「Botは次のハードウェアの進化で生きる」…「Bot Meetup Japan」で明かされたBotの世界とこれから先の未来

Bot(ボット)に関する様々なサービスを提供するBotEgg株式会社は、福岡を拠点とするベンチャーキャピタルF Venturesと共同で日本のチャットボットをもっと盛り上げるために「Bot Meetup Japan」をリクルートの運営するコワーキングスペースTECH LAB PAAKで開催した。本サイト「Pedia News」では、冒頭挨拶とライトニングトークの中からIncrements株式会社の田中洋一郎氏による「各社出そろったBotの世界とこれから先の未来」を中心にイベントの模様をお伝えしよう。

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Bot(ボット)に関する様々なサービスを提供するBotEgg株式会社は、6月9日、福岡を拠点とするベンチャーキャピタルF Venturesと共同で日本のチャットボットをもっと盛り上げるために「Bot Meetup Japan」をリクルートの運営するコワーキングスペースTECH LAB PAAKで開催した。

イベントは、挨拶、ライトニングトーク、交流会という構成であった。本サイト「Pedia News」では、冒頭挨拶とライトニングトークの中からIncrements株式会社の田中洋一郎氏による「各社出そろったBotの世界とこれから先の未来」を中心にイベントの模様をお伝えしよう。

まずはじめに、BotEgg株式会社の代表をつとめる藤田直哉氏が登壇。BotEggは、”すべてのビジネスがチャットボットでユーザーと繋がる未来”に貢献するために、情報発信から開発までチャットボットに関わる全ての領域に取り組んでいる。また、藤田氏自身はフェイスブックで「Bot研究グループ」を運営。

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藤田氏は、今回の「Bot Meetup Japan」について、

チャットボットのFacebookグループ「Bot研究グループ」は、立ち上げてから約2ヶ月で約600人にご参加いただく大きなグループになりました。その中で、今回「Bot Meetup Japan」を開催してみたところ、キャンセル待ちが100人以上で、チャットボットの領域は非常に盛り上がっているという印象を持っています。今回「Bot Meetup Japan」では、3月から盛り上がりつつあるチャットボットの領域で取り組んでいる方々を集めたライトニングトークを行います。チャットボットに関する、スタートアップ側の取り組み、プラットフォームからの視点、具体的な成功事例や開発方法のノウハウ方法などをお伝えしたいと思います。

と語った。

### 各社出そろったBotの世界とこれから先の未来

次に、元LINE株式会社でBotプラットフォームを開発し、現在プログラマのための技術情報共有サービスQiitaを運営するIncrements株式会社の田中洋一郎氏が、「各社出そろったBotの世界とこれから先の未来」と題して、Botの世界の現状とこれからの未来について紹介した。

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Botの世界の現状について、田中氏は、メッセンジャーアプリが普及したことで、誰もが日常的に家族や知人など身近な人とスマートフォンでコミュニケーションすることが当たり前の時代になったと述べた上で、メッセンジャーアプリ運営各社では、マネタイズを検討した際、企業が参画してオフィシャルアカウントを開設することが重要になってきた、と語った。

### Botの必要性

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まず「Botの必要性」について、田中氏は、

ほとんどのメッセンジャーアプリが持つ機能の一つにオフィシャルアカウントがある。これまでフェイスブックやツイッターにアカウントを開設して消費者にメッセージを送っていたが、いまではメッセンジャーアプリの中でオフィシャルアカウントを開設してより多くのユーザーに情報発信できるようになった。ただここでの特徴は、オフィシャルアカウントからの一方通行の発信で、『ユーザーのフィードバックはあまりにも多すぎて受け付けられない』ということだ。そこで登場したものがBotだ。Botの登場によって、一方通行の情報発信だけではなく、ユーザーの声を聞いたり、チャットUIを使って企業の持つサービスにアクセスできる世界が実現しつつある。

