「みる」スポーツと「する」スポーツの融合 横浜DeNAベイスターズが「横浜スポーツタウン構想」の中核拠点『THE BAYS』で「スポーツの未来」を創る

横浜DeNAベイスターズが今年から提唱する「横浜スポーツタウン構想」は、プロ野球の一つの球団がスポーツと街づくりを融合し新たな産業を推進するという、前代未聞の取り組みである。これまで展開してきた「コミュニティボールパーク化構想」を街レベルに発展することで、文明開化の地・横浜にスポーツで賑わいをつくることを目指す。

横浜DeNAベイスターズが今年から提唱する「横浜スポーツタウン構想」は、プロ野球の一つの球団がスポーツと街づくりを融合し新たな産業を推進するという、前代未聞の取り組みである。これまで展開してきた「コミュニティボールパーク化構想」を街レベルに発展することで、文明開化の地・横浜にスポーツで賑わいをつくることを目指す。

日本政府は、いま「スポーツ産業活性化」に注目している。日本は、スポーツ政策を主に教育政策の一環として捉えてきた影響もあってか、スポーツの産業化は諸外国に遅れをとっているとも指摘される。しかし、2020年に控える東京オリンピック・パラリンピック競技大会(東京2020大会)の開催決定などを契機に、スポーツを通じた産業の活性化への期待が高まりつつある。

平成28年6月 スポーツ庁・経済産業省 [スポーツ未来開拓会議中間報告より]

実際「スポーツ未来開拓会議中間報告」によると、2020年で現状の約2倍に当たる10.9兆円、2025年で現状の約3倍に当たる15.2兆円の市場規模への拡大を目指している。そのために、スポーツ市場を構成するスタジアム・アリーナ投資、スポーツ観戦、スポーツ用品、周辺産業などに対する需要をそれぞれ拡大させることが必要であるとされている。

こうした中「横浜スポーツタウン構想」では、DeNAが保有する様々なスポーツ事業の資産を「公共財」と位置づけることで、横浜と共にそれを活かして新しい街づくりや産業創出を支援していく。横浜にスポーツ産業を根付かせ、スポーツの力で地域を盛り上げてスポーツ産業を拡大し、横浜と共に新しいスポーツ産業を生み出す。まさに「スポーツのインフラ」そして「地域のインフラ」になろうとしている。

その中核基地が、スポーツ×クリエイティブをコンセプトにした『THE BAYS(ザ・ベイス)』である。日本大通りと横浜公園が結節する場所で、横浜市の指定有形文化財である「旧関東財務局横浜財務事務所」を活用している。

『THE BAYS』は、横浜スポーツタウン構想の新たな中核施設となる基地(BASE)という意味に加え、ベイスターズ(BAYSTARS)や横浜の港(BAY)の文字を掛け合わせて名づけられた。ベイスターズファンだけでなく、横浜市民の憩いの場所になることを目指す。

施設の最大の特徴である2階には、スポーツ×クリエイティブをテーマに新たな産業の創出を実現していくプラットフォーム『CREATIVE SPORTS LAB(クリエイティブ スポーツ ラボ)』を開設。クリエイターやクリエイティブ企業が入居・利用するコワーキングスペースを展開し、会員同士や横浜DeNAベイスターズとの連携を進め、新たな産業の創出を実現することを目指す。

会員は大きくコミュニティ会員と個室タイプのプロジェクトブース会員の2種類。コミュニティ会員は、個人会員が月額1万円、法人会員が月額5万円で、プロジェクトブース会員は部屋に応じて月額9万円〜10.5万円となっている。会員になると、3Fの会議室も利用できるので、大事な商談をしたい時にも場所に困らないのが嬉しい。

会員機関には、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科、超人スポーツ協会、スノーピークビジネスソリューションズなどが名を連ねる。

『THE BAYS』には、横浜やスポーツにゆかりのある人々や企業が、横浜から新たな産業を生み出そうと一堂に集まってきている。プロ野球の球団がシェアオフィスを運営しているということもあって、取材中もテレビや新聞などのマスコミが数多く行き来しており、情報発信力の高さにはかなり期待できるものがありそうだ。

『THE BAYS』の玄関となる1階には、横浜DeNAベイスターズファンだけでなく、横浜市民やクリエイターなど幅広い人々が気軽に立ち寄れるように「野球」をテーマとした、カフェ『&9(アンド・ナイン)』とライフスタイルショップ『+B(プラス・ビー)』を展開。さらに地下にはスタジオを完備し、「する」スポーツの拠点となる、「ACTIVE STYLE CLUB」を用意している。

Boulevard Cafe『&9』は、野球と横浜を随所に加えたカフェ。横浜という魅力的な街に野球チームを意味するナインを加えるという意味のカフェには、メニューもベイスターズが手掛けたクラフトビールや中南米料理を中心に楽しめる。

一方『+B(プラス・ビー)』は、2015年4月より横浜スタジアムで展開していたライフスタイルショップが移転。「日常生活に野球をプラスする」をコンセプトとしており、野球用語を用いたTシャツやグラブの革を使用した財布、バットの木材で作るアロマディフューザーなどが並ぶ。

さらに地下1階には、スタジオスペースを活用した体験型プログラムの拠点『ACTIVE STYLE CLUB』を開設。球団が手がける『キッズチアプログラム』、DeNA Running Club アカデミーが手がける『キッズスポーツプログラム』など、DeNAグループのスポーツに関するアセットを活かしたプログラムを展開している。さらに、多様なフィットネスプログラムを手がけるBEACH TOWNが監修した『スタジオプログラム/アウトドアフィットネスプログラム』を用意し、「する」スポーツの楽しさを伝える。

野球業界をリードしてきた、横浜DeNAベイスターズ。彼らは、最先端のテクノロジーや高度なクリエイティビティを持つ、大学や企業、個人と共生する場所を構築した。これにより、野球そしてスポーツの「歴史」を、これからの時代に合わせた「未来」の形へ「進化」させていくのだろう。