「廃棄される繊維を、世界で生きる資源へ」繊維・ファッション業界のB2Bフリマ『SMASELL』がKLab Venture PartnersとNVCCから資金調達

ウィファブリックは、KLab Venture Partnersと日本ベンチャーキャピタル(NVCC)より数千万円の資金調達を実施したことを発表した。今回、Pedia Newsでは、ウィファブリック 代表取締役 福屋剛氏にインタビューを実施し、資金調達の経緯、そして今後の展望などを伺った。

”衣食住”ーーーそれは人間が生活するために必要不可欠な存在として位置付けられるもの。その中でも、”衣”がもたらす環境負荷を、我々は知り得るのだろうか。

メルカリやフリルのようなB2Cフリマアプリが台頭し、スマートフォンからいつでもどこでも衣服を売買し、不要な衣服を換金し必要とされる個人へ届けられるようになった。それでも、なお、世界中で年間8,000万トンの繊維製品が廃棄される。たしかに、繊維製品は、絶えず変わりゆくトレンドと共に、増加されてしまい得ないところを持っているのだろう。それは、おそらく、個人だけでなく、社会・産業が抱え持つ構造的な問題であろう。

その問題に対し、ITの力でサスティナブルなエコシステムを築こうとするスタートアップが「ウィファブリック」だ。ウィファブリックは、本日(12月15日)、2016年11月25日を振込期日とし、KLab Venture Partnersと日本ベンチャーキャピタル(NVCC)より数千万円の資金調達を実施したことを発表した。

今回、Pedia Newsでは、ウィファブリック 代表取締役 福屋剛氏にインタビューを実施し、資金調達の経緯、そして今後の展望などを伺った。

**アウトドアが好きで、よくプライベートで海や山に行くのですが、自然がゴミで汚されているのを見て、なんとも言えない気持ちになったんですよ。その一方で、仕事では、10年間、繊維商社でモノ作りをして、大量に製品を作って売って捨てるということをしていて、プライベートで見た光景を、自分が加担しているのではないかと疑問に思いました。自分で作った製品を自分たちで廃棄することに、ある種、罪悪感のようなものを感じて、それを自分の仕事で変えたかったんです。**

**実際、調べてみると、世界中で年間8,000万トンもの繊維製品が廃棄されていて、政府でも昔から環境問題として認識されていました。ただ、それがまだ改善されていないのが現状でした。だからこそ、民間企業が立ち上がるべきなのではないかと思って、起業しました。**(ウィファブリック 代表取締役 福屋剛氏)

ウィファブリックといえば、昨年2015年、使用されずに余っている生地”デッドストック”をデザインの力で再生させるライフスタイルブランド「RDF(アールディエフ)」のクラウドファンディングを覚えている人もいるだろう。最終的には116人から103万5,000円を集めて成功した。

「RDF」は、質の高いモダンでベーシックなインテリアプロダクトを「エシカル」という視点から作り出してゆく、新しいコンセプトの国内ブランド。プロダクトのコンセプトは「ベーシックでタイムレス、だけど遊びごごろは忘れない」。日々使うことが嬉しくなるような商品を通じて、知性とユーモアのある「エシカルな生活」を提案する。

**「RDF」は、デッドストックをデザインで再生させるということをやってきましたが、製品を買い取り再生させてから販売するため、僕らの最終目標「繊維業界で廃棄される繊維製品をなくす」に対して、人員的にも資金的にも僕らのリソースだけでは限界があると感じ、新たにB2Bフリマサイト「SMASELL」を立ち上げることにしました。**(ウィファブリック 代表取締役 福屋剛氏)

「SMASELL」は、世界中あらゆる企業が頭を抱える在庫「デッドストック」を早く・手軽に企業間で売買できる、ファッション業界のB2Bフリマサイト。「SMASELL」を利用すれば、廃棄処分したい企業は、残った材料・素材・製品を期間限定ですぐに必要とする企業に販売できる。さらに、企業間の与信問題も大手銀行がリスクヘッジすることで、従来の川上〜川下の商流を飛び越えた自由な売買を実現する。

**「SMASELL」は、廃棄されようとしている繊維製品を、「資源」と見直して、それをほしい人に届けて商売できるマッチングサービスです。今まさに開発中の段階で、来年(2017年)6月頃のリリース予定です。**(ウィファブリック 代表取締役 福屋剛氏)

そのウィファブリックは、KLab Venture Partnersと日本ベンチャーキャピタル(NVCC)より、数千万円の資金調達を実施した。今回の資金調達の経緯について、福屋氏は次のように説明した。

**僕らは、「大阪市シードアクセラレーションプログラム(トーマツが大阪市から業務委託を受けているアクセラレーションプログラム)」の第1期生で、トーマツの方々から約20の投資家をご紹介いただいてましたが、当初より、関西と関東に拠点を持つ投資家から資金を集めたいと考えていました。その中で、これからずっと共に過ごす仲間として考えると、事業もヒトも相性が合ったのが、今回ご出資いただいたKLab Venture PartnersさんとNVCCさんでした。**

**KLab Venture Partnersさんは、長野さん(KLab Venture Partners 代表取締役社長 長野泰和氏)と話していくうちにどんどん引き込まれていって、お話するたびに、僕らのことを真剣に考えてくれているんだと思いました。なおかつ、KLabさんの社内リソースを使って全面的にサポートしてくださるともお話してくださったのが心強かったです。エンジニアのリソースだったり、ITに強い投資家の方は、関東に比べると関西はまだまだ少ないと感じていて、ぜひ一緒に組みたいと思いました。**

**NVCCさんは、LPに財閥・企業が多くてしっかりしていますし、老舗なので信用力も高く、関西におけるネットワーキングが非常に強いです。現在進行形で、様々な企業さんをご紹介いただいていて力強いです。**(ウィファブリック 代表取締役 福屋剛氏)

関東と関西のネットワークに強い、2社のベンチャーキャピタルと共に、福屋氏が率いるウィファブリックは、今後どのような展開をみせてくれるのだろうか。最後に、福屋氏は、今後の展望を力強く語ってくれた。

**今回の調達した資金を使って、開発と採用を強化していきたいと思います。僕らとしては、一緒に上場を目指せるようなヒトを採用していきたいと考えています。インターネットが好きで、向上心を高く持って、一緒に高みを目指していける仲間と、世界的にもホットなシェアリングサービスに挑戦していきたいです。**

**現在、繊維業界では、前シーズンの繊維製品など日本でニーズがなくなった製品は海外へ輸出しています。その取引は、売り手が買い手となる知り合いの海外ブローカーに電話やメールで連絡するなど、非常に属人的な方法で行われています。**

**僕らは、それを、もっとIT化して、世界の枠組みを超えてインターネット上に情報開示し、グローバルで効率良く換金できるようにすることで、廃棄されようとしている繊維製品をなくすことができると考えています。企業の抱える在庫を、廃棄することなく、資源とみなし、企業間でグローバルにシェアすることで、サステナブルな循環型社会を創造していきます。**(ウィファブリック 代表取締役 福屋剛氏)

なお、ウィファブリックは、12月1日をもって、本社を、大阪府大阪市西区京町堀へ移転したという。

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