「クラウドファンディングをもっと浸透させたい」…CAMPFIRE家入氏・Skyland Ventures木下氏・キングコング西野氏らが語る「ガチンコ!キャンプファイヤー」 #svcampfire

群衆から資金集めができる、日本最大のクラウドファンディング・プラットフォーム株式会社CAMPFIREとシード・アーリーステージのスタートアップへ投資を行うSkyland Venturesは、クラウドファンディングに関心のある学生を中心に「【生か】ガチンコ!キャンプファイヤー【死か】~パトロンになるかプロジェクト作るか!しないやつは帰れ!~」と題して「Skyland Ventures Camfire #svcampfire」を開催した。本稿では、講演とパネルディスカッションについてお伝えしよう。

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群衆から資金集めができる、日本最大のクラウドファンディング・プラットフォーム株式会社CAMPFIREとシード・アーリーステージのスタートアップへ投資を行うSkyland Venturesは、4月25日、クラウドファンディングに関心のある学生を中心に「【生か】ガチンコ!キャンプファイヤー【死か】~パトロンになるかプロジェクト作るか!しないやつは帰れ!~」と題して「Skyland Ventures Camfire #svcampfire」を開催した。

今回のイベントは、株式会社CAMPFIREの代表取締役である家入一真氏、Skyland Venturesの代表パートナーである木下慶彦氏、お笑い芸人・キングコングの西野亮廣氏、CAMPFIREのキュレーターである後藤道輝氏が登壇した。

イベントは、木下氏による講演、パネルディスカッション、ミートアップの構成であった。本稿では、講演とパネルディスカッションについてお伝えしよう。

### みんなで始めるクラウドファンディング

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冒頭、Skyland Venturesの代表パートナー木下氏が登壇。木下氏は、今回のイベント「【生か】ガチンコ!キャンプファイヤー【死か】~パトロンになるかプロジェクト作るか!しないやつは帰れ!~」について、

ベンチャーキャピタルという仕事をしており、今日のイベントでは「パトロン」にあたる。普段は「Max木下」というニックネームだが、今日は「ブルドーザー木下」というニックネームで進めていきたいと思う。これは、家入さんとミーティングした時に「Maxというニックネームの部分の命名権をかけてCAMPFIREでクラウドファンディングプロジェクトしないか」と話されたことがキッカケ。その際に家入さんから「木下はブルドーザーみたいにアクティブに活動しているからブルドーザー木下と呼ぼう」と話されて、今回「ブルドーザー木下」になった。今日のイベントは「【生か】ガチンコ!キャンプファイヤー【死か】~パトロンになるかプロジェクト作るか!しないやつは帰れ!~」で告知して皆さんが集まってくれた。今回のイベントを通じて、参加者の皆さんと一緒にクラウドファンディングを盛り上げていきたい。

と述べ、クラウドファンディングのプロジェクトオーナーとパトロンを繋げる場にしたいと語った。

### 毎月10社!クラウドファンディング発スタートアップ

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また今回のイベントに先駆けて、Skyland Venturesは、イベント当日(4月25日)、CAMPFIREと連携し、①クラウドファンディングから法人化を月間10社を目指し、②その実現に向けて定期的にイベントや情報発信(ハッシュタグ#svcampfire)を行うことを発表した。この発表について、木下氏は、

