なお、12月のリリース当初はiOSアプリでのみ提供開始予定とのこと。

#### 「Super Mario Runは、スーパーマリオだと感じる体験が実現されている」

守安氏は、下期で任天堂との協業タイトルが重要なフェーズにあることを強調した上で、

「Super Mario Run」は、アクション等含め、まさにスーパーマリオだと感じる体験が実現されていると感じている。コントローラーでの操作ではないので、最初は勝手が違うと感じになるかもしれないが、面の作りやキャラクターの動き等、往年のスーパーマリオファンも懐かしいと思えるタイトルだと思う。「ファイアーエムブレム」も「どうぶつの森」も、同IPのコンソールタイトルのユーザも非常にしっくりくるタイトルという印象だ。

と述べた。

### EC事業
#### 注力事業「トラベル」好調

次にEC事業を見ると、全体の売上高は前四半期から5億円増加の50億円となった。内訳は、決済代行16億円、オークション7億円、ショッピング12億円、旅行/調整16億円で、注力分野のトラベルが成長した。

#### 「DeNAトラベル」の上期取扱高は299億円に到達

特に、DeNAトラベルの取扱高は、第2四半期だけで177億円、2016年上期で299億円(前年上期比20%増)で、昨年通期の502億円に迫る勢いだ。

一方、DeNAショッピング、auショッピングモール、SEIYUドットコムのショッピング取扱高は、第2四半期154億円、2016年上期300億円(前年上期比6%減)となった。

#### 「DeNAショッピング」「auショッピングモール」売却益59億円を計上予定

その中、ショッピング事業のうち「DeNAショッピング」「auショッピングモール」をKDDIに12月28日付で譲渡予定。それぞれの2016年3月期の業績は「DeNAショッピング」が売上収益30億5,400万円、営業収益4億9,300万円、「auショッピングモール」が売上収益21億9,100万円、営業収益8,200万円。今回の株式譲渡に伴い、譲渡益59億円を計上する見込み。

* 参考記事:**DeNA、「DeNA ショッピング」「au ショッピングモール」をKDDIに総額63億円で譲渡**

### キュレーションプラットフォーム事業
#### QoQ5億増収、9月に単月黒字を達成

続いてキュレーションプラットフォーム事業では、「MERY」のほか2媒体で月間利用者数が2,000万を超過し、売上収益も月間利用者数も想定を超えるペースで拡大した。9月には単月黒字を達成し、「1Qから2QでQoQ(前四半期比)で5億円増収、今後も季節要因はあるがQoQで5億円ずつ増収する予定」(守安氏)で第3四半期には四半期で黒字となる見通しだ。

#### ブランディング広告・パフォーマンス広告の両軸でさらなる成長を目指す

キュレーションプラットフォーム事業について、守安氏は、

全部で10媒体ほどあるが、大まかに分類すると、ブランディング広告中心の媒体と、パフォーマンス広告中心の媒体がある。

ブランディング広告は「MERY」「iemo」が代表例で、最近ではアプリでの閲覧が増えている。雑誌をめくる感覚で読むユーザーが多く、媒体メディアにファンがついている。そのファンに対し、ブランディングニーズで、記事タイアップ広告を中心に広告出稿が増えている。今後もさらなるARPDAUの向上が期待できる。

パフォーマンス広告は「Find Travel」「WELQ」が代表例で、問題解決型のメディアが分類される。例えば、「浅草 観光」と検索した時に「Find Travel」が上位で表示され適したものを提案することで、ネットワーク広告やアフェリエイト収入を得ている。ユーザー規模もマネタイズもまだまだ成長余地がある。

と述べ、今後も、各媒体の特性を活かし、ブランディング広告とパフォーマンス型広告の両面で成長していくと語った。

### その他事業
#### スポーツ事業が通期ベースで収益貢献へ

その他、スポーツ事業は季節要因で第3四半期は赤字となるが通期で黒字となる見通しであるほか、ヘルスケア・オートモーティブ等は長期的な取り組みを継続する。

### 今後の業績予想
#### 任天堂との協業タイトルのグローバルヒットで、さらなる増収となるか

最後に今後の業績を見よう。第3四半期連結(2016年4月〜12月)は、売上収益(IFRS)324億円(前年同期比4%減、前四半期比15%減)、スポーツ事業を除く売上収益315億円(同5%減、1%減)、営業利益(Non-GAAP)42億円(同24%増、47%減)、スポーツ事業を除く営業利益(Non-GAAP)60億円(同16%増、6%増)の見込み。

これには、ショッピングモール事業の譲渡益約59億円と、欧米子会社の解散に関する費用約28億円が組み込まれているが、任天堂との協業タイトルを織り込まれていないことから任天堂との協業タイトルのヒットによってはさらなる増収が推測できる。