と述べた。

### Botの究極の目標

さらに田中氏は「Botの究極の目標」について、BotがチャットUIであることを強調した上で、

ユーザー視点に立った時に、会話相手が『人間なのか』『企業の中の人なのか』『Botという名のプログラムなのか』Botの実体が分からない状態で、ユーザーがBot化されたオフィシャルアカウントを使って会話することだと思う。

と明かし、その世界を実現するためには、①自然言語処理技術、②膨大な会話からリアルタイムで最適な返信を組み立てることが必要だと語った。

### Bot開発の裏側

その上で田中氏は、

『一から作っていては追いつけない』そのため、Tensor FlowやIBMのワトソンなどAI(人工知能)エンジンに興味を持ち触れ始めた人も多いが、複雑で難しさもあると思う。そこで、フェイスブックはメッセンジャーアプリの裏にwit.ai、マイクロソフトはBot Frameworkの裏にCortanaを用意し、人工知能を使ったBotを作りやすくする開発環境を発表した。

と述べた。

### Googleの新メッセンジャーアプリ「Allo」に期待

その一方で、田中氏は、「GoogleのBotに関する動き」について、先日のGoogle IOで発表された新しいメッセンジャーアプリAlloは、他のメッセンジャーアプリとは異なるアプローチをしているように感じていることを明かした。

田中氏によれば、Alloは、ユーザー間の会話の中を常にAIが見張っているような状態で、会話の中でユーザーの発言に対して機械学習の結果をもとに、次の返答を最大3つ選択肢として提示することでポチポチと選択肢を押して会話が成立させられるものだという。さらに、田中氏は、特別なアカウント@googleを利用すれば、AIを使ってユーザー間の会話を先回りしてユーザーの会話の情報をもとにOpenTableから最適な近隣のレストラン情報を提示できるとも語った。その上で、田中氏は、Alloは発表されたばかりであることを強調し、『どのようにBotを作れるのか』『Botという形で拡張できるのか』まだわからない状態ではあるものの、Alloの将来に期待したいと述べた。

### 「Botは次のハードウェアの進化で生きる」

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続けて田中氏は、「Botの世界の未来」について、自身がLINEでBotプラットフォームを開発していた当時を振り返り、

インターネットの進化はハードウェアの進化でもあると考えている。PCの時代からフィーチャーフォンの時代に変わり、いまスマートフォンの時代になった。この流れにしたがって、当時流行したサービスを並べてみると、PC時代は電話回線でパソコン通信し、フィーチャーフォンの時代ではインターネットが出てSNSが流行し、スマートフォンの時代になってメッセンジャーアプリが流行している。

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実はメッセンジャーアプリをスピーカーとマイクに置き換えると全く同じことできると思う。つまり、Botプラットフォームを開発していた当時もいまでも、個人的には、次のハードウェアの進化は音声だと思っている。例えばスマートウォッチや『Amazon Echo』『Google Home』は音声で話しかければ音声で返答する。これから私たちが作るBotは、自然言語処理をして会話が成り立つものだ。それは、次の進化の過程で、音声が中心となったデバイスに置き換わった時に、そのまま生きてくると思う。

と語った。

### Botの未来を作ろう

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最後に田中氏は、

スマートフォンが流行しているが、私たちはその次を考えてもいいと思う。その片鱗がスマートウォッチや『Amazon Echo』『Google Home』から見え隠れしはじめている。今Botに取り組むことは、次のデバイスが出た時に備えていることでもあると思う。『次のデバイスで動くアプリケーションを作りはじめているかもしれない』『むしろ新しい市場を作っていってほしい』これからBotの世界はますます素晴らしいものになると思う。

と熱意を語った。

なお、以下では、ライトニングトークの一部を写真で紹介する。

##### 株式会社トレタの増井雄一郎氏による「チャットで勤怠管理する『みやもとさん』のデモと開発の裏側」

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##### 株式会社ユーザーローカルの本郷寛氏による「『ユーザーローカル人工知能ボットAPI』を使って雑談を実装するデモ」

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##### Cu-hackerの太田渓佑氏による「LINEに対応したスケジュール調整ボットのデモと開発ノウハウ」

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BotEgg株式会社