約7年間ベンチャーキャピタルという「パトロン」業を通じて「スタートアップがどのようにすれば生まれるか」を考えてきた。「会社を作りたい」と思う人は多いが、様々な悩みがあって「会社を作る」行動をなかなか起こせず「いつか会社を作りたい」と考える人が多い。その中で、1番の悩みは「プロジェクトがない」ということ。「何をしたらいいかわからない」という人にスタートアップを始めさせることは非常に難しい。しかし、CAMPFIREのプロジェクトオーナーやこれからクラウドファンディングを始めようとする皆さんは「プロジェクト」を持っている。つまり、クラウドファンディングを始めることは、スタートアップを始める時に抱える「何をしたらいいかわからない」という最大の悩みが解消されている。「パトロン」であるベンチャーキャピタルだからこそ「会社を作る」サポートができる。そこで、「クラウドファンディングから毎月10社のスタートアップを生む」という目標を立てた。このサイクルは加速してくると思う。もちろん、会社を作ってスタートアップを始める前に様々な課題を懸念する人も多いが、実際に会社を始めて「最悪だった」と述べる起業家は意外と少ない。その一方で、クリエイターが個人事業主から「脱却したい」と考えることは多い。だからこそ「会社を作ってスタートアップを始める」ことを勧めたい。Skyland Venturesは、CAMPFIREと協力し合いながら、「クラウドファンディングから毎月10社のスタートアップを生む」ことを目指す。

と説明した。

### 「ガチンコ!キャンプファイヤー」

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続けて、スピーカーに株式会社CAMPFIREの代表取締役である家入一真氏、Skyland Venturesの代表パートナーである木下氏、お笑い芸人・キングコングの西野亮廣氏、モデレーターにCAMPFIREのキュレーターである後藤道輝氏が登壇してパネルディスカッションが行われた。

### 「お金を集める」選択肢 = 「クラウドファンディング」

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まず家入氏は、「クラウドファンディングの現状」について、

インターネットが好き。インターネットが浸透して様々なものが変化した一方で、「お金の集め方だけはまだ変わっていない」と思う。「クラウドファンディング」が出て約5年が経過した。自分たちの力不足ではあるが、まだ「クラウドファンディングは浸透していない」と思う。今一度「インターネットが浸透した結果、何ができるようになったか」を考える必要があると思う。個人的には、インターネットが浸透した結果、「声もない」「人脈もない」「お金もない」力のないような人が「声なき声をあげられる」ようになったと考えている。インターネットを通じて小さな声をあげることで、それに賛同する人たちが少しずつ集まり、結果として大きな声に変わる。つまり、インターネットが浸透したおかげで「声を上げる」ことができるようになった。その中で「お金を集める」一つの選択肢として、もっと「クラウドファンディング」を浸透させたい。

と述べ、これに対して西野氏は、

大学で講演する機会が多く、経済学部の講義では「クラウドファンディング」を知る学生も多いが、美大の講義では「クラウドファンディング」を知る学生はほとんどいない。例えば、美大生が「個展を開催したい」という時に「クラウドファンディング」を知っていることは非常に重要だと思う。現在、多くの美大生は他のバイトで貯めたお金を使って個展を開催するが、「クラウドファンディング」を知っていれば自分の「プロジェクト」を支援する「パトロン」を見つけられるかもしれない。個人的には、学校で「美術で生きる方法」を教える機会を作ることができたら良いと思う。「美術で生きる」一つの選択肢として「クラウドファンディング」を知ることは非常に重要だ。

と語り、現在インターネットが普及した中で「クラウドファンディング」が果たせる役割は大きいことを明かした。

### 誰でも始められるクラウドファンディング「CAMPFIRE」

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西野氏は、一人のユーザーとして「最近のCAMPFIRE」について、

CAMPFIREは、1番最初にお世話になったクラウドファンディング。初めてのクラウドファンディングは、2013年1月に「米国・ニューヨークで原画展を開催したい」というプロジェクトで、2週間で585人から531万1,000円を集めてサクセスした。

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クラウドファンディングを始めてから、様々なクラウドファンディングサービスでたくさんのプロジェクトをみるようになった。その中でも、最近のCAMPFIREは非常に良いと思う。これまで、クラウドファンディングは立派なプロジェクトが多くてハードルが高い面もあったが、最近のCAMPFIREは立派なプロジェクトからギャグみたいなプロジェクトまで「多様性」がある。

