【新規上場分析】バロックジャパンリミテッド、2020年に世界最大ファッション市場規模103.9兆円の「中国」が鍵を握る

「MOUSSY」「SLY」など女性向けアパレルブランドを展開するバロックジャパンリミテッドは、11月1日、東証一部へ上場。初値は公開価格2,000円を5%下回る1,900円、終値1,710円でのスタートとなった。

「MOUSSY」「SLY」など女性向けアパレルブランドを展開するバロックジャパンリミテッドは、11月1日、東証一部へ上場。初値は公開価格2,000円を5%下回る1,900円、終値1,710円でのスタートとなった。

バロックジャパンリミテッドは、2000年より、主に女性向け衣料及び服飾雑貨の製造小売業(SPA、Speciality store
retailer of Private label Apparel)として、衣料品及び服飾品の企画及び販売を行う会社。「バロック発のファッションブランドを日本の代表的なファッションブランドとして世界へ飛躍させる」ことを目指す。

また、グローバル事業の基盤を強化し、海外での事業展開を推進するため、戦略的事業パートナーであるBelle Internationalとの連携により、中国市場でも事業を拡大。さらに、北米市場への進出拠点及び世界進出を見据えたブランド情報の発信拠点として、北米子会社を設立し、2016年9月にはニューヨークへ単独路面店の初出店を果たした。

そもそもファッション市場とはどのような市場なのだろうか。経済産業省の調査を見ると、主要国におけるファッション市場規模は2020年に325兆円を見込む一方、日本のファッション市場規模は直近10年で緩やかに縮小傾向、市場伸び率も鈍化しており18兆9,000億円。特に、中華圏の市場は、2020年までに60兆円拡大し、113兆円の世界最大の市場へと成長することが予想される。

一方、経済産業省の「平成27年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)報告書」によると、日本の越境BtoC-EC(米国・中国)の市場規模は、2015年の2,229億円から、2019年までに3,338億円(2015年対比150%)になると推測されている。

これより、国内のファッション産業が、今後、さらなる成長を見込むには海外進出を念頭に入れる必要があるといえよう。

ここからはバロックジャパンリミテッドの業績予想を見よう。2017年1月期通期は、売上高728億4,300万円(同 5.9%増)、営業利益61億4,600万円(同2.5%増)、経常利益63億8,600万円(同4.0%増)、最終利益44億2,400万円(同4.8%増)の見込み。

国内の売上は658億800万円(前期比 4.6%増)で、前期比伸び率が鈍化する見込み。これは、前期が商品企画開発力の強化や商品構成の見直し等の客単価アップ策により前年比100.7%となったのに対し、今期は、景気見通しの不透明感、個人消費の落込み等を考慮し、既存店売上高を前期比 97.8%と見込んでいることによるもの。

また、前期は戦略的なスクラップアンドビルドにより期末店舗数が前期比1店舗減であったのに対し、今期は同36店舗増を計画。

さらに、ECチャネルでは、売上高70億8,100万円(前期比 7.6%増)を見込む。これは、自社通販サイトへのポータル機能をもつ電子マガジン「SHEL’MAG」のサービス開始
や「SHELʼTTER」アプリの活躍が期待される。そのほか、国内専門店向けの卸売上、ブランドライセンス事業に係るロイヤリティー収入等28億8,100万円(前期比1.6%増)を見込む。

一方、海外売上高は海外70億3,500万円(同 20.1%増)の見込み。これは、巴罗克<上海>企业发展有限公司(連結子会社)から巴罗克<上海>服饰有限公司(持分法適用関連会社)への卸売上高が、小売会社である持分法適用関連会社における仕入抑制の影響で伸びが鈍化することによるもの。仕入抑制の理由は、前期までブランド認知度を高め、新規顧客を開拓するために、積極的な出店とあわせて積極的な仕入を行った結果、在庫過多となったためで、今期中に解消される計画。