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先日、後輩芸人の古谷の嫁が立ち上げたクラウドファンディングは「ホームレスの嫁に美味しい肉を食べさせてください!!!」というプロジェクト。これまでお金をもらうことは「ストレスの対価でしんどい思いをしないといけない」と少なからず感じていたが、そのプロジェクトを見て一瞬笑ってしまって「これだけ笑わせてもらったならパトロンになろう」と思った。このプロジェクトは、最終的に想定以上の支援が集まり、家族で美味しい肉を食べたと聞いて非常に良いと思った。「ギャグみたいなプロジェクトでもクラウドファンディングできる」最近のCAMPFIREを見ていると、ようやく「誰でも気軽にクラウドファンディングを始めても良い」雰囲気がある。その結果「アイデアで生きる」人たちがクラウドファンディングから出始めていると思う。

と述べ、プロジェクトの多様性によって誰でも気軽にクラウドファンディングを始められる環境が構築されてきていると語った。

### 小さな声から火を灯し続けるプラットフォーム

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家入氏は、「CAMPFIREが目指しているもの」について、

「誰もが小さい金額から声を上げられるプラットフォームにしたい」それが浸透すれば「お金がない」ことを言い訳にできなくなると思う。もちろん、お金がネックになって何かができないという人は存在し続けると思うが、その中でも、クラウドファンディングで「チャンス」の場を提供し続けることで「お金がないからしょうがない」ではなくて「それならクラウドファンディングを使ってみよう」という選択肢を提示できるようになると思う。結果として、プロジェクトがサクセスするかはわからないが、諦める前に「まずチャレンジできる」場を作れると思う。

と述べ、CAMPFIREでは、名前もお金もない挑戦者が小さな火を灯し続けるために、声なき声をあげられるプラットフォームを作っていきたいと語った。

### 手数料の大幅値下げの真意

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続けて家入氏は、「CAMPFIREが手数料の大幅値下げ」について、

もともと、CAMPFIREは個人のプロジェクトをクラウドファンディングで応援すると言いながらも、手数料が20%で高いことに違和感を覚えていた。クラウドファンディングが伸びない原因の一つは、手数料が高いことではないかと感じていた。特に、CAMPFIREは個人のクラウドファンディングを支援するため、プロジェクトオーナーに1円でも多くリターンを返したいと思った。そこで、手数料を20%から5%まで大幅に下げた。もちろん、手数料を大幅に引き下げたことで、経営面で苦しい部分もあるが、そのおかげでプロジェクト数が大幅に増加した。CAMPFIREでは、より多くの人にクラウドファンディングを広め、もっとたくさんの人にクラウドファンディングを始めてもらいたいと考えている。

と述べた。

### クラウドファンディングのコツを伝授

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次に「クラウドファンディングのコツ」について、西野氏は、

これまでに、クラウドファンディングで7プロジェクトを開催して全てをサクセスしている。個人的には「日本で一番クラウドファンディングがうまい」と自信がある。1回目のプロジェクトでコツをつかんだ。それは、まず「信用を得る」、次に「1対1のコミュニケーションをとる」こと。

と述べ、自身のクラウドファンディングの経験から2つの「クラウドファンディングのコツ」を紹介した。

まず「信用を得る」について、西野氏は、

「お金」は信用を数値化したもの。そのため、信用がなければお金は発生しない。クラウドファンディングのプロジェクトオーナーの中には、お金をもらうことが後ろめたいと感じている人も多いと思うが、プロジェクトオーナーが自ら率先して、文章だけではなく顔を出して「お金を出してください」と声に出すことが重要だと思う。

と述べた。

次に「1対1のコミュニケーションをとる」について、西野氏は、

プロジェクトオーナーの中には、SNSで「拡散希望」のような告知をして、その結果スルーされてしまう人も多いと思う。個人的には、SNSを拡散装置として利用することは難しく、SNS上で網をかけてもスルーされてしまうのではないかと考えていた。そこで、モリを持って素潜りで一刺しするような「1対1のコミュニケーションをとる」方法が良いと思った。例えば、Twitterで「キングコング 西野」と検索し、自分のことをつぶやいている人を見つけたら、一人ひとりに自分からプロジェクトURLを添付したメッセージを送った。1回目のプロジェクトでは、プロジェクト期間中の2週間で700人に連絡して3,000回以上メッセージのやり取りをした。驚かれるかもしれないが、それほどプロジェクトを成功させたかった。もちろん、芸人でタレント的な側面もあるので多少アドバンテージはあったかもしれないが、「拡散希望」と告知するよりも個別に連絡をした方が「会いに来る芸人」のような感覚で刺さって、すぐにたくさんの人が拡散してくれた。「1対1のコミュニケーションをとる」ことは手間もかかって根性な部分もあるが、1万人に声をかけるよりも1対1の声かけを1万回やった方が断然良いと思う。

と説明した。

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これに対して木下氏は、

個人的に「クラウドファンディングのコツ」は、プロジェクトオーナーがパトロンに「会いに行く」ことだと思う。例えば、知り合いから「プロジェクトを始めた」とURLが添付されたメッセージをもらうよりも、少しでも会って会話すれば「パトロンになろう」という気持ちになる。

と述べ、家入氏は、

もう一つの「クラウドファンディングのコツ」は、逆転の発想で「お金を出してもらいつつ手伝ってもらう」こと。これは、西野さんがうまい。例えば、「飲食店を作りたい」プロジェクトで「1万円を支援したらもれなく壁も塗れる」、「お祭りをやりたい」プロジェクトで「1万円を出してくれたらもれなく設営できる」など。パトロンの多くは、普段生きているだけではできないような体験を求めて、クラウドファンディングでお金を出している。さらに言うと、実際にパトロンがプロジェクトを体験すると、自ら積極的に拡散して集客してくれる。プロジェクトオーナーがお金を出してくれたパトロンを巻き込んで、パトロンと一緒にプロジェクトをサクセスを作れると思う。これは、言葉が正しいかはわからないが、「一緒に何かをやらかす」という意味で「強迫関係」にあると考えている。

と語った。

### 「クラウドファンディング」の本質 = 「当事者を増やす」

また、西野氏は、「クラウドファンディングの本質」について、

現在「1億総メディア化」していると思う。Twitter、Facebook、Instagram、ツイキャスなどのサービスから誰でもいつでもどこでも発信できるようになった。その中で、セカンドクリエイター層が増加している。本来、何かイベントをする場合、スタッフを集めるためにはお金を払わなければいけないが、クラウドファンディングを使えばパトロンが「当事者」意識を持って自ら積極的に参加してくれる。個人的には、クラウドファンディングの本質は「お金を集める」ことだけでなく「当事者を増やす」ことだと考えている。プロジェクトオーナーを中心に作り手を増やすことで、パトロンの一人ひとりがプロジェクトメンバーとなって全員でプロジェクをサクセスできる。

と述べ、クラウドファンディングを使ってプロジェクトオーナーとパトロンが一緒にプロジェクトを作り上げて成功させることの大切さを語った。

### 新プロジェクト始動

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最後に西野氏は、今回のイベントをキッカケに何か新しいクラウドファンディングプロジェクトを考えたいと述べた上で、

立派なプロジェクトではないかもしれないが、1つチャレンジしたいプロジェクトがある。最近、何か目立つと必要以上に叩かれてしまうことも多く、発言しにくい状況になっていると思う。本来「発言する」ことは非常に素晴らしくて尊いと考えている。そこで、発言したいが勇気を持てない人に向けて、クラウドファンディングで「炎上曼荼羅」を作りたい。その「炎上曼荼羅」をみたら、きっと勇気を持てるようになると思う。

と語り、会場にいた「【女性の芯の強さを探求したい!】アーティスト「Kathmi」が原宿個展に挑戦」のプロジェクトオーナーをつとめる武蔵野美術大学の吉田佳寿美氏とコラボレーションして「CAMPFIRE」で新プロジェクト「炎上曼荼羅」を始めることが決まった。

[写真提供:株式会社ナナメウエ 人事・マーケティング担当/フリーランスフォトクグラファー 矢内勝氏